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チェンソーマン-アキの過去はかわいそう?雪合戦・キャッチボールの意味は?

公開日: 2022年9月30日 | 最終更新日: 2022年11月19日

 

たくさんの登場人物が死んでしまう【チェンソーマン】。

その中でも、読者に最も衝撃を与えた早川アキの死

 

◆死亡キャラの一覧まとめはこちら↓↓

 

主人公・デンジの兄的存在であり、物語の中心的人物の1人でもあるアキは、多くのファンから人気を集めていました。

真面目でクールな性格の中にある熱い感情や、ガラの悪さに反したまっすぐな真面目さなど、アキの魅力は挙げるとキリがありませんね。

 

そんなアキですが、やっぱり1番はその悲しい人生です。

アキの過去に同情しながら、その魅力に惹かれる読者は多いのではないでしょうか?

では、アキの泣ける悲惨な過去とはどのようなものなのか?

 

今回は、早川アキについて解説&考察します↓↓

この記事を見て分かること
  • アキの過去について
  • 雪合戦とキャッチボールの描写の意味

 

 

アキの過去はかわいそう?

 

冒頭では、早川アキについて触れました。

チェンソーマンの中で、主人公デンジの3年先輩の公安デビルハンターとして登場するアキは、公安に入る前はどんな人生を歩んでいたのでしょうか?

そして、なぜ公安のデビルハンターになったのか?

 

ここからは、まずアキの過去を振り返ってみたいと思います!

早速、見ていきましょう↓↓

 

アキは「銃の悪魔」に家族を殺された過去を持つ

アキが公安のデビルハンターとなった理由。

それは「銃の悪魔への復讐」でした。

アキは子どもの頃、銃の悪魔に「家族全員を殺された」という過去を持ちます。

そして銃の悪魔が現れたのは、デンジがアキと出会う13年前のことです。

たった26秒で「5万7912人」が殺されてしまい、その被害者の中にはアキの家族3人も含まれていたのです。

※両親と弟(タイヨウ)

 

目の前で家族を失ったアキの喪失は大きく、銃の悪魔への復讐を果たすことで過去の事件を清算しようとしていました。

なので、公安のデビルハンターとなったのでした。

その覚悟は並大抵のものではなく、死亡率の高い公安のデビルハンターを辞めることを勧める先輩・姫野の誘いも断るほど。

 

普通の安全な生活を捨てて、自分の全てを銃の悪魔の復讐のために賭けてしまうほど、アキにとって家族を亡くしたことは大きな傷となっていたのです。

 

 

両親は病弱な弟・タイヨウに付きっきりでいつも1人だった

しかし、子どもの頃のアキは、家族4人の団欒を楽しんでいた訳ではありませんでした。

アキには病弱なタイヨウという弟がおり、両親はいつも付きっきりでいました。

アキは「お兄ちゃんだから」という理由で、あまりかまってもらえなかったのです。

父親に「キャッチボールをしてほしい」と頼んでも、「1で遊びなさい」と言われてしまうような毎日を過ごしていました。

 

この頃のアキはまだ10歳前後で、まだまだ子どもでした。

アキの少年時代は、寂しさを抱えたものだったのです。

とはいえ、アキはタイヨウのことを嫌っていたわけではありません。

弟・タイヨウはアキを慕っており、アキもまた寂しさを感じつつも「」として弟を大切に思っていたのです。

アキと一緒に遊ぼうとするタイヨウに、「ウザい」と言いながらも一緒に雪合戦をするなど、弟思いなお兄ちゃんだったのです。

 

弟と雪合戦をした後のキャッチボールの約束は叶わなかった

しかし、そんな弟との時間も「銃の悪魔」によって破壊されてしまいます。

具合の良くない体でも、アキと雪合戦をしながら楽しそうにするタイヨウに、アキはキャッチボールを提案します。

タイヨウが雪で体を冷やし、体調を悪くすることを心配したアキなりの優しさだったのでしょう。

 

そして、キャッチボールをするためにグローブを取りにいった弟が家に入った瞬間。

銃の悪魔の攻撃が、アキの家を一瞬にして破壊します。

家の中にいた両親もタイヨウも、殺されてしまったのです。

アキを1人残され、結局弟と交わしたキャッチボールの約束を叶えることができないまま、大人になりました。

 

 

孤独なままマキマに支配されたかわいそうなキャラ

両親に構ってもらえない寂しさを抱えていた、少年のアキ。

それでも少年時代のアキは、平凡で普通の幸福を享受していたはずです。

しかし、銃の悪魔によって家族を失ったことにより、復讐のためだけに生きる人間となってしまいました。

弟との約束も果たせず、何もできないまま家族を奪われた無力さと無念さは、アキを深い孤独の底に突き落としました。

 

そんな復讐のためだけに生きるアキが、唯一個人的な感情を抱いたのが、公安の上司・マキマだったのです。

登場当初から、アキはマキマへの恋心を大きく募らせていました。

ですが、それは空っぽの感情であったことが、後の「マキマ=支配の悪魔」と判明した時に明らかになります。

つまりアキの好意は、マキマによって支配されていたがゆえの感情でしかなかったのです。

 

この事実だけでも衝撃的で、アキがかわいそうで仕方がありませんよね。

でも、アキの悲劇はこれだけではありません。

 

物語が進み、デンジやパワーと生活を共にするうちに、面倒見の良いアキは2人を守ることが目的となります。

銃の悪魔への復讐を諦めるほど、無事と幸せを願うようになっていくのです。

孤独に浸ることすらできない賑やかな3人での生活は、アキの孤独と傷を少しずつ癒しているように見えました。

 

ですが、それもマキマによって仕組まれた計画でした。

この関係は、デンジを傷付けるためだけに作られ、最後には壊される運命にある仮初かりそめの絆だったのです。

アキはそんな義理の家族への愛情すらもマキマに利用され、最後は銃の魔人とさせられ、デンジと戦うように仕向けられてしまいます。

そしてアキの人生は「自分の全てを賭けても守りたい」と思ったデンジ自身によって終わらせられたのでした。

デンジとの戦いの際、アキは「雪合戦の夢」を見ており、意識がなかった状態だったので、それだけは唯一の救いだったと言えるでしょう。

 

このようにアキの過去を振り返ると、その人生がいかに悪魔に翻弄され続けていたのかが分かりますね。

感情さえも支配された「空っぽ」のアキの人生とは一体なんだったのか。

そんな思いに駆られてしまいますね。

 

 

雪合戦・キャッチボールの意味は?

 

弟・タイヨウと遊んだ雪合戦。

そのタイヨウと約束したにもかかわらず、叶えることができなかったキャッチボール。

これは、一体どのような意味で描かれたのでしょうか?

ここからは「雪合戦」と「キャッチボール」の描写の意味について考察を加えてみたいと思います!

 

銃の魔人vsチェンソーマンの一戦は「雪合戦」として描かれた

雪合戦とキャッチボールについて描かれたのは、まずはアキの家族が亡くなった際の回想シーンです。

そしてもう1つは、アキが銃の魔人となってチェンソーマン、つまりデンジと戦った時でした。

銃の魔人となったアキはデンジたちの声に応えないまま、多くの民間人を殺し続けます。

その際、デンジが何度も「やめろ」と呼びかけていましたが、アキには届きませんでした。

 

この時アキは戦っている意識はなく、子どもの頃に戻ってデンジと一緒に雪合戦をする夢を見ていたのです。

銃の魔人としての攻撃は「自分が投げる雪」。

デンジからの攻撃は「投げ返される雪」として感じられていたのです。

この夢の中では、デンジやパワーの声は全く聞こえず、ただアキは1人で楽しそうにデンジたちに雪をぶつけていました。

 

そんな楽しい雪合戦の途中、アキは投げるのをやめます。

その理由は、雪を投げるデンジが泣いていたから

結局、なぜデンジが泣いたのかも知ることもなく、「本当はキャッチボールがしたかった」と思い出したように言って死んでしまうのです。

彼の耳には、最後までデンジの声は届いていませんでした。

 

雪合戦は「一方通行」で意思疎通が不可能なことを示す

 

この雪合戦の描写は、完全にアキの1人相撲のように描かれています。

対面しているデンジの声は聞こえず、2人で雪合戦をしているにも関わらずアキだけが喋っていました。

これは、雪合戦が「一方通行」であることを示唆していると言えるでしょう。

デンジの必死の訴えも、この雪合戦の夢を見るアキには全く聞こえていませんでした。

つまり、アキとは意思疎通が不可能な状態を表していたのです。

 

キャッチボールは「交互通行」で信頼関係を意味する

 

では、キャッチボールとは何を表しているのでしょうか?

雪合戦が「一方通行」であるとすると、投げられたボールを受け取って再び相手に返すキャッチボールは「交互通行」であると言えるでしょう。

「会話のキャッチボール」という言葉があるように、チェンソーマンでもキャッチボールは思いを交互に交わすことを指していると考えられます。

 

そして、思いを交互に交わし合うことは、信頼が構築された関係で可能なものなのです。

相手がボールを受け取ってくれること、自分が受け取れるように投げてくれると信じることで、キャッチボールは成立しますよね。

雪合戦が相手に雪玉をぶつけて終わる一方的なものに対して、キャッチボールは相手との関係が大前提となっているのです。

 

アキは誰ともキャッチボールをすることなく死亡した

 

しかし、アキは誰ともキャッチボールをすることがなかったと言えます。

それは、アキがデンジに殺される瞬間「本当はキャッチボールがしたかったんだ」と、思い出したように言うシーンに現れていると言えるでしょう。

それは、アキのそれまでの他者との関係性を振り返ってみても分かります。

 

例えば、姫野との関係は一方通行だったことは明らかですよね。

姫野がアキへの想いから「公安を辞めよう」と誘っていたのを、アキはずっと断り続けていました。

生きてほしいという姫野からの想いを、アキは受け取らなかったのです。

 

こうした一方通行の関係は「天使の悪魔」とのやりとりからも伺えます。

それが表現されたのは、アキが天使の悪魔を「目の前で死んでほしくない」と命をかけて助けた場面です。

 

しかし、助けた天使の悪魔は、ずっと「早く死にたい」と言っていました。

最後まで、天使の悪魔を死なせまいとしていたアキの気持ちは否定できません。

さらに、天使の悪魔もそんなアキの優しさに触れたことで心を開き、バディとしての関係を築いていったと言えます。

 

 

ですが、アキが天使の悪魔の「死にたい」という気持ちを全く受け取ろうとしなかったのも、彼の築く関係性が「一方通行」的であることを表していると言えるでしょう。

アキは死ぬまで誰ともキャッチボールができなかったと考えると、彼のデンジとパワーへの想いもまた、本人たちには全く伝えていないのではないでしょうか。

アキが2人を守りたいことを知ったのは、マキマ、天使の悪魔、岸辺ぐらいでしょう。

毎年、家族の墓参りのために北海道に行く恒例行事も「今年はお前らがいたから悲しみに浸れなかった」と遠回しにしか言っていません。

2人への想いが伝わらずに死んでしまったとすると、とても辛い気持ちになります。

 

【チェンソーマン】早川アキの過去まとめ

 

まとめ
  • アキは弟と両親を「銃の悪魔」に殺された
  • アキは病弱な弟のために、いつも1人で寂しい思いをしていた
  • 弟と雪合戦した後、キャッチボールの約束をしたができなかった
  • アキの人生や恋愛感情は、マキマのよって支配されていた
  • チェンソーマンとの戦いで雪合戦が「一方通行」であることが描写された
  • 思いを交換させる「交互通行」のキャッチボールはアキは誰ともできなかった

 

こうして振り返ると、アキの人生は本当に悲惨なものでしたよね。

その意味も、マキマによって踏みにじられたことで、本当にかわいそうで仕方がありません。

チェンソーマンでは、このアキの悲壮さをより鮮明に描くために、主人公のデンジと同じほど丁寧に描かれた登場人物です。

アキの悲惨な人生を追うことはとてもかわいそうで絶望的ですが、そうした容赦のないキャラの描き方も、藤本タツキ先生の作品の魅力です!

ぜひ、アキの描写に注目して作品を楽しんでみてください^ ^

 

 

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