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闇の悪魔の宇宙飛行士の意味や元ネタは?カエルのゲコについても

公開日: 2022年11月1日 | 最終更新日: 2022年11月19日

 

チェンソーマン】単行本8巻第64話「ウェルカムトゥーザヘル」で登場する闇の悪魔

この悪魔により多くのキャラが死んでしまったのですが、それでもファンの間では人気のあるキャラだと思います。

闇の悪魔の最大の魅力は、その登場シーンに凝縮されていると言っても過言ではありません。

理解を拒むような謎めいた登場シーンは、チェンソーマンの中でも特に秀逸なシーンでしたよね!

 

今回は、この闇の悪魔が登場した際に描かれた宇宙飛行士カエルについて考察します↓↓

この記事を見て分かること
  • 闇の悪魔の宇宙飛行士の意味と元ネタ
  • カエルが描かれた意味

 

 

闇の悪魔の宇宙飛行士の意味や元ネタは?

 

まずは、闇の悪魔が登場した際に描かれた、宇宙飛行士について考察していきます。

この宇宙飛行士は、一体何を意味しているのでしょうか?

また、元ネタは何なのでしょうか?

 

闇の悪魔の登場時11人の宇宙飛行士が描かれた

 

第64話で、地獄に堕とされたデンジたちの前に現れたのが闇の悪魔でした。

この闇の悪魔は、パワーやクァンシの魔人たちはもちろん、天使の悪魔なども恐怖した「根源的恐怖」を司る存在として登場しました。

死を経験していない超越的存在として、他の悪魔とは一線を画した存在。

そんな闇の悪魔が登場する際、上半身と下半身が分断された11人の宇宙飛行士が描かれたのです。

 

まるで闇の悪魔が通る道を作っているような描写に、多くの読者が驚いたのではないでしょうか?

全く意味が分からない演出で、藤本タツキ先生も超越的存在である闇の悪魔だからこそ「理解できないものを描いた」とインタビューで答えています。

 

しかし、全く意味のないものを描く作者でもありませんよね。

ではこの宇宙飛行士にはどのような意味が込められていたのでしょうか?

ここでは、現在考察されている意味を4つご紹介したいと思います。

 

 

意味① 時代背景から宇宙に対して闇という印象が強かったから

 

まず初めにご紹介するのは、時代背景から宇宙に対して闇への印象が強かったという考察です。

今でこそ宇宙ステーションが作られ、世界的にもその情報が広く共有されていますよね。

宇宙飛行士たちの命懸けの働きが、現在の私たちに宇宙への見識を広めてくれていると言えます。

 

しかし、チェンソーマンの舞台となっているとされる1997年は、日本人が宇宙飛行して数年しか経っていない時期でした。

初の月面着陸が1969年でしたので、チェンソーマンでは宇宙開発により、宇宙の謎がどんどん明らかになっていっていた時期だったと言えるでしょう。

現在でも謎が多い宇宙ですが、1990年代はまだまだ宇宙=闇という印象が強かったと思われます。

そのため「闇=宇宙の闇」を表す意味で、宇宙飛行士が描かれたのではないかという考察です。

 

意味② 実像が見えない宇宙服が闇の悪魔の本質と似ている

 

次にご紹介する考察は、宇宙服が闇の悪魔の本質を意味していると考えるものです。

少し難しい言い回しをしましたが、簡単に言えば宇宙服が不気味だという解釈です。

闇の悪魔の登場時に描かれた宇宙飛行士たちは、みんな宇宙服を着ているため顔が見えません

宇宙服のヘルメットからは人間の実像が見えず、真っ暗で何も見えませんよね。

これが、最後まで正体不明であった闇の悪魔の本質を表しているというイメージです。

 

確かに、覗き込んでも中身の見えない宇宙服は、実像が分からない闇の悪魔と似ていますね。

 

 

意味③ レッドカーペットで不気味な登場シーンとしたかっただけ

 

3つ目に考えられるのは、単純に宇宙飛行士によってレッドカーペットのような演出を描くことで、不気味な登場シーンとしたかっただけという予想です。

確かにこの登場シーンはホラー的でもあったので、この考察は信憑性がありますよね。

ただ、藤本タツキ先生は、意味のある絵を描くことが多いので、宇宙飛行士が描かれたことは何かしらの隠喩の可能性があるのではないでしょうか?

 

意味④ 宇宙開発が行われなかったことを暗示している

 

最後にご紹介するのは、この宇宙飛行士たちの表現が「宇宙開発がチェンソーマンの世界では行われなかったことを暗示している」のではないかという考察です。

どういうことか、詳しく見ていきましょう↓↓

 

単行本10巻第84話「地獄のヒーロー」では、第二次世界大戦核兵器チェンソーマンに食べられて、存在が消えてしまったことが明らかにされましたよね。

つまり、チェンソーマンには1945年の世界大戦終了後から1990年のソ連崩壊まで続いた冷戦が存在しなかったと考えられるのです。

冷戦とは、第二次世界大戦後に対立するアメリカとソ連を中心に繰り広げられた「冷たい戦争」と言われるものです。

 

アメリカが日本に使用した原爆の威力が世界に示されたことにより、大国は戦争を行うことができなくなりました。

核兵器を使用されては、世界が滅びかねませんからね!

ここからアメリカとソ連は、直接的な軍事行動ではなく「核兵器の開発」「宇宙開発」によって、自国の力を誇示しようとしたのです。

つまり、冷戦があったからこそ宇宙開発が進みました。

そして、これによって人間は宇宙という闇を理解し掌握したのです。

 

さらに、チェンソーマンの世界では、1990年に崩壊したはずのソ連が存続していることが言及されていました。

 

そのため私たちの現実世界とは異なり、第二次世界大戦も冷戦も存在しなかったことになっています。

なので、冷戦下で行われた宇宙開発も行われなかったという考察ができるのです。

闇の悪魔の登場シーンで描かれた宇宙飛行士は11人ですが、これは1997年までに亡くなった宇宙飛行士の数とも一致しています。

 

つまり、チェンソーマンの世界では宇宙開発が存在しなかったことになっているため、宇宙飛行士たちも消えており、彼らの犠牲も意味がなかったものになっていると言えるでしょう。

科学の叡智を示す宇宙飛行士の体が両断され、闇の悪魔のためのレッドカーペットに成り下がっている様子から「闇を照らす科学の光」が消えてしまったことが暗示されていると考えられるのではないでしょうか。

 

元ネタはアメリカとソ連の冷戦

 

さまざまな考察がされている闇の悪魔の登場シーンですが、皆様はどの考察に説得力があると思いましたか?

この記事では、最後の意味④の考察を推したいと思います。

つまり、闇の悪魔の登場シーンで出てくる宇宙飛行士の元ネタは、アメリカとソ連の冷戦なのだと考えます。

悪魔として登場しているのに、元ネタが「冷戦?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。

 

しかし銃の悪魔の正体が判明した際も、アメリカやソ連をはじめとした国際的なパワーバランスが説明されたことからも、この考察もあながち的外れなものではないと考えています。

1997年の時点でソ連が存在していることや、第二次世界大戦が消えてしまったことで、戦争の悪魔が弱体化しているという第2部の話などを踏まえると、国際関係の変化が悪魔の存在自体に影響しているのは間違いありません。

闇の悪魔もまた、国際関係の変容に影響を受けている悪魔の1つなのかもしれません。

 

 

カエルのゲコについても

 

では次に、カエルの「ゲコ」という演出についても考えてみたいと思います!

闇の悪魔の攻撃時、暗闇の中でカエルが「ゲコ」と鳴くシーンが描かれていました。

 

なぜ、闇の悪魔なのにカエルが登場するのか?

カエルが鳴く意味はあるのか?

謎が多い場面ですが、こちらも考察してみましょう↓↓

 

1匹のカエルが「ゲコ」と鳴くシーンが2回ある

 

闇の悪魔は登場してすぐ、デンジたちに攻撃を仕掛けてきます。

闇の悪魔の攻撃に、デンジたちはなす術もなく倒れていくのですが、その時にカエルが「ゲコ」と鳴くシーン2回描かれているのです。

そのシーンは、単行本8巻第64話「ウェルカムトゥーザヘル」と、第66話「ワン!」に収録されていました。

数回にわたって繰り出された攻撃のうち、カエルが描かれたのは2回だけ。

 

どのような時にカエルが描かれたのでしょうか。

そして、なぜ脈絡なくカエルが描かれたのでしょうか。

 

対象を切断する技を使用する時に登場

 

カエルが描かれた2回のシーンは、対象を切断する技を闇の悪魔が使用する際に描かれています。

初めは、闇の悪魔がデンジたちの目の前に現れてすぐ。

アキや天使の悪魔、クァンシたちの腕が切断された直前に「ゲコ」と鳴くカエルが描かれました。

 

2回目に登場したのは、マキマの命令によって地獄に潜り込んできた蜘蛛の悪魔が攻撃されるシーンでした。

アキに手を伸ばす闇の悪魔の背後をとり、蜘蛛の悪魔が攻撃を加えた瞬間です。

すると「ゲコ」と再びカエルが鳴き、蜘蛛の悪魔の足が全て切断されたのです。

 

この2回目のカエルの鳴き声は、お腹に「ゲコ」と書かれており、1度目に登場した時よりさらに不気味さが増していましたよね。

 

本来のカエルは夜行性で闇の中で鳴き声を響かせる

 

しかし、一体なぜカエルが描かれたのか、不思議ですよね。

一見すると、闇の悪魔とは全く関係ないように思われるカエルですが、その生態を考えるとあながち無関係ではないように思われます。

というのも、本来カエルは夜行性の生き物

夏の夕方から夜にかけて鳴くイメージがありますよね。

つまり、カエルは夜の闇の中で鳴き声を響かせる存在なのです。

 

蛙恐怖症というパニックを引き起こす病気が存在する

 

カエルが闇と無関係ではないことは確認できましたが、「恐怖」の感情とどう繋がるのでしょうか?

そもそも闇の悪魔は「根源的恐怖」という言葉で表現され、魔人や悪魔ですら恐れる存在でした。

 

一方、カエルはどうでしょうか?

何の恐怖もない、と言いたいところですが、実は興味深いことに、蛙恐怖症というパニックを引き起こす病気が存在するのです。

カエルが飛んだり跳ねたりすることや、両生類特有のヌメッとした皮膚が苦手だというものです。

要因は様々ですが、人によっては、吐き気や心拍の乱れだけでなく、想像しただけで嘔吐をしたりパニック発作に至る人もいるほど

人によっては、命に関わるほどの恐怖を引き起こす存在なのですね。

 

恐怖を植え付ける身近な存在がカエルだったと考察

 

このようにカエルの生態ついて詳しく見てみると、闇の悪魔が登場した際に描かれたのも納得がいきませんか?

闇で活発に活動し、人びとに恐怖を植え付ける身近な存在としてカエルが描かれたと考えられるのです。

闇の悪魔という根源的恐怖を司る存在は、人間にとって遠く離れた存在なのではなく、カエルのように身近にある恐怖の存在だということを暗示していると言えるでしょう。

 

【チェンソーマン】闇の悪魔/宇宙飛行士/カエルの考察まとめ

 

まとめ
  • 宇宙飛行士→宇宙開発が行われなかったことを暗示
  • 宇宙飛行士→アメリカとソ連の冷戦が元ネタ
  • カエル→闇の中で生きる恐怖を植え付ける身近な存在

 

以上、闇の悪魔と宇宙飛行士、そしてカエルの考察でした!

この闇の悪魔が登場するシーンは、一読するだけでは全く理解できない描写が多く、難しいと感じる人も多かったと思います。

 

ですがその反面、多くの人気を集めているシーンでもありますよね!

深読みせず見ても面白いですが、このように1つ1つの場面を掘り下げていくと、また違った面白さも得ることが可能です!

この記事を読んでくださった皆さまには、ぜひもう1度単行本8巻を読み直して頂き、一緒に闇の悪魔のシーンを楽しんでもらえればと思います^ ^

 

 

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