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【聲の形】最後の光は罪悪感の表れ?ラストで石田将也が泣くシーンから考察

公開日: 2020年7月21日 | 最終更新日: 2020年8月24日

 

【聲の形】は、いじめをテーマとするアニメ映画です。

主人公の石田将也いしだしょうやは、転校してきた少女・西宮硝子にしみやしょうこを小学生の時にいじめていました。

後に、考え方を改め更生する将也ですが、その過去が消えることはなく、簡単に解決できないいじめ問題。

登場キャラは、この問題を深く受け止めて乗り越え、最終的には「友情」に変えていくというストーリーです。

 

今回は、【聲の形】のラストシーンについてお話します↓↓

★この記事を見ることで、【聲の形】に登場する最後のシーンの「」が何を表しているのかが分かります!

 

 

 

【聲の形】最後の光は罪悪感の表れ?

 

冒頭でも触れましたが、【聲の形】という作品のテーマは「いじめ」です。

いじめる側」「いじめられる側」「傍観する者」「責任転嫁する者」「全く関与していない者」「命を絶とうとする者

さらには、学校側やその家族間の問題など、あらゆる立場の人間の心理が交錯して描かれる傑作です。

 

いじめは問題は、よく「被害者の心には傷跡が残り、加害者は忘れている」というイメージですが、この作品は真逆の視点で描かれています!

いじめた側の将也が深い罪悪感を感じ、いじめられた側の硝子は前向きに人生を歩もうとしていました。

 

それを上手く表したのが、「ラストシーンの光」です!

以下、解説します↓↓

 

石田将也は自らの殻を破ることで周囲の人間との壁である「バツ印」を剥がすことができた

上記でも触れましたが、石田将也はいじめの主犯格でした。

しかし、学校で犯人探しが始まると、将也1人だけのせいにされてしまい、その後から逆に周囲の人間からいじめられるようになります。

 

真逆の立場となった将也は、中学に進学しても、このイメージを払拭することができずに無個性な3年間を過ごします。

そうして、高校生となった将也でしたが、すでに心はボロボロでした。

人間不信に陥り、周りの人間の目を見れずに下ばかり見る癖が付いてしまいます。

さらには、無意識に他人の顔に「✖印」を付けて、耳を塞ぐことでコミュニケーションを断絶しました。

 

しかし、硝子との再会をきっかけに良い方向へと進んでいきます。

他人に心を開くことがなかった将也でしたが、それでも歩み寄ってくれる人間たちもいて、次第に友達も増えていきます!

最終的には、自分が殻に閉じこもっている状態に気付き、その殻を破ることで壁を乗り越え、全ての「✖印」を剥がすことができました!

 

 

将也は他人に対して「目で見て耳で聞く」ことが出来なかったが克服してラストシーンで泣く

上記でもお話しましたが、将也は他人との間に壁を作り「全てを拒絶」しました。

しかし、それがダメなことに気付き、殻を破ることで克服します!

 

小学生の時のいじめ問題が解決せず、出来た友達ともケンカし、硝子にもいらぬ考えを抱かせてしまうなど、将也は自暴自棄になった時がありました。

しかし、ここで再び殻にこもれば、同じことの繰り返し。

以前のように、壁を作らず「目で見て耳で聞く」という当たり前のことを意識することで、将也には別世界が見えるようになります!

 

それがよく分かるのは、ラストシーンの高校の文化祭でした!

自分が仲良くしたい友達に自ら「一緒に見て回りたい」と意見を言い、ごった返す周囲の人間たちの顔や声に意識を集中させます。

以前の将也であれば、「自分の悪口を言っているただの✖印たち」というイメージでした。

しかし、ひとたび見方を変えてみると、そこには「みんなが笑って楽しそうにしている明るい世界」が広がって見えたのです!

 

胸のつかえが全て取れたような、清々しい気分になった将也は自然と涙を流します。

本人も何で泣いているのか訳が分からない状態でしたが、自らが抱えていた「」が全て打ち払われたのです。

周囲の人間の✖印が消えた=心の解放」なので、多くを溜め込んできた将也にとっては美しい世界だったのでしょう。

 

暗闇の描写は孤独が表現されていた

将也がボロボロと泣くシーンでは、もう1つの描写が写し出されます。

それは、「真っ暗闇」の世界です。

将也の視点で、暗闇の世界の中ですすり泣いていました。

 

これは、過去のいじめ問題から1人だけ孤立して行き場のなくなった将也の「孤独な姿」だと言えます!

しかし、そこには1点の光も見えていました。

淡い光は、まだぼやけた状態で遥か遠くにあり、手が届かない場所にありました。

 

 

友達が出来たことで暗い世界にも一筋の光が見えるようになる

上記のシーンの続きとなりますが、その光は小さくてぼやけていました。

暗闇の中で、淡いぼやけた光が遠くに位置するのは、「手の届かない状況=人生にもがき苦しむ将也の姿」だということが分かります!

 

しかし、その後「光」は大きくなり、そこには大小2人の影がぼんやり写し出されます。

肩を並べて歩くそのシルエットから、これは「将也と硝子」の姿でしょう!

身長差も見て取れますし、間違いないかと思います。

 

孤独だった将也にも、硝子という存在ができたからこそ。暗闇に光が差し込んだのです!

この光こそ、将也と硝子が互いに「私とあなた、友達になりましょう」と手話で伝えあっていた内容が表現されています。

将也の中では、この硝子という存在が非常に大きかったことが分かります。

 

光の正体は罪悪感ではなくトラウマを克服した将也が友達と明るい未来を歩める「希望」だと考察

2人のシルエットが映る光は、次第に強くなっていきます!

さらに、そこに「結絃→長束→真柴→川井→佐原→植野→島田・広瀬→最後に硝子」の描写が入ることで、光は輝きを増し、捉えきれないほど大きく広がりました。

 

これは、友達の存在が「将也の中の世界を大きく広げてくれた」ことを意味します!

友達を失い暗闇に迷い込んだ将也でしたが、そこから引っ張り出してくれたのもまた友達だったということです。

将也にとって「友達」とは、自身の軸になるほど大きい存在なのでしょう!

 

なので、暗闇をかき消すほどの大きな光は「これから先は友達と明るい未来を歩める」という希望の表れだと考察しました!

 

 

【聲の形】最後の光についてまとめ

 

まとめ

●最期の光のシーンは、初めぼやけていた

●友達が登場することで、次第に大きく光輝きだす

●「光」は、これから友達と楽しめる明るい未来が待っていることを意味していると考察

 

【聲の形】のクライマックスには感動しましたね!

将也がどれほどの闇を抱え込み、救われたかが分かるシーンでした。

孤独はつらくて暗闇のようなもの、友達の存在こそ「光」なんだという作者の気持ちが伝わりました!

 

将也は自業自得ではありますが、同情したくなり、共感できる良いキャラクターです。

【聲の形】は、似た境遇になくても楽しめるので、ぜひ見てみて下さい^ ^

 

 

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