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【名探偵コナン/ベイカー街の亡霊】は日本のリセットを意味していた?世襲を嫌うヒロキやノアズアークから解説

公開日: 2020年6月16日 | 最終更新日: 2020年6月24日

 

劇場版コナン第6作目である【ベイカー街の亡霊】は、「世襲制」という言葉がキーワードになっていました。

「世襲」とは、子や孫が代々、仕事などを受け継いでいくことを意味します。

どこの国、どの時代にも存在するこの世襲制ですが、悪しき風習と考えている方も多いのではないでしょうか?

この【ベイカー街の亡霊】は、その風習を断ち切るためにストーリーが進んでいきます!

 

今回は、【ベイカー街の亡霊】について解説します!

★この記事をご覧頂くことで、ベイカーストリートの持つ大きな意味について、理解することができます!

 

 

 

【名探偵コナン/ベイカー街の亡霊】は日本のリセットを意味していた?

 

本作では、新型仮想体感ゲーム機「コクーン」を体験するために、大人たちのパーティ会場に子供達も招待されていました。

それは政治家や実業家など、著名人を親にもつ子供たちの集まりでした!

 

そんな子供たちを見て、灰原は「まるで、悪しき日本の世襲制が凝縮された光景ね。こうした世襲制と共に、日本の過ちの歴史が繰り返されるわけよ。」と言います。

さすが、ドライなだけあってなかなか怖いことを言っていました!

 

そして、子供たちはコクーンをプレイするためそれぞれ配置に付き、ゲームを開始しました。

しかし、しばらくするとコクーンが「ノアズアーク」に乗っ取られてしまいます!

 

このノアズアークとは、日本人の天才少年サワダ・ヒロキが開発した人工知能です!

ヒロキは金儲けの道具として、アメリカでの強引な研究や監視体制に嫌気がさしていました。

この世に未練がなくなったヒロキは、ノアズアークを別回線へと逃した後に、わずか10歳という若さで自殺します。

そして、時間とともにあらゆる情報を吸収したノアズアークがコクーンを乗っ取り、「我が目的は、日本という国のリセットだ」と宣言したのです。

 

このノアズアークの行動には、どのような意味があるのでしょうか?

上記でも触れました、灰原の「世襲は悪しき習慣」という内容を念頭に置き、考えていきましょう↓↓

 

日本には「世襲制」という習慣がある

「ノアズアーク」曰く、日本には「世襲制」という悪しき習慣があるとのこと。

それが意味するところは、「汚れた政治家」の子は「汚れた政治家」にしかならないし、「金儲けしか考えない医者」の子は「金儲けしか考えない医者」にしかならないということです。

 

実際、コナンたちがゲーム前に出会った4人組は、かなり態度が悪く生意気でした!

●警視副総監の孫「諸星秀樹」もろぼしひでき

 

●狂言師の息子「菊川清一郎」きくかわせいいちろう

 

●政治家の息子「滝沢進也」たきざわしんや

 

●銀行頭取の孫「江守晃」えもりあきら

以上の4名のことです!

 

彼らは、「コクーン」のプレイ体験に招待されていない少年探偵団たちに向かって、以下のように言っていました↓↓

「諦めな、立場が違うんだ」

「そもそも招待されているのか?」

「人間ってのは、生まれた時から人生が決まってるんだ」

「綺麗な服も着る人間を選ぶ」

「選ばれなかった人間は、外から指くわえて見ていればいい」

もう聞くだけで、呆れますよね。

 

自分たちは、ただ権力者の子や孫なだけであって、実際に能力があるわけでもないのに偉そうな態度をとっていました。

そんな子供たちを見て、コナンも「ああいう子供たちが親の仕事を継いで、これからの日本のリーダーになっていくんだと思うと、未来は絶望的だな」と呆れていました。

前述した灰原の言葉と同様の内容でしたね。

 

その後、その4人組はパーティー会場で大勢のお客さんがいるにも関わらず、平気でサッカーをして人の顔にぶつけたり、飲み物を倒したりと、本当にとんでもない行動をしていました!

個人的には、そこで注意しない親の影響もあるかと思います!

 

 

ヒロキは世襲制を無くすことで明るい日本が待っていると信じた

上記のような子供達を見ていると、日本の将来が本当に絶望的ですよね。

そんな世襲制を無くすことで日本は変わると「ノアズアーク」の開発者・ヒロキは考えたため、「日本のリセット」を目的としたのでした。

しかし、ヒロキは実際にアメリカにいたのですが、なぜ「日本のリセット」を目論み、日本の変化を望んだのでしょうか?

 

実は、それは日本の将来を悲観的に思うきっかけが別にあったからです。

そのきっかけは、日本の教育現場にありました。

ヒロキは元々日本の学校にいたのですが、そこでヒロキは「パソコンオタクの変わった子供」としか見られませんでした。

 

日本の教育現場ではなかなか個性が認められず、異端児として煙たがられたのです!

そのことに失望したヒロキは、母親と共にアメリカに渡ったのでした。

教育現場だけでなく「日本という国全体が個性を認めない」そう考えたことで、悲観的に感じ、日本の再生方法を見つけようとしたのです。

 

結果的に、その方法を見つける前にヒロキは自殺してしまったので、「ノアズアーク」が外に放たれて、暴走しながら成長してしまいました。

そして、「ノアズアーク」が見つけ出した日本再生の方法の答えが、「世襲制を無くし日本をリセットすること」だったのです。

 

ノアズアークは子供たちを消滅させることで日本のリセットを目論んでいた

上記でお話した内容に戻りますが、人工知能「ノアズアーク」が「我が目的は、日本という国のリセットだ」と言った理由は、ヒロキの意志を受け継いだからでした。

つまり、「ノアズアーク」は、世襲制の当事者たちである子供達を無くす(殺す)ことで、世襲とは無関係の子供達に日本の将来を担っていってほしかったのです!

そうすれば、悪しき習慣がなくなり「日本が変わる」と考えたのです。

 

さらに、先ほど解説した通りヒロキは、日本の教育現場で個性が認められないという苦い経験をしていました。

そんなヒロキの記憶を「ノアズアーク」が都合よく解析して、怒りのあまり「世襲制無くす(子供達を殺す)」という、残酷な答えに辿り着いたのです!

 

 

ヒロキは子供自身が変化してくれることを望んでいた

さて、ラストのシーンで明らかになりましたが、「ノアズアーク=ヒロキ」でした。

ヒロキは子供たちを殺すことで、本当に日本のリセットを望んでいたのでしょうか?

答えは「ノー」です。

 

本当は、子供達に親の助け(親の名)を借りなくとも、自分たちだけで困難なことを乗り越えて、自分自身を変えて欲しかったのでした!

コナンと共に「オールド・タイム・ロンドン」に参加した子供たちは、確かにゲームを通じて成長していました。

 

実際、狂言師の息子「菊川清一郎」は、プレイ前にサッカーをしていて大人に怒られた時に、「おじさん、私たちのこと知らないんじゃない?」と、偉そうな態度を取るほど子供でした。

しかし、ゲームの世界で椅子で襲われそうになっていたコナンを、身を呈して助けましたよね?

何故なら、ゲームの初頭で急に橋が崩れて落ちそうになったところを、コナンに助けられたからです↓↓

 

また、少年探偵団たちに「綺麗な服も着る人間を選ぶ」「選ばれなかった人間は、外から指くわえて見ていればいい」などと言っていた、政治家の息子・滝沢進也や、銀行頭取の孫・江守晃は、ゲームの中でオペラ歌手が建物の下敷きになる前に、体を投げ出して助けていました。

2人は脱落する寸前に「人に感謝されたのって初めてだな」「いいもんだね」と言っていましたよね?

パーティー会場にいた彼らからは、全く考えられないような発言でした!

 

最後のシーンで、コナンはヒロキ望んでいたことをこのように代弁しました↓↓

「日本のリセットとは、2世3世を抹殺することじゃない。」

「親の力を頼りにすることなく壁を乗り越え、ゲームを通じて成長する俺たちを、君は期待していたんだろ?」

 

ヒロキが望んだ通り、子供たちはしっかりとゲームを通じて成長していました。

親の力や名前がなくても自分たちだけで困難を乗り越える

これこそ、ヒロキが望んだ未来だったのです。

 

 

【名探偵コナン/ベイカー街の亡霊】についてまとめ

 

まとめ

●本作では「世襲制」という言葉がキーワードになり、ノアズアーク(ヒロキくん)は、子や孫が代々仕事などを受け継いでいく「世襲制」を、快く思っていなかった

●ヒロキは、日本の教育現場で「個性を認めない」という苦い経験をしやことで、将来に悲観して、日本再生の方法を見つけようとした

●ヒロキの自殺後、暴走したノアズアークが見つけた日本再生の方法が「世襲制を無くす」ことだった

そして、参加した子供たちを無くす(殺す)ことで、日本のリセットを目論でいた

●ヒロキが本当に望んでいたのは、2世3世の子供達が、親の力を頼りにすることなく壁を乗り越え、ゲームを通じて成長することだった

●最期は、ヒロキの望む通り子供たちはゲームを通じて見違えるほど成長した

 

 

私達の生活の中でも「世襲制」に似た言葉は、よく耳にしますよね。

政治家であったり、芸能人の子であったり、「親の七光り」とよく言われています!

しかし、「○○の子供」という肩書きがなくとも、実力のある人間はその世界に残っていき、周りからもリスペクトされますよね?

 

まさに、コナンワールドで描かれたのは、このことだったのではないでしょうか?

子供向きの映画でこのようなテーマを組み入れるとは、コナン映画は意外と「教育映画」なのかもしれませんね。

なかなか考えさせられるような作品で、非常に分かりやすいストーリーでした!

 

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