【聲の形】は、多くのテーマを持つ作品です!
「いじめ」「障害」「自殺」「コミュニケーション」「トラウマ」など、色々なキャラクターがその特性を持ち合わせています。
特に、主人公である石田将也と西宮硝子の2人は、その特徴を見事に捉えていました!
この作品は、キャラクターを通して何を伝えたかったのでしょうか?
今回は、【聲の形】のタイトルについてお話します↓↓
★この記事を見ることで、【聲の形】のタイトルの意味や、作者が伝えたいことの考察・意見を楽しむことができます!
目次
【聲の形】タイトルの意味は?
来週の金曜ロードーショー聲の形だ!!楽しみ!! pic.twitter.com/AWlerOEgJL
— 🌟しゅーゆ🌟アニメ好きщ(゚д゚щ)カモーン怪しくなかったり変な垢じゃなきゃフォロバ100 (@3Shuyu) July 24, 2020
【聲の形】というタイトルは、一見シンプルなように見えます。
しかし、作品を見れば見るほど「内容が深く」感じてくるでしょう。
「声のかたち」や「こえのかたち」など簡単な漢字を使用しないところも、また謎が深まりますよね!
ここでは、【聲の形】のタイトルの意味を考察します↓↓
【聲】は「声」・「殳」(手)・「耳」という3つの字に分かれる
【聲の形】は、【聲】という難しい漢字が使用されています!
現代では「声」という漢字が使用されていますが、昔はこちらの【聲】が使用されていました。
そして、【聲】には「声」「殳」「耳」という3つの漢字に分けることができます!
そして、この「殳」という言葉は「手」という意味があります!
作者の大今良時さんが、この字を使用した理由について、以下の様に応えました↓↓
調べた際にそれぞれ「声と手と耳」が組み合わさってできているという説があることを知ったため。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%B2%E3%81%AE%E5%BD%A2
そもそも、「こえ」という言葉をなぜチョイスしたのでしょうか?
そこには作者の思いが詰まっていました。
タイトル【聲の形】は「気持ちを伝える方法は声だけじゃない」という意味
相手に何かを伝えたい時に、みなさんはどうしますか?
ほとんどの方が、「声」を発して伝えると思います。
コミュニケーションを行なう上では、欠かせない方法ですよね!
しかし、お互い「声」を発しても意思伝達ができないこともあります。
作者の大今さんは、この作品を作る際に、「コミュニケーションの難しさ」について考えていました↓↓
「人と人が互いに気持ちを伝えることの難しさ」の答えを作者自身が見つけ出せなかったため、「読者に意見を聞いてみたい」という気持ちで描いたという。
「気持ちを伝える方法は声だけじゃない」という意味を込めて「聲」にした。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%B2%E3%81%AE%E5%BD%A2
「どうすれば相手に伝わるのか?」「ただ意見を言うだけで良いのか?」など、考えた結果【聲の形】というタイトルに決定しました。
なので、【聲の形】のタイトルには「気持ちを伝える方法は声だけじゃない」という意味を持ちます!
作者の苦悩や関心が乗せられて、このタイトルとなったのですね!
もう、このエピソードだけでも満足したいぐらいです^ ^
作者が伝えたいことを結末のシーンから考察
#出身地を名前を出さずに匂わせる
聲の形の舞台になった所!! pic.twitter.com/MGHy7cvHny— ぃわし (@iwasi_iwasi_iwa) July 25, 2020
先ほどは、【聲の形】のタイトルの意味について解説しました。
その意味は理解できましたが、さらに作者の深い想いを知りたいですよね!
ここでは、【聲の形】という作品を通して、作者が本当に伝えたいことを考察します↓↓
映画のラスト結末シーンでは石田がトラウマを克服し大号泣する
アニメ映画のクライマックスシーンは、高校の文化祭でした。
石田は、過去に西宮をいじめたことがきっかけで、孤立し全く楽しくない学校生活を送っていました。
時間、友達など、お金など全てを犠牲にして生活を送ります。
トラウマを抱えながら生きているせいで、周囲の人間に興味を持たず、逆に壁を作ってコミュニケーションを避けていました。
しかし、西宮や友達と過ごすうちに「もう逃げることはやめよう」と考えます。
そして、文化祭当日に「自らの五感を利用」して周囲に関心を示そうとしました!
相手の目を見て、相手の声に耳を傾けて、目の前にある壁を破壊します!
すると、これまで暗かった世界が眩しいほどに明るくなり、美しい光景が広がります!
石田は、あまりにも綺麗な世界に大号泣しました!
それまでの石田は、自分が楽になるために壁を作り、トラウマを抱えながら殻に閉じこもっていました。
しかし、自分だけが「暗い」と感じていただけで、本当は綺麗な世界が最初から広がっていたのです!
石田が、トラウマを克服する瞬間でした!
声を出せる石田と耳が不自由な西宮の苦悩の物語
上記では、石田が抱えてきたトラウマについてお話しました。
逆に、西宮は「耳が聞こえない」という理由で、小学生時代にいじめられます。
しかし、自分がいじめられる分は、あまり気にしない元々強い精神力を持つ少女でした!
そんな西宮が、1度自殺に追い込まれたシーンがありました。
「自分の存在が周囲の人間を不幸にしている」という、心優しい西宮らしい理由です。
しかし、石田とのコミュニケーションによって、それが間違いだったと気付かされます。
自分のことではなく、相手のことを1番に考えてしまう西宮もまた、コミュニケーション不足でした。
この石田と西宮、2人の関係性は苦悩に満ち溢れています。
●声を出せるのに、殻に閉じこもりコミュニケーションを取ろうとしない「石田」
●コミュニケーションを取りたいのに、相手に上手く伝えられない「西宮」
そして、この2人が【聲の形】の主人公だということも、興味深い設定ですよね!
「声」という伝達手段があっても喧嘩・自殺などが絶えない世界へのメッセージ
【聲の形】の物語の中では、「死」に関するエピソードが2度登場します。
それも、先ほどの「石田」と「西宮」です。
石田は、過去のトラウマから周囲の人との間に「壁」を作りました。
誰ともコミュニケーションが取れなくなり、つまらない世界で生きていくことに疲れ「自殺」を図ろうとしました。
結果的には母親に止められ、生きていく約束をします。
西宮の場合も、上記でお話した通りです。
「自分の存在が、家族や友達に迷惑をかけている」と思い込んで、「自殺」をしようとしました。
この、2人の行動は映画内だけの「悩み」ではないような気がしてなりません。
現代社会にも、同様の悩みを抱えながら生きている人は多いと感じます。
「相手に伝え、相手の話を聞く」
シンプルに見えるようで、これが1番難しいのです!
「コミュ力」や「コミュ症」という言葉もあるように、コミュニケーション能力にも個人差があります。
相手に伝える「声」があったとしても、「喧嘩」や「自殺」が絶えない世界へのメッセージのようにも捉えることができました。
気持ちを伝えるには「声」「手話」だけでは届かず「心から相手の意見を聞く」=「聲」が重要だと考察
上記でコミュニケーションを取る難しさについて、お話しました。
では、一体どうすれば良いのでしょうか?
その答えは、石田と西宮が見せてくれていました。
石田は、普通に「声」を出して話ができる相手とは、上手な関係性を築くことができませんでした。
しかし、聴覚障害を持つ西宮の気持ちは充分理解していました。
逆に西宮は、仲良くなりたい相手がいましたが、上手く伝えることができずにいじめられます。
しかし、声が届くことのない石田にはしっかり気持ちが届いていました。
この状況から、ただうわべだけで「声」を発しても、上手くコミュニケーションが取れないことが分かります。
なぜ、石田と西宮がうまくコミュニケーションを取れないながらも、理解し合えたのかというと「心から気持ちを通わせたい」と思ったからです!
石田がクライマックスで大号泣した文化祭のシーンが、「心から相手に関心を持て」と全てを物語っています。
ここで、冒頭でお話したタイトル【聲の形】に戻りますが、「声の形」ではダメなのです!
「声」、「殳」(手)、「耳」の全てを駆使することこそ、相手に伝わるのです↓↓
声を発して
身振り手振りをして(手話をする)
相手の話に耳を傾けながら
相手の気持ちを考える(心)
=【聲】
「声の形」は、このようにして【聲】となり、本当のコミュニケーションを取ることができるのだと考察しました!
【聲の形】タイトルについてまとめ
来週からは、5週連続でアニメ作品を放送😍第1弾は「#聲の形」
世界各国で絶賛‼️🤗 コミュニケーション下手🗣な少年と耳👂が不自由な少女の切なくて美しい青春物語。ぜひご覧ください🤗#金曜ロードSHOW #京都アニメーション#夏アニ pic.twitter.com/ApzYf1FvOx— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) July 24, 2020
まとめ
●【聲の形】のタイトルには、「気持ちを伝える方法は声だけじゃない」という意味が込められている
●【聲】という字は、「声」・「殳」(手)・「耳」という3つに分けることができる
●世界には、コミュニケーションに悩んで追い詰められ、「喧嘩」「自殺」に発展するケースがあることを知らせるメッセージでもある
●作者は「声」ではなく、「五感や心を駆使」して「聲」で相手に接することこそ、本当のコミュニケーションだと伝えたかったと考察
作者である、大今さんの考えを交えながらオリジナル意見として考察しました。
実際は、石田・西宮だけではなく、登場人物のほとんどがコミュニケーション不足です。
「言いたいことだけ言う」「相手の気持ちを考えようとしない」「嫌なことから逃げ出す」など、人間本来の魅力を持つキャラが多くいました!
そして、これは私たちにも当てはまる内容であり、反面教師にしなくてはならない部分です!
【聲の形】は、「人間」というモノをうまく表現している素晴らしい作品でした。
このような目線で、何度も見てみると新たな発見があり、面白いです^ ^
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