【聲の形】では、「死」についての描写が2回登場します!
それは、この作品の2人の主人公たちのことです。
石田将也、西宮硝子がそれぞれ1回ずつ「死」を覚悟するという話ですが、そんな闇が深い話ではありません。
将也が「死」を考えた理由は、物語を見ているとある程度予想ができます。
しかし、硝子の方は楽しい生活を送っていたにも関わらず、急に「死」が身近に現れます。
今回は、【聲の形】で西宮硝子が「死のうとした理由」についてお話します↓↓
★この記事を見ることで、西宮硝子がなぜベランダから飛び降り、死のうとしたのか?その理由が分かります!
目次
【聲の形】なぜ硝子は飛び降りた?
「聲の形」6巻
死について西宮の話を聞く永束君。その根底には生きてほしいという願いがあります。それを伝えるために西宮の話を聞く。永束君は西宮に伝えるべき言葉を既に持っているから、話も落ち着いて聞くことが出来ます。 pic.twitter.com/1DQuvPK5vW
— Japan D. Yamamura (@sakiyama384) August 13, 2015
冒頭でも触れましたが、西宮硝子は思いつめる様子もなく「死」を選びます。
視聴者の中では、この急展開に「なんで!?」と驚いた方も多いでしょう。
ここでは、硝子がベランダから飛び降りて「死のうとした理由」を考察します↓↓
硝子は将也と再会して楽しい生活を送っていた
小学生時代に、クラスメイトからいじめられていた硝子は転校します。
このいじめの主犯格だったのが将也で、それはひどい行ないでした。
その後、高校生になった将也がふと目の前に現れたのです!
驚いた硝子ですが、すでに改心して更生していた将也とすぐに仲良くなります。
元々いじめられたことで、将也たちを恨んでおらず、仲良くしたかったのが硝子の本音でした!
将也と交流を深めるようになってから、2人の周りには友達が増えていきます。
そして、何気ない雑談をしたり、遊園地に行って遊んだりと楽しい生活を送っていました。
硝子にとっても、間違いなく嫌な過去ではありましたが、今を楽しめている状況に満足しているようでした。
過去のいじめが原因で友達同士が喧嘩別れをしてしまう
そんな硝子ですが、ある日思いもよらない場面に立ち会ってしまいます。
そのシーンから少し前にさかのぼり、問題は将也の学校で起こりました。
遊園地に行って楽しかったはずでしたが、将也は真柴という友達から「硝子が過去にいじめられていた」という内容を聞きます。
真柴は別の学校だったため、知り得ない情報にも関わらず知っていました。
驚いた将也が聞き返すと、真柴は「川井さんから聞いた」と言います。
この川井というのは、小学生時代の将也のクラスメイトで、硝子をいじめていた女子グループに属していました。
将也は、過去のいじめの件について真柴から聞いた旨を川井に伝えると、まさかの回答が。
要約すれば「私は悪口を言っていないし、やめるように進言したけど聞かなかったのは将也」だと。
さらに、川井は自分を問い詰めてきたことに対して「高校生活なっても将也は昔と変わらずひどい、ずっと怖かった」とクラスの中で叫びます。
クラスメイト全員から冷たい目線で見られたことで、将也は過去を思い出し気持ち悪くなってその場を離れます。
その後、硝子の元に向かうと、小学生時代の友達、高校でできた友達などが一堂に会したのです!
将也・硝子・結絃・佐原・植野・川井・長束・真柴の計8人です。
驚いている将也に、「私が呼んだの」と川井から聞きます。
そこで、過去の硝子のいじめについて言い合いが始まってしまいます↓↓
硝子目線で見れば、「悪いのは全て私」
将也目線で見ても「悪いのは全て俺」
植野目線で見れば「クラスにいた全員が加害者で悪い」
川井目線は「直接的にいじめていた者、つまり将也・植野が悪くて自分は悪くない」
佐原は「硝子と仲良くすることで同様にいじめられてしまい、逃げるように転校した自分は弱虫なまま」
永束は「何があっても将也の味方でいる」
真柴は「深くは知らないがいじめる者が1番悪い」
結絃は「無言を貫く」
最終的に、将也は自分で全責任をかぶるために、全員の悪口を言って喧嘩別れをするのです。
そんな姿を見て、硝子は目に涙を浮かべていました。
全てを犠牲にしてきた将也が築き上げたものを自分が壊したと考える
硝子はこの友達同士の喧嘩を、1番重く受け止めていました。
本来であれば、被害者である硝子が思い詰める必要はないのですが、心優しい性格が裏目に出ます。
自分をいじめた張本人ですが、ちゃんと反省し、その罪悪感から今も一緒にいてくれる将也のつらさを硝子は理解していました。
学生生活を孤独に送るほど、全てを犠牲にしている将也がようやく手にすることができた「友達」。
将也の築き上げてきた大切なものを、「自分がきっかけで壊してしまった」と考えてしまうのです!
さらに、その後すぐに硝子の祖母・いとが亡くなってしまったことで追い打ちをかけます。
このシーンから、硝子は少し悩んでいる表情が多くなります。
硝子がベランダから飛び降りようとするシーンを将也が目撃して助ける
硝子と結絃は、将也を花火大会に誘います。
当日は、硝子の母・八重子と一緒に4人で会場に行きました。
花火を見ている途中で、八重子と結絃が焼きそばを買いに行きます。
そのタイミングで、硝子は「勉強をする」という理由で、将也と別れ1人で家に帰りました。
別れ際に、「またな」という将也に対して、いつもなら同じように返す硝子でしたが、この時は「ごめん」と返します。
その後、結絃にカメラを持ってくるように頼まれた将也は、硝子の後を追いかけるように西宮家に行きます。
家に到着すると、将也は驚くべき光景を目にします!
硝子がベランダによじ登り、今にも死のうとしていたのです!
間一髪のところで、硝子の腕を掴みます!
将也は、「もう嫌なことから逃げたりしません」「明日からみんなの顔をちゃんと見ます、声も聞きます。」と神様にすがり、必死の思いで助けだすことに成功しました。
西宮が死のうとした理由は「自分がいなくなることでもう周りに迷惑をかけなくて済むから」だと考察
硝子は、なぜ死ぬつもりだったのでしょうか?
それは、自分という存在が邪魔になったからです!
自分と関わりを持つ人たちが、みんな不幸になっていくという自責の念に囚われたのでしょう。
硝子から見れば、家族・友達に「迷惑しかかけていない」と思っていたに違いありません↓↓
母・八重子 →時間的・金銭的に不自由にさせて、苦労をかけている
妹・結絃 →姉に囚われているため、学校にも行かず自身の自由を考えられていない
将也 →築き上げてきた友達など全てを奪ってしまった
祖母・いと →私のような孫を持ったために、心労がたたり亡くなってしまった
友達たち →せっかく仲良くしてくれていたのに、自分が原因で喧嘩別れさせてしまった
このように考えると、硝子が命を絶とうとした理由が分かります。
「もうこれ以上、自分という存在のせいで迷惑はかけられない」
これが、硝子が死のうとした理由だと考察しました!
楽しいはずの花火大会の途中で帰路につき、誰もいない場所で自殺をしようとする姿から、計画性を感じました。
おそらく、この花火大会こそ自分が1人になれるチャンスだと思って、最初から決めていたのでしょう。
それほど、追い詰められていたのですね。。
【聲の形】西宮硝子についてまとめ
耳の聞こえない硝子にとって、花火は身体で「音」を体感できるもの。だからこんなに嬉しそうなんですね。たぶん、それを手話で伝えてました。そして将也の 「そっか、なるほどな」。
水筒のお茶の水紋でそれを表現してるのが素晴らしいですね。#聲の形 pic.twitter.com/qmvjeJ0C31— オズ (@2018_0421) August 25, 2018
まとめ
●硝子は小学生時代に、将也たちからいじめを受けていた
●しかし、それも回復し友達同士で遊園地に行くなど、今の生活を楽しんでいた
●自分のいじめが原因で、仲が良かった友達の間で喧嘩別れが起きてしまう
●「自分の存在こそ周囲のみんなに迷惑をかける原因」だと感じ、死のうとした
そこまで思い詰めるほど、硝子は責任を感じていたのでしょう。
本来であれば被害者は悪くないはずですが、心優しい硝子だからこそ、このような結果になってしまったのです!
「声を発せないが、将也と繋がる硝子」
「声を発せるが、友達たちと繋がることができなかった将也」
この二極化した構図は、まさに【聲の形】というタイトルを深く捉えています。
本当に見れば見るほど深い作品なので、ぜひご覧下さい^ ^
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