【パラサイト半地下の家族】では、数多くの伏線が登場します!
庭でダソンが1人キャンプをする様子を見守りながら、ソファでくつろぐパク夫婦。
2人が良い雰囲気になると妻・ヨンギョが「時計回りに触ってほしい」や「ドラッグを買って」とパク社長(ドンイク)に話すシーンがあります。
どうして「時計回り」という指定をしたのでしょう?
また「ドラッグ」をねだった本当の意味とは?
今回は、パラサイト半地下の家族に登場する奥さんのシーンの意味についてお話します!
- 奥さんの発言「ドラッグ買って」の意味について
- 時計回りの意味
- 何が言いたかったのか「全ての真意」について
目次 [非表示]
奥さんのドラッグ買っての意味は?
パラサイトの感想は?
と聞かれたら、
とにかく社長の奥さんが綺麗でしたw pic.twitter.com/MEu5MJkNC6— しんいち (@chagachi) February 15, 2020
パク家の父親・ドンイクと行為に及ぼうとした際に、妻のヨンギョは「ドラッグを買って」と彼に話します。
どうしてそこで「ドラッグ」というワードを使ったのか?
また、その意味について考えていきましょう↓↓
パク社長は奥さんと行為に及ぼうとする
パク家の息子・ダソンの誕生日にキャンプへ出かけたパク一家でしたが、大雨の為中止になります。
無事に大豪邸へ帰ってきましたが、ダソンはキャンプが中止になったことに完全に機嫌を損ねてしまいました。
どうしても満足いかないダソンは、大雨の中、庭にテントを張り1人キャンプを始めます。
そんな息子の姿を、パク夫妻はリビングのソファから眺めていました。
しかし、だんだんと良い雰囲気になり、ダソンそっちのけで行為に及ぼうとするシーンがあります。
妻のヨンギョはソファで「ドラッグ買ってよ」とセリフする
ヨンギョは行為が始まりそうになると、ドンイクに「ドラッグを買って」と言い出します。
結果的には、実際にドラッグを使用するシーンはありません!
しかし、あまりオープンにする内容ではありませんよね。
果たして、ヨンギョは本当に「ドラッグ」が欲しかったのでしょうか?
時計回りのソファシーンから解説
チョ・ヨジョンさんめちゃくちゃキャリア長いしいいドラマに頻繁に出演してるけど。「パラサイト」のせいで「時計回り奥さん」と呼ばれてるのは可哀想。 pic.twitter.com/3Kfmqr6VGM
— PRマン・ポムポムプリ男 (@korehasenden) February 28, 2020
パク一家が旅行から帰宅した時に、実はキム一家は好き放題遊んでいました。
突然のことでしたが、間一髪、机の下に隠れることができたキム一家。
逃げることもできず、パク夫婦が眠りにつくまでそこに隠れて息をひそめていました。
まさか彼らが隠れているとは思ってもいない夫婦は、ソファで行為を始め、その際にヨンギョは「時計周りに触って」とドンイクに言います。
時計回りはキム家や視聴者の「早く終われ」という心情を表していた
彼女が指定した「時計回り」ですが、どういった意味が隠されていたのでしょうか?
ドンイクはヨンギョの胸元を「時計周り」に触れますが、普通に見れば「ヨンギョの性癖」のようにも見えます。
しかし、実は作中に「時計回り」のシーンがいくつか登場します。
- 大豪邸へ続く階段が「時計回り」
- 地下室への扉のレバーが右回り(時計回り)
それに反して、「反時計回り」「左回り」のシーンもありました。
- 元ハンマー投げの選手だったキム家の母・チュンスクが、庭でそれを投げた回転方向が「左回り」(反時計回り)
- キム一家が運転手食堂で食事をするとき、バイキング形式で並んだ料理が「反時計回り」
- クライマックスで、ギテクがドンイクを刺殺し階段を駆け下り逃亡するシーンも「左回り」
それらの意味はズバリ、この映画のテーマでもある社会格差です。
富裕層は時計回り、貧困層は反時計回りというように、これらも地上と地下を比較する表現になっていたのですね!
しかし、私はポン・ジュノ監督がインタビューで語っていた説の方が有力だと感じています!
それは、「観客がこのシーンを見て、”早く終わってくれ”と思ってほしかった」ということです!
1人で見る分には良いですが、家族や子供と見る方々は「パク夫婦のソファシーンが早く終わってくれ」と考えたことでしょう!
それほど、気まずい空気感であることを監督は予想していました。
さらに、机の下に隠れているキム一家の心情も同様です。
家族で隠れながら雇用主の情事を見なくてはいけない状況に、時間がゆっくりと感じたはずです。
そんなキム家へ「時を進める」という意味で「時計回り」という言葉で表現したのだとも捉えられます!
ここまで考えているポン・ジュノ監督はまさに傑物です!
ソファのラブシーンから「ドラッグ=行為のための薬」だった
上記の「時計回り」の意味から、ポン・ジュノ監督はあえて気まずい空気感を作り出しました。
それを誇張させるように、ヨンギョは「ドラッグ買って」とセリフします!
ギテクが運転手として雇ってもらうために、ギウが計画した作戦がありました。
それは、「現運転手がクビになるように仕向ける」という考えでした。
具体的な方法は、「パク社長の車の後部座席のシートの下に、ギジョンがこっそり下着を置く」こと。
そうすることで、「運転手がパク社長の車で女性と密会をしている」という疑いをかけることができるからです!
ギテクが働くために、姉の下着を罪をかぶせる道具にするギウが1番恐ろしいですよね。。
この作戦は見事成功し、運転手はパク社長にバレて冤罪で辞めさせられます。
この時ドンイクは「下着を履き忘れるだなんて、ドラッグでもやっているのだろう」とヨンギョに話します。
このドンイクのセリフから、「行為=ドラッグを使用する」という当たり前感を漂わせました。
その後、ヨンギョも「ドラッグ買って」と言っていることから、「ドラッグ=行為のための薬」だと捉えることができますね!
パク夫婦が映画内で、いわゆるキメ〇クをしていることに驚きました!
富裕層は権力に任せて違法行為を行なっても黙認されるという意味(真意)があると考察
ギウの作戦により、運転手をクビにした時は「ドラッグをいけないものだ」というニュアンスでパク夫婦は話していました。
しかし、そんなパク夫婦は、あたかも当然のようにドラッグの使用を促すシーンが登場します!
この矛盾に、韓国の格差社会が関係していると感じました。
【パラサイト半地下の家族】という作品自体が、韓国の格差社会を表しているのは周知の事実です。
たとえ違法行為であっても、「富裕層は黙認される」べき。
パク夫婦も、全く罪の意識など無い様子でドラッグという言葉を口にしていました。
どのようなことに対しても「富裕層が正義」であり、正しいことでも「貧困層が悪」。
これらは、地位と名誉とお金があれば違法行為すらも黙認されるといった富裕層の余裕の表れのようですね。
【パラサイト半地下の家族】ドラッグについてまとめ
映画パラサイトの奥さんがものっそい好きでした。見た目はもちろん、役の性格がかわいかったーーー♡ちょっとえっちなシーンもめちゃかわだたわよ🤤 pic.twitter.com/ZTX8Kgy18Q
— くるた (@seine_lvni2) May 12, 2020
- ソファでくつろぎながら行為に及ぶパク夫婦
- 「時計回りに触って」とヨンギョは夫・ドンイクに指示する
- 「時計回り=富裕層」、「反時計回り=貧困層」
→また、視聴者やキム一家の「早く終わってくれ」「時間よ進め」という心情を表していた
- 「ドラッグ」は行為のための薬だった
- 富裕層なら「何をしても許される」という真意があると考察
この描写についてネットでは賛否両論あるようですが、深堀りしていくと隠された意味のあるシーンでしたね。
ソファでのカットは机の下にキム家が潜んでいて、なかなかハラハラするシーンだったと思います!
しかし、ここのパク夫妻の会話でも隠された伏線があって、さすが【パラサイト】といった感じですね^^