映画【リメンバーミー】は、メキシコが舞台となっています。
メインテーマが「音楽」というだけあって、“メキシコのお国柄”が表現されています。
そんなリメンバーミーですが、実は「裏話・裏設定」があるのです。
それは、メキシコに根付いている“文化”や“民話”に関係する内容だそうです。
作品では語られることのない「都市伝説」なので、気になる方も多いことでしょう!
今回は、映画「リメンバーミー」についてお話します!
- リメンバーミーの「都市伝説」
- 「裏話・裏設定」について
目次
リメンバーミーの都市伝説について
リメンバーミーは、泣ける“感動作品”として有名ですが、ホラー要素が入ったあるお話も聞きます!
それは、一種の“都市伝説”でもありファンの間で語り継がれています!
ここでは、映画「リメンバーミー」の都市伝説についてお話していきます!
哀しきジョローナはメキシコの民話「ラ・ヨローナ」(泣く女)が元ネタ
作中では、“ママ・イメルダ”が1人ステージに立ち歌を歌うシーンがあります!
その歌は「哀しきジョローナ」という名前で、少し暗いイメージの歌でした!
実は、この「哀しきジョローナ」には、古くから“メキシコに伝わる怖い民話”の内容が含まれているのです!
それは、メキシコだけではなく中南米に古くから伝わる「ラ・ヨローナ」(泣く女)というエピソードです!
「泣く女」についての内容は以下の通りです↓↓
ある家族が仲良く暮らしていました。
夫と妻、2人の子供がいる4人家族です。
ある日、“妻・ヨローナ”は愛する“夫に浮気”をされてしまいます。
夫はヨローナと子供を捨てて、浮気相手の女のところへ行ってしまいます。
“嫉妬”に狂ったヨローナは、いかにして元夫に“復讐”してやろうか考えた結果、“夫が愛してやまない自分たちの2人の子供を殺す”ことに決めたのです。
川で2人の子供を“溺死”させた後、自分が犯した罪の重さを実感して、耐えきれなくなりヨローナ自身も身投げして“自殺”します。
死んだヨローナは、白いドレスを身にまとった悪霊となり、自分が殺してしまった子供たちを泣きながら探すのです。
これが、「泣く女」と言われる理由です。
「死者の日」になるとヨローナの“泣き声が聞こえてくる”ようになり、その“泣き声を聞いた子供たちをさらっていく”と伝説になりました。
以上が、「泣く女」についてのエピソードでした!
日本で言うところの、童話や昔話に登場する架空の存在“口裂け女”や“雪女”が似ているのかもしれません!
この「泣く女」のストーリーを元に、リメンバーミーでもその内容が表現されていました!
まず、初めに登場する家族は「ヘクター、ママ・イメルダ、ココ」の家族のことです。
そして、家族を捨てて1人家を飛び出した夫はヘクターのことです。
ヘクターの場合は浮気ではないですが、音楽を愛するあまり“家族を捨て”、違う人生を歩んでいきます。
そして、取り残された妻・ヨローナはイメルダのことで間違いないです。
イメルダの場合も、嫉妬に狂いますが愛娘・ココに手をかけることはせず、夫が愛する「音楽」を絶対にしないと決断します。
イメルダ自身も、“音楽のことは大好き”でしたが、仕方なかったのです。
“音楽を愛してやまない”ヘクターが家族を捨て家を出て行き、嫉妬に狂ったイメルダはそんなヘクターが“大好きな音楽を殺す”ことで、気持ちに整理をつけようとする
自身も好きだった音楽を捨てたことに“後悔”が残り、ずっと“心の奥では泣いている”(泣く女)と解釈することができる
以上が、古くからメキシコに伝わる民話「ラ・ヨローナ」(泣く女)のストーリーと、リメンバーミーでのイメルダ家族が似ている点についてでした!
この話を知ってから、“「泣く女」のイメージをイメルダに非常にうまく設定し、1人ステージで歌わせるという演出”が好きになりました!
リメンバーミーの裏設定について
先ほど、「リメンバーミー」の都市伝説についてお話しましたが、ここでは作品の“裏話・裏設定”についてお話していきます!
メキシコのお祭り「死者の日」から家族愛が分かる
リメンバーミーの作中では、「死者の日」に自宅の“祭壇”で“先祖の写真”を飾り、その人が好きだったもの(食べ物、飲み物、ギターなど)を添えています。
実は、これは本当に“メキシコで習慣化されている”「死者の日」という恒例行事で、日本で言う「お盆」に似たイベントです!
ただし、祭壇に写真や物を飾ることに関しては、お盆というより「ひな祭り」の“ひな壇”に似ていることが分かります!
主人公・ミゲルの家庭では、“ひいひいおばあちゃん”(高祖母であるイメルダ)まで遡り、写真を飾っています!
これは、ひな壇で言うところの“七段”までしっかり飾られている立派な家庭と同じ意味合いになります!
近年では、メキシコでも日本でも“恒例行事の簡素化”が進み、“飾らない家”、もしくは“飾ったとしても少しだけ”という家庭が増加しているそうです。
そんな時代にも関わらず、あそこまで立派な祭壇を設けているミゲルの家庭(リヴェラ一族)は、“家族を重んじる素敵な家庭”だと言うことが分かりますね!
作品登録時「メキシコの文化を奪うな」と猛反対を受けていた
ピクサーは“ディズニーの子会社”という立ち位置で、作品を作る際にはディズニーへ「コピーライト登録」をする必要がありました。
「コピーライト登録」とは、作品名、内容などを登録することで、後に似た作品が出て来た場合でも、先に登録してある作品に“所有権”があるというもので、簡単に言えば「著作権」のような感じです!
当初、ディズニーが登録をおこなう際のタイトルはそのまま「死者の日」という意味でした!
「Dia de los muertos」(ディアデロス ムエルトス)
「Day of the dead」(デイオブザデッド)
しかし、これには現地の人々から“猛反発”を喰らったそうです!
なぜなら、その地域に根付いている文化の名前をそのままディズニーが登録すれば、その著作権がディズニーとなってしまうため、今後何をするにもまず“ディズニーに許可を取るところから始めないといけない”という状況が懸念されたからです!
日本で言えば、「お盆」を行う際に“わざわざディズニーからの許可を得ないといけない”という事と一緒です。
なので、反対を受けるのは当然でディズニー側も“登録申請を取り下げ”ました。
悪気はなかったにしろ、メキシコの文化を奪ってしまう形となり、猛反対を受けてタイトルを「COCO」としました!
リメンバーミーの原題がCOCOである意味をやっと全国的に言えるときがきて良かった。そういうことです#リメンバー・ミー pic.twitter.com/qSPcM9i09w
— トーラス (@_6NNTN) February 21, 2020
メキシコの「暗かったイメージを払拭」し明るいものにした
リメンバーミーを見た方は分かると思いますが、音楽や家族の絆など非常に前向きな作品となっています!
しかし、その背景にはメキシコの暗いイメージがありました。
- 通貨であるメキシコペソが“大暴落”
- アメリカ・トランプ大統領と“政治的対立”
- 天災である“大地震”の発生
- その影響による“観光客の激減”
- 「世界最凶レベル」と噂の“治安悪化”
- “麻薬”など違法薬物の取引数の増加
- “不法移民”問題
など、挙げればキリがないほどマイナスイメージが強いです。
実際に、メキシコが舞台となるこれまでの映画などでは“メキシコ=治安が悪い”というように描かれてきたからです!
そんなメキシコを舞台にピクサー、ディズニーが映画を制作するとなり、どうにか“明るいプラスなイメージ”を作れないかと、“リー・アンクリッチ監督”は頭を悩ませます!
結果的に、メキシコの良さである「音楽」や「伝統行事」をメインテーマに持ってくることで、明るいイメージを作り出すことに“成功”するのです!
そして、先ほど映画「リメンバーミー」を登録する際に現地人から“猛反発”を受けたとお話しましたが、映画の上映後には“メキシコ史上トップの映画”という人気を誇り、現地人からも認められる作品となりました!
以上のように、従来のメキシコ暗いイメージを明るいイメージへと変化させることができたのです!
映画【リメンバーミー】のトリビアまとめ
都市伝説について
- 哀しきジョローナはメキシコの民話「ラ・ヨローナ」(泣く女)が元ネタ
裏話・裏設定について
- メキシコのお祭り「死者の日」から家族愛が分かる
- 作品登録時「メキシコの文化を奪うな」と猛反対を受けていた
- メキシコの「暗かったイメージを払拭」し明るいものにした
今回は、映画「リメンバーミー」の中から“都市伝説”や“裏話”についてお話してきました!
リメンバーミーは何も下調べなしで見ても面白くて感動する映画です。
しかし、今回のように制作の背景など裏話を知ってから再度視聴することで何倍も楽しめるのではないかと感じます!
ぜひ、ご視聴下さい^ ^
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