チ。ラファウは死亡する?なぜ生きてるのか再登場は別人?

公開日: 2024年11月19日 | 最終更新日: 2024年11月19日

 

チ。ー地球の運動についてー」に登場する最初の主人公ラファウ1巻で死亡しますが、最終巻となる8巻で再登場します

なぜラファウは1巻で退場することになるのか?
そして、8巻で再登場したラファウは同一人物なのか?

 

以下、それについて解説と考察をしていきたいと思います!↓↓

この記事を見て分かること
  • ラファウの死亡理由
  • 8巻で再び登場するのはなぜ?
  • 再登場したラファウは1巻のラファウと同一人物?

 

※当記事では「チ。」の重大なネタバレについて触れています。未読・未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

ラファウは火刑により死亡

 

結論から言うと、ラファウは地動説を研究した「異端」として投獄され、拷問前に自ら毒を飲んで死亡します。

そしてその遺体は火にかけられました

「チ。」の登場人物らが信奉するC教の教えでは、火刑に処されると「最後の審判で復活する権利がなくなる」ため、教徒であれば誰しもが避けたい処刑方法なんですよね。

なのに何故、火刑になるとわかっていてラファウは、なおも地動説を研究したのでしょうか?

その経緯を説明していきます。

 

経緯① 異端者フベルトとの出会い

「チ。」は、15世紀の「P国」の人々が「C教」の教えに沿って生きる様子を描いた作品です。

その1章主人公こそが、ラファウ

地動説と出会うまでのラファウは、生まれ持った聡明さと要領の良さとで、養父にも自慢の息子と褒められ、周りとの関係も極めて良好でした。

アニ木
アニ木
ニコニコ笑顔を浮かべていながら「世界、チョレ~~~~」と思うなど、心の中では周りを馬鹿にしているクソガキなんだけどね!

内心はどうあれ、12歳にして大学進学が決定していたラファウは、エリート街道まっしぐらの、どこに出しても恥ずかしくない優等生でした。

 

しかしそんなラファウに、人生を変えてしまう、大きな大きな転機が訪れてしまうのです。

その転機こそ、「異端」として投獄されていた天文学者・フベルトとの出会いです。

……養父ポトツキによって引き合わされたフベルトは、体格が大きく顔にも大小さまざまな傷があり、不気味な風貌をしていました。

 

ラファウはそれにビビりつつも、持ち前の愛想の良さで笑顔で挨拶をしますが、フベルトに「作り笑いなんてしなくていい」と牽制されてしまいます。

誰でも手玉にとれる立ち回り上手のラファウがやり込められた瞬間でした。
もうこの時点で主導権はフベルトにあるんですよね。

ラファウが天文学に興味があることを見抜いたフベルトは、彼を半ば強引に、というかガッツリと脅して、研究の助手にします。

投獄され、凄惨な拷問を受けていたフベルトですが、「地動説」研究を続けることは全く諦めてなかったんですね。

 

この時点のラファウは、そんな「異端」研究に付き合ってられるか! あんなやつ密告して火刑にしてやる!と息巻いていましたが。。。。

「もっといい観測地がある。驚くぞ、明日教えてやる」というフベルトの甘い誘惑に屈しました。

ラファウはまあまあ鼻持ちならないクソガキなのですが、観測に良い場所を教えられてテンション上がったりするところが、まだまだ12歳の少年といったところでしょうか。

 

そしてラファウは、その観測地でフベルトに地動説を教えられます。

「太陽は静止し、バラバラだった惑星は連鎖して動き、宇宙は一つの秩序に統合され、常識は覆り、C教は激昂し、
”美しさ”と、”理屈”が落ち合う。
これが私の研究だ。そうだな、それを、
『地動説』とでも呼ぼうか」

 

……もともと「合理的なもの」に美しさを感じやすい気質だったラファウは、フベルトの語る「地動説」の美しさを知り、以後、のめりこむことになります。

ですがそんなラファウの研究ノートが、異端審問官ノヴァクに発見されてしまいました。

咄嗟のことに言い逃れできないラファウは、ノヴァクの追求にたじろぐばかり。

 

すると、フベルトが「それは自分のものだ」とラファウを庇いました、異端審問に2度かけられると死刑確定なのに。

一度目の異端審問の際、凄惨な拷問にかけられるも、「やり残したことがある」からと、改心したふりをして釈放されたフベルト。

連行される直前フベルトは「木製の球のネックレス」をラファウに託して――そのまま焼かれて死にました。

 

 

経緯② 異端者として逮捕→投獄

原作を読み返すとよくわかるのですが、フベルト、完全にラファウを地動説沼に引きずり込もうとしているんですよね。

死刑に王手がかかった、後がない状態で、地動説を「託す」人間を探すためにシャバに出てきたフベルト。

「目がよく、賢く、天文に興味があり、美しいものが大好き」という最高の逸材ラファウを釈放後すぐに見つけたの、豪運すぎるかもしれません。

打てば響くどころか理想の音色を奏でるラファウの存在はフベルトさんにとっては後継者ガチャSSRだったでしょうし、そりゃネックレスを託したあとなら後悔なく死ねたでしょう。

 

一方、「フベルトは自分の身代わりになって死んだ」という事実は、ラファウにとって「フベルトの遺志を継ぐ」以外の道を塞ぐ脅迫でもあります。

それをわかったうえで死刑台に向かったのなら、フベルトも人が悪いですね。

そしてフベルトの思惑通り、ラファウはすくすくと地動説ガチ勢へと育っていきました。

要領よく、「まとも」な優等生に擬態しながら。

 

しかし、依然として異端審問官ノヴァクは、ラファウが怪しいと目を付けています

ラファウ自身はフベルトの死後、もう覚悟が完了しているので、ノヴァクの前でもボロを出さないのですが……

ヴァクはラファウの養父ポトツキに接触し、「あんたの息子、異端研究してるだろ」と揺さぶりをかけます

ラファウが異端の研究をしていることを隠していたらポトツキ自身も捕まるぞ、ラファウだって異端として捕まっても素直に認めて改心すれば一度目は助かるのだし、懲りたラファウも二度とバカなことをすることないだろう、だから密告しろ、と迫るんですね。

 

――次の日、ラファウが目を覚ますと、ポトツキと異端審問官が自分を取り囲んでいました

「すまない…」と詫びるポトツキと、うっすら笑みを浮かべているノヴァクの顔を見て、ラファウはすぐ自分の身に何が起こるかを悟ります。

そのままラファウは逮捕、投獄となってしまいました。

 

経緯③ ノヴァクとの対話の中で地動説を主張する

投獄されたラファウは「改心し、研究資料を燃やせば、拷問にかけられることなく釈放される」と促されます。

これまで秀才街道をまっしぐらに行っていたラファウは、投獄されて、しみじみとどうしてこうなってしまったのか、この後どうするかを考えるのですが――そのとき、独房の窓から、夜空が見えました。

地動説を知る以前の空よりも、美しく見える。そう感じた瞬間、ラファウは決心します。

 

翌日、ラファウは皆の前で「僕は地動説を信じます」と主張し、大学で神学を学ぶようにと渡された入学手続きの書類も破り捨てます。

明日からは「改心」のための拷問が始まる――そんなラファウの元へ、ノヴァクが様子を見に来ます。

ここまでサイコパスっぽく描かれてきたノヴァクですが、このラファウの選択にはマジで動揺しています。

アニ木
アニ木
ノヴァクって子供に優しいから、12歳のラファウを拷問する気、本当はなかったんだと思うんだよね。ある意味、ラファウを舐めてたともいえるけど

 

ノヴァクに「なぜこんなことをしたのか」と問われたラファウは、「資料を残すほうが地動説のためになると思ったから」と答えます。↓

「あなた方が相手にしてるのは僕じゃない。異端者でもない。
ある種の想像力であり、好奇心であり、逸脱で他者で外部で……
畢竟、それは知性だ。
いち組織が手懐けられる程かわいげのあるものじゃない。」

 

つまり、自分を処刑してもまた別の誰かが考え、研究し始めるだろうと言ってるんですね。

ノヴァクに「この選択は君にとって正解か?」と問われると、ラファウは「不正解は無意味ではない」、と答えます。
このかつてラファウ自身がフベルトに言われた言葉のリフレイン、ニクい演出ですね。

そしてラファウはノヴァクの目の前で、最後の晩餐として差し入れられたワインに毒を入れ、飲み干しました

「フベルトさんは死んで消えた。
でも、あの人のくれた感動は今も消えない
多分 感動は寿命の長さより大切なものだと思う。――だからこの場は、
僕の命にかえてでも、この感動を生き残らす。」

 

地動説の研究、改心の否定、果ては自殺……

これにはノヴァクも「どこまでC教をコケにするんだ!」と叫びますが、ラファウは「死の先なんか誰も知りませんよ」と笑って答えます。

そんなラファウをノヴァクは狂っている、狂気だと評しますが、ラファウは「でもそんなのを、”愛”とも言えそうです」と満足そうに言いました。

ラファウはそのまま毒で亡くなり遺体は夜中に十字架にかけられて燃やされ、明け方になるとすべて燃え尽きていました。

 

死んで消えたのか? 

――いいえ。

 

 

最終回で登場したラファウは別人だった

 

そんな風に1巻でドラマチックに死んだラファウでしたが……

何故か、8巻では再登場します。しかも2回も。

 

1度目はノヴァクの見た幻覚として。

そして、2度目は、「ラファウ先生」として。。。

アニ木
アニ木
ラファウ先生!?!?!?!

 

以下でそこらへんについて解説・考察していきます!

アニ木
アニ木
ラファウ先生ってなに!?

 

 

理由① 異端審問官ノヴァクの死の間際にラファウが現れる

ラファウの死から35年後

「チ。」は3章に突入し、ノヴァクもすっかり老い、どれだけ若く見積もっても60代以上の老人となりました。

そんな死にかけのノヴァクの前に、死んだはずのラファウが現れます

ノヴァク「…神様、これは貴方がお見せくださっているお告げか何かですか?」

ラファウ(?)「いや、多分、死にかけで朦朧としてて、勝手に見えてるだけの幻ですよ」

 

自称「幻」のラファウはノヴァクに、あれからどうだったか?と問います。

ノヴァクの返答は↓

「散々な運命だったよ。君のせいでな。私だけじゃない。何人もが君の石箱に人生を狂わされた。
しかし最後は、滑稽だった。

地動説は異端思想じゃないんだってさ。全く笑えるよな。」

 

ラファウの死後、ノヴァクにもいろいろあったんですよね。

そりゃそうです。35年も経っているんですから。

 

しかし、「35年経ったから地動説は異端じゃなくなった」、のではなく、「35年前も、別に殺さなければならないほどの異端思想ではなかった」のだと、このときノヴァクは知ったばかり。

地動説と「異端」によって人生をめちゃくちゃにされたノヴァクにとってその「真理」はもはや、ノヴァクの人生の否定そのものです。

だってノヴァクがやったことは、ただ単に「地動説」という研究の進歩を35年も遅らせただけなんですから。

 

「真理」に打ちのめされ、「自分は物語の悪役だったんだ」、とつぶやくノヴァクに、けれど「幻」のラファウはこう言います。↓

「過去や未来、長い時間を隔てた後の彼ら・・から見れば、今いる僕らは所詮、皆押しなべて”15世紀の人”だ。

僕らは気づいたらこの時代にいた。
別の時代でもよかったのにこの時代だった。
それはただの偶然で無意味で適当なことで、
つまり奇跡的で運命的なことだ。

今、たまたまここに生きた全員は、たとえ殺しあうほど憎んでも、同じ時代を作った仲間な気がする。」

 

いいこと言うなぁ、この幻

ノヴァクのフォローだけじゃなく、なんか作品の総括までやってくれてる。

……でも割と、1巻のラファウなら「こう言うだろう」というような、変な説得力がある気がしますね。

アニ木
アニ木
これが本当にノヴァクの「幻」なんだったら、ノヴァクのラファウへの解像度がすごいね

 

ラファウは言うだけ言って、「では、さよなら」と言って音もなく消えます。

1巻、毒で動けなっていくラファウの死を見届けなかったノヴァク

そして8巻、ノヴァクの死を待たずに消えた「幻」のラファウ

――奇しくも2人とも、最期は火に包まれ、すべて燃え尽きました

 

理由② 幼少アルベルトのの家庭教師として大人ラファウが登場

なんとこんなエモーショナルな終わりの後、さらに、ラファウが再登場します

「チ。」では1章~3章を超えた先に、EX章と呼ばれるボーナストラックなようなものがあるんですが、そこにも出てくるんですね、ラファウが。

EX章とは?

  • 8巻59話から最終話までの章のこと
  • 舞台は15世紀のP国から「1468年のポーランド王国の都市部」に
  • 主人公はパン屋で働く青年、アルベルト

 

EX章の主人公・アルベルトは、世話になっているパン屋の親方がわざわざ「大学に行け。学費は俺が出す」と言ってくれるほど優秀な人物です。

しかしアルベルトはそれを、「学問なんてどうしようもない。無意味どころか害悪だ」と言って断ろうとします。

アルベルトには、「探究心」を閉ざすほどのトラウマが幼少期にあるんですね。

 

そのトラウマの象徴こそが、「ラファウ先生」です。

……大学進学を断った直後、アルベルトはある教会の告解室で、過去を告白します。

まだアルベルトが幼かったころ、学ぶことを重んじていたお父さんが、アルベルトに家庭教師をつけてくれるのですが。。。

その家庭教師が、ラファウなんです。

 

とはいえ、我々が知るラファウは12歳の少年でしたが、その家庭教師はどう見ても10代後半から20代くらいの青年です。

誰これ? と困惑した方も多いのではないでしょうか。

その疑問はいったん置いといて、アルベルトのトラウマについての解説を続けますね。

 

天文観測を行うラファウ先生(誰?)は、アルベルトにこう言います。↓

「神がこの世界を創り、人はそれを知りたいと願った。
これ以上に尊い欲望を僕は知らない
この成功の為だったらどんなことも厭わない。
たとえそれが命だったとしても、平気で投げる。」

「知が人や社会の役に立たなければいけないなんて発想はクソだ。
知りたいからやる、それだけだよ。」

「そしてねアルベルト君。
これだけは覚えていてくれ。
真理の探究において最も重要なことだ。
信じろ。自分の直感を。世界の絶美を。
僕は
何があろうと、君の好奇心を否定しない。

 

ラファウ先生のこれらの言葉はアルベルトに強い影響を与え、アルベルトは学問にのめりこんでいきます。

その成長ぶりは目覚ましく、ある日、ラファウ先生はアルベルトに「会合に参加しないか?」と誘いをかけました。

「分野を問わず様々な議論や意見交換が行われる場」と聞いて、テンションの上がったアルベルトは参加を決意。

 

翌日、会に参加したアルベルトは楽しい時間をすごしますが、本日分の天文観測の記録をつけるのを忘れていることに気づき、後ろ髪をひかれながらも一時帰宅を決めます。

家に帰ったアルベルトが見たのは、会合を抜け出して父を刺殺していたラファウ先生の姿でした。

 

……実はラファウ先生、アルベルトのお父さんが持っていた「資料」に興味があったようです。

その情報を共有して研究したいと持ち掛けたところ、誘いを断られたのだ、とラファウ先生は残念そうに語ります。

「粘り強く説得してたら彼は怒り始め、最後には『資料を燃やす』と言った。
取り乱して、今にも何かしでかしそうだった――だから、
落ち着かせた。
仕様がなく、ね。
君の父は”知”を共有しないで独占してた。それはあってはならない罪だ。
いいかい? この状況で大切なのは、これで君の父が受け継いだ知は失われずにすんだってことさ。
この世の美しさの
為なら、犠牲はやむを得ない。

さ、これで納得したろ?」

 

演説の間、アルベルトはずっと硬直しっぱなしでした。

このあとラファウは異変に気付いた村の人たちに捕まったようで、その後どうなったかはアルベルトも知らないようです。

これが、アルベルトのトラウマです。

以後アルベルトは、「好奇心」はバカらしい、戒めなくてはならないものと考えるようになってしまいました。

 

理由③ 大人の姿のラファウは何者なのか?

ラファウ先生とは、何者だったのでしょうか?

初期ノヴァクも裸足で逃げだすガチサイコパスっぷりですが、まあ……ラファウがあのまま成長していたら、あるいはこうなっていたかもしれないという嫌な質感もありますね。

どれだけ能書きを並べても、ラファウ先生がやったことはただの殺人という犯罪。

 

でも、1巻のラファウも殺意の向かう先が自分だっただけで、「美しさ」のために人を殺してはいますからね。

とはいえ勿論、「ラファウ先生」と「1巻のラファウ」は同一の存在ではないでしょう。

ラファウは間違いなく、まだ少年のころに毒で自害し、その死体は燃やされてしまっているわけですから。

それに案外、あのクソガキくんなら、「いやこんなヤバいやつと一緒にしないでほしい」と必死に否定するかもしれませんね。

 

では改めて、「ラファウ先生とは?」について考察してみます。

まず、1章とEX章で異なっているところを挙げてみます。

EX章の独自なところ

  • 15世紀P国表記が「1468年のポーランド王国の都市部」と具体的に明記されている
  • 3章で出た「君らは歴史の登場人物じゃない」という一種メタ的なセリフに対し、史実の人物であるアルベルト・ブルゼフスキを出している
  • 12歳で自殺しなかった、20代くらいのラファウがいる

 

一方で、EX章では1章~3章までの流れを受け継ぐかのような描写も見られます。

EX章で描かれた1~3章の欠片

  • ラファウ、オグジー、ドゥラカという各主人公の死亡時に「見上げた空」を、生きたまま見つめるアルベルトの対比
  • 「告解室」の神父が、2章の新人異端審問官と察せられる描写
  • 1話冒頭の「~ならいったい何を捧げれば、この世のすべてを知れる?」のリフレイン
  • 「この本が出版されたときはポトツキに利益の1割を」の手紙と、本の題名が「地球の運動について」であるところ、そして本の実物はないところ
  • ラファウ先生の語った身の上の「僕は生まれが少々特殊でね、親がいなかったんだ。幸運にも学者さんに拾ってもらえて~」という言葉

 

↑これらの共通点、そして決定的な差異のことを加味して考えると、この「ラファウ先生」は……

フィクションの「チ。」を史実と接続するための重要人物として描かれた、「都合のいい」ラファウなんじゃないでしょうか。

 

……都合のいい、というと語弊があるので補足すると。

「アルベルト(史実の人物)にトラウマを植え付けるに足るキャラクター」として選ばれたのが、「チ。」の顔といえる1章主人公、ラファウだったのでは?ということです。

同じ主人公の中でも、「オグジー先生」「ドゥラカ先生」よりも「ラファウ先生」のほうが絶対にインパクト強いですからね。

流石は1巻の表紙をピンで飾った少年だ、面構えが違う。

 

逆に、ノヴァクとかはIFの姿だとしても絶対に「先生」には選ばれちゃいけなかったんですよね。

彼は異端審問官として描かれたキャラクターで、学問や好奇心を戒める立場でしたから。

いくら「先生」による父親殺害の構図が、3話のノヴァクのリフレインに見えても。

 

なのでEX章で、主人公アルベルト以外で唯一、固有名詞が出てくるキャラクターとして描かれた「先生」には、やはりラファウがふさわしかったのではないかと思います。

何故20代くらいの青年の姿で出たのかという疑問は、単に「12歳のラファウだと幼少期のアルベルトにトラウマを植え付けることに説得力がないから」、でいいんじゃないでしょうか。

 

これまで「託す」ことを美しく描いてきた「チ。」で、託す関係である家庭教師と生徒、つまり師と弟子という関係にありながら、師が弟子の父と好奇心を殺す蛮行をする。

その構図に選ばれたのが、成長した「IF」ラファウなんじゃないかってことです。

アニ木
アニ木
一種、「託す」ことを美化してきたこれまでのアンチテーゼなのかも

 

おそらくは「ラファウ先生」とは、12歳でポトツキに密告されなかった、いやそもそもフベルトと出会わなかったラファウなんでしょうね。

流石にアルベルトの父親が(一度も異端審問を受けていなかった)フベルトだった……とまで言うと、さすがに妄想過ぎるかもしれませんが。
……違うよね? フベルトとアルベルトって、似たような響きの名前にも思えちゃうけど。

 

そんなアルベルトのトラウマを取り除く協力をしたのが、おそらく2章で登場した名も無き新人異端審問官であり、アルベルトの「?」を誘発したのが、3章で出版されなかった本のタイトルであるという構図もまた、綺麗ですね。

「チ。」の全歴史ページがアルベルトの背を押している。

史実のアルベルト・ブルゼフスキは、23歳で大学に進学するまでの情報がありません

そんなアルベルトの空白の過去のなかであったかもしれない「IF」と接続された、「IF」の未来のラファウは、史実とフィクションを接続するため、実にいい働きをしたのではないでしょうか。

 

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【チ。地球の運動について】 ラファウの最後や死亡説まとめ

 

まとめ
  • ラファウは投獄後に服毒自殺し、その後死体は火あぶりにされている
  • しかし8巻で再登場する
  • 再登場したラファウはノヴァクの幻覚
  • EXの「ラファウ先生」は史実と「チ。」を接続する重要キャラ

 

以上、ラファウの死と再登場についてでした!

死んだはずのラファウが突然出てきて混乱した読者の方も多かったようですね。特にEX章や最終話についてはファンの間でも評価がわかれています。

概ねラファウ本人ではないという意見だし、アルベルト登場からの部分はパラレルワールドだという解釈する意見が多いようですが、当記事ではもう一歩踏み込んで考えてみました。

こちらの解釈はいかがでしたか? ご意見やご感想をコメント欄にお寄せいただけると幸いです!

 

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