【リリーのすべて】のラストシーンで、ゲルダが首に巻くスカーフが飛んでいくシーンがあります。
崖で、ゲルダとハンスの2人が話をしていました。
強い風が吹く中、スカーフが勢いよく飛んでいきます。
普通に見れば、ただ衣類が飛んでいっただけなのですが、このシーンを見た視聴者の感想は様々ありました。
「リリーのすべて」見た。リリーの生き様はもちろんだけど、何よりも変わっていく夫を最後まで支え愛し続ける妻が凄い。エディレッドメインとアリシアビキャンデルもホントに凄い。あと、メインテーマ曲とデンマークの自然がとても美しくてラストのスカーフが舞っていくシーンでは涙が出た。
— まおとゆずとももとまゆ (@kazuki_vamp) March 20, 2016
昨日リリーのすべてを見てきました。主演の二人が凄いよかったですね。エディレッドメインもホーキンズ博士もよかったが今回も負けず劣らず凄いよかったですね。ラストシーンのスカーフが飛んでいくシーンの演出が主人公の魂が天へ飛んでいく感じでよかったです。やはり原題より邦題が凄いよかった
— カイバー (@callmekaichi) March 31, 2016
今回は【リリーのすべて】のスカーフについてお話します↓↓
★この記事を見ることで、ラストシーンで飛んでいったスカーフの意味が分かります!
目次
【リリーのすべて】最後のスカーフはアイナーを意味する?
リリーの死後、彼女の故郷の空に舞い上がるスカーフ。
それを追いかけずに見送る、妻のゲルダの言葉が印象的でした。ようやく自由になったのよ。
『リリーのすべて』
#映画で印象に残っている死 pic.twitter.com/yWQpyp8GGN
— エマときどき大学院生 (@emmasometime) May 29, 2019
冒頭で触れましたが、風に飛ばされたスカーフに「感動」というコメントが多くありました。
ラストシーンのゲルダとハンス、そしてあのスカーフにはどのような意味があるのでしょうか?
以下、解説します↓↓
アイナー(リリー)の死後ゲルダとハンスは墓参りに行く
アイナーは、内面のリリーという女性と向き合っていきました。
そして、女性になるための度重なる手術や投薬で亡くなってしまいます。
その後、アイナーの元妻であるゲルダと、リリーの旧友であるハンスが、2人でお墓参りにいくシーンがあります。
ハンスは、リリーのことでゲルダに悩みを打ち明けられ、素直に受け入れました。
ハンスとアイナーは元恋人です。
ゲルダも混乱する中、ハンスに頼ったり冷たくしてしまったりと、正直な気持ちが出ます。
そんな2人は、リリーの存在によって出会えたとも言えるでしょう。
アイナー・リリーの生前に交流があり、残された2人がリリーのお墓へ足を運ぶ姿は新鮮です。
最後のスカーフはハンスがアイナーと別れた時に渡したものだった
ラストシーンで、ゲルダが首に巻いていたスカーフについて触れました。
実は、それはゲルダのスカーフではありませんでした。
一体誰のもので、どういった経緯でゲルダの手にあるのでしょうか?
このスカーフは、リリーがゲルダのために選んだモノでした。
性転換手術の前日にリリーがゲルダに渡そうとしますが、それが叶わなかったスカーフです。
スカーフを受け取ってしまえば、リリーと会える最後の機会になってしまうとゲルダは感じました。
断られたリリーは涙を流し、翌日手術に臨みます。
さらに、実はこのスカーフはハンスがアイナーと別れたときに渡したものでした。
巡り巡って、ゲルダの手にもちゃんと渡っていたのです。
ゲルダは、リリーのスカーフを身に着けてずっと大事にしていました。
【リリーのすべて】ラストのゲルダのセリフから考察
「リリーのすべて」(The Danish Girl)。Eddie Redmayne(夫。リリー)、, Alicia Vikander (妻ゲルダ)どちらも素晴らしかったけど、Alicia が美しすぎる。 #1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/wn0gcFRkfl
— Sammie (@Tigerduck2013) June 8, 2018
ここまで、スカーフがどのようにしてゲルダの手に渡ったのか、お話してきました。
次に、最後のスカーフが飛ぶシーンを見ていきましょう。
ゲルダのセリフから、スカーフの意味を考察します↓↓
ゲルダはハンスに「飛ばせてあげて」とセリフする
海を眺めながら、ゲルダは急にスカーフを宙へ放り投げます。
風がスカーフを高く運び、彼方へと消えていきました。
どこか清々しく、慈愛に満ちたゲルダの表情を映して映画は幕を下ろします。
ゲルダの手からスカーフが離れてしまった時、ハンスは慌ててそれを追おうとしました。
しかし、ゲルダは「飛ばせてあげて」と口にし、ハンスも追うのをやめてスカーフを見送ることになります。
なぜ、ゲルダはこのようなセリフを口にしたのでしょうか?
ゲルダは夢半ばで死んだアイナー(リリー)をスカーフに例えていた
ゲルダは、「スカーフ=リリー」だと捉えていました。
手術をしたにも関わらず、完全には元の姿になれなかったリリー。
夢半ばでしたが、リリーは術後にある夢を見ます。
それは、赤ちゃんになり母親に抱かれ「リリー」と呼ばれる夢でした。
現実では無理でしたが、心の中ではリリーになれたのだと考えます。
そばで見ていたゲルダにとっては、リリーがくれたスカーフに弔いの意味も込めていました。
そして、スカーフをリリーに例えて飛ばすことで「自由になっていいよ」という願いを込めたのだと思います。
さらに言えば、この映画の原題「The Danish Girl」は「デンマークの少女」という内容で、リリーだけではなくゲルダ自身のことも指していると考察することもできます。
つまり、このスカーフはリリーのことでもあり、ゲルダ自身のことでもあるのです。
「飛ばせてあげて」という言葉の奥深くには、ゲルダ自身を自由にし、新しい人生を歩んでいくためのメッセージもあったのではないかと感じます。
【リリーのすべて】についてまとめ
#映画で印象に残っている死
《リリーのすべて》
愛する夫を最後まで信じ続け受け入れようとする妻…
死の間際までリリーを支え続けるゲルダの献身的な姿にはかなり泣けました pic.twitter.com/uvYPt3DI39— みーと (@mietland) May 29, 2019
まとめ
● アイナー(リリー)の死後、ゲルダとハンスは墓参りに行く
●最後のスカーフは、アイナーと別れた時にハンスが渡したものだった
●ゲルダは、飛んでいったスカーフを追うハンスに「飛ばせてあげて」とセリフする
● ゲルダは、夢半ばで死んだアイナー(リリー)をスカーフに例えていたと考察
●ゲルダ自身を自由にし、新しい人生を歩んでいくためのメッセージとも解釈できる
以上、【リリーのすべて】ののラストシーンを見てきました。
最後のスカーフはリリーからゲルダへの贈り物でです。
夫として一緒に暮らしていたアイナーが女性に目覚め、最終的には亡くなってしまいます。
現代でも、性のことで悩む方は多くいます。
そんな人々が、過ごしやすい世界になれば良いですね。
合わせて読みたい>>>>>
【リリーのすべて】映画の感想やあらすじ内容は?結末などネタバレまとめ!
【リリーのすべて】アイナーの死因は?卵巣移植手術などから死亡した理由を考察
【リリーのすべて】アイナーの鼻血の理由は?ヘンリクとのキスシーンから考察