日本では毎年、“台風”がきます!
特に、“夏時期”になるとその発生数も増加しますよね?
そして、ニュースなどで台風情報が放送されている時に、台風に“名前がつけられていませんか?”
“誰が名前を付けているのか”
“何のために付けているのか”
毎回、不思議に感じていました。
今回は、この”台風の名前”について、解説していきます!
目次
台風の名前は日本だと誰がつけているの?
毎年発生する“台風”には、それぞれ“名前”が付けられています。
“台風8号”や“伊勢湾台風”などですね!
“記録として残す”ことや、“報道する時に呼称する”ことが目的です。
では、一体誰が名前をつけているのでしょうか?
それは、“気象庁”です!
気象庁とは・・
気象庁は、明治8年(1875年)の発足以来、1世紀以上にわたって、自然を監視・予測し、国民の生命財産を災害から守るため、適切な情報提供に努めています。
参考資料:国土交通省 気象庁HP
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/intro/gyomu/index1.html
簡単に言うと、“天気”や“災害”などの自然現象について研究をしている国の機関です。
“天気予報”や“台風など災害の進路、規模”などを“スーパーコンピューター”等のシステムを駆使して予測します。
テレビや新聞などのメディアと密接に関わっている機関です!
私たちが普段、“何気に入手している気象情報”もこの“気象庁”の働きが大きかったわけですね!
日本の台風に星座名などが使われてダサい?
“各国が命名した台風”と、“日本が命名したもの”では名前の意味や響きが違います。
私は、どこか“ダサく感じてしまいます。。”
いくつかご紹介します!
〇カンボジア=“ダムレイ”(象)
〇中国=“ウーコン”(孫悟空)
〇日本=“コイヌ”(こいぬ座)
〇ベトナム=“チャーミー”(花の名前)
〇タイ=“アッサニー”(雷)
〇日本=“ヤギ”(やぎ座)
言葉の響きの問題だと思いますが、どうも格好よく感じません。。
意味も全て星座から来ているみたいです。
他にも日本が命名した台風の名前があります。
“ウサギ”
“カジキ”
“カンムリ”
“クジラ”
“コグマ”
“コンパス”
“トカゲ”
“ヤマネコ”
“テンビン”
“ハト”があります!
一体、なぜなのでしょうか。
日本の台風に星座名などが使われている由来は?
先ほど、日本の台風名は“すべて星座名”から来ており“ダサい”とお話しました。
その由来を調べたところ、実はしっかりとした理由がありました!
以下、ご紹介します!
船乗りたちのため
台風は、“特に海上で発生しやすい”です。
なので、“1番影響を受けやすいのが海”です。
常日頃から海の上で仕事をしている人たちもいます。
それは、“船乗り”です!
昔から船乗りたちは、周囲に見印となるものがなく、その代わりに“星を利用”して“時間の経過”や“現在位置”などの情報を得ていました。
台風が来たときに「1番分かりやすい名称はなにか?」となった時に、この“星座”が選ばれました。
1番危険な場所にいる船乗りさんたちのことを考えて、名付けられたのですね!
名前が及ぼすイメージについて
過去、台風による被害は数多くあります。
“家屋や車の浸水”や、“工場内の油が漏れだす”というニュースもありました。
“傷病者や死亡者”も出ているぐらい“恐ろしい災害”です。
そんな、台風は未来永劫ずっと忌むべき存在として語り継がれます。
もし、ここでそんな台風と同じ名前の“人”や“会社”、もしくは“商品”があったとしたらどうでしょうか?
絶対に“良いイメージが持たれません”よね?
気象庁はこれを懸念して、台風の名前を“星座名”に決定したとされています。
しかも、星座名でも“有名どころではなくマイナー”な星座名が付けられています。
少なからず、この影響を受ける“なにか”があると考えたのでしょう。
ダサくとも、“大きな意味”が隠されていた“星座名”でした!
台風の名前の付け方は?
ご存じの通り、台風が発生する国は“日本だけではありません”。
台風の名前って面白くね? pic.twitter.com/Ac4xXgKgyu
— 【我孫子】 (@abiko_abikko) September 5, 2019
例えば“アメリカ”のハリケーンや、“東南アジア”でも頻繁に発生します。
東南アジアで発生した台風が、そのまま日本に上陸することも珍しくありません。
その発生した台風が“20XX年の何回目の台風”なのか区別するために、各国は名前を決めてメディアで取り上げます。
名前の付け方には、大きく分けて2種類あるのでご紹介します!
番号方式
名前の通り、台風の名前を“番号で呼称する”方式です。
例えば、今年初の台風であれば「台風1号」と呼びます。
台風15号であれば、“15回目に発生”した台風ということになります。
しかし、例外もあり“甚大な被害を受けた大規模な台風”には番号方式は適用されません。
災害として記憶に残るよう“伊勢湾台風”や“宮古島台風”といった名前を付けることもあります。
他に、研究者たちの間で専門性の高い呼び名というのもあります。
例えば、「T1915」と呼ばれるものがありますが、これは“西暦の下2桁”+“台風の発生回数”を表したものです。
“T”=台風
“19”=2019年
“15”=台風15号
番号方式には“メリット・デメリット”があります。
メリット
〇何回目の台風かすぐにわかる
〇メディア側も伝えやすい、視聴者側も聞きやすい
デメリット
〇何年に起こった台風なのかが分からない
〇記録として不完全なものになる
1度、台風として認めた場合でも、後から訂正される場合がある。
そうなると付けられた番号は削除され、“欠番”となってしまう。
例)2019年に5回台風が発生するが、2、3回目は訂正・削除
201901号、201904号、201905号
このように歯抜けになってしまい、記録としても不完全になってしまいます。
リスト方式
リスト方式は、台風委員会のような機関があらかじめ名前を決めておく(リスト)方式です。
番号方式よりも、広く普及している方式です。
例えば、2019年で“台風15号”が発生しましたが、“ファクサイ”という名前が付いています。
ファクサイとはラオスで、“女性の名前”に当たるそうです。
このように、各機関はリストから名前を選んで台風に名付けるのです。
ちなみに日本も加入している台風委員会では“140種類のリスト”があるそうです。
10(各国提案数)×14(加入数)=140となります!
名前の付け方 アメリカ合衆国
日本では台風と呼んでも、アメリカでは“ハリケーン”と呼びます。
過去には、ハリケーンに女性名を付けていました。
現在は、男性名、女性名を交互”に付けています。
“男性名”であれば、“アンディ”
“女性名”であれば、“カトリーヌ”
といった感じですね!
名前の付け方 アジア圏
アジア圏では、ずっとアメリカが名付けた呼び名で呼んでいました。
ちょうど“2000年1月1日”に、国際的な呼称として“アジア名”を使用することになります。
このアジア名には、アメリカを含むアジア圏の各国で構成される“台風委員会”によって決められています。
もちろん日本も加入しています。
台風委員会(たいふういいんかい、The ESCAP/WMO Typhoon Committee)は、北西太平洋または南シナ海で発生する、台風防災に関する国際機関。1968年、アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)及び世界気象機関(WMO)が共同で設立した。アジアと極東における台風被害への対策策定と実施を任務とする。本部はフィリピンのマニラにある。
設立当初からの加盟国及び地域
中国、香港、日本、ラオス、フィリピン、韓国、タイ
その後加盟した国及び地域
カンボジア (1972年)
マレーシア (1976年)
ベトナム (1979年)
マカオ (1993年)
北朝鮮(1993年)
シンガポール (1997年)
アメリカ合衆国 (1998年)
出典:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E9%A2%A8%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A
2019年で例に挙げると、“台風6号=ナーリー”や、“台風13号=レンレン”などがあります!
台風の名前についてまとめ
台風の名前を付けているのは、日本では“気象庁”でした!
そして、その名前が“すべて星座名”で一見“ダサく思われていました”が、これには納得する理由や由来がありました!
台風発生時に、“1番被害を受けやすい船乗りのこと”を考えて名付けられた点。
そして、悪影響を及ぼす“台風と同じ名前で風評被害を受けないよう”に配慮して名付けられた点の2つの理由がありましたね!
“台風の名前の付け方”も、“番号方式”や“リスト方式”があり「台風〇号」という言い方も私たちには身近に感じますね!
さらに、アメリカやアジア圏を中心とする“台風委員会”に属している各国が、それぞれ台風に名前を付けていましたね!
日本では“星座名“、アメリカでは“人の名前(男女)”が多いです!
アジア圏では“花や山などの自然”、“鳥や牛などの動物”を名付けることが多いそうです!
今後、台風が発生した時には名前を予想してみてもおもしろいかもしれないですね!
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