今期、新たにアニメがスタートした【最遊記】。
玄奘三蔵、孫悟空、沙悟浄、猪八戒というメインキャラが4人いる中でも、特に存在感が強い2人と言えば誰を思い浮かべるでしょうか?
おそらく、三蔵と悟空だと答える方が多いのでは?と思います。
そんな2人ですが、対等な関係性に見えてそうではありません。
実は、3人を引き連れている三蔵こそ悟空に依存しているような雰囲気があります。
一体、どのあたりが依存関係にあるのか?
今回は「最遊記の三蔵は悟空に依存している?関係性や絆についても」と題して、2人の関係性について解説します↓↓
- 三蔵が「悟空に依存」している点
- 2人の「関係性」について
目次
三蔵は悟空に依存している?
三蔵と悟空
このコンビは
やっぱりいいね
そして最遊記
大好きなアニメ
これからもずっと
大好きです(∩´∀`∩)💕 pic.twitter.com/92XrTNgQWj— 真美 (@GZxm4) March 19, 2022
普段、三蔵たちは言い争いばかりしていて「喧嘩するほど仲がいい」といった感じです。
三蔵は常に口が悪く強気な性格ですが、そんな三蔵が悟空に依存しているのかと少し不思議な感じがしてしまいますよね。
依存しているのがよく分かるシーンは、ヘイゼル編での烏哭との戦いの最中です。
烏哭は三蔵法師の1人「無天経文」を持つ三蔵法師で、全てを『無』にすることができます。
ヘイゼルが『あれは無や。存在そのものの否定や。』と言っていました。
烏哭に痛めつけられるも、三蔵は希望を失わず光を追います。
そんな彼らを見た烏哭は、本当の闇を見せつけるため「無天経文」を発動させます。
『玄奘三蔵』という1人の人間が始めから存在などしなかった世界をつくるために。
存在を消されそうになった玄奘三蔵が最後に思い浮かべたのは、悟空の姿でした。
三蔵がこんなに無を恐れ、みんなの中から自分が消えてしまうのを拒むのはそれだけ大切な存在だという証です。
三蔵は悟空が瀕死になると「自我」を保てなかった
普段口が悪く我が道をいき、ピンチをむかえた時でも強気な姿勢が変わらない三蔵。
そんな彼でも、うろたえた時があります。
それが、上記でも触れた「ヘイゼル編」です。
突然烏哭に襲われ瀕死状態になった悟空を目の前にした三蔵は、八戒にビンタされるまで悟空を抱き呆然としていました。
我に返った三蔵は瀕死状態の悟空を看病せず、八戒たちに預け烏哭を探しに彷徨うほどにうろたえます。
おそらく、怒りにも満ちていたのではないかと思います。
今までは「殺らなければ殺られる」という風に生きる為に殺してきましたが、烏哭を探す彼に芽生えているのは『限りなく純粋な、殺意。』
『ドス黒く虚無の闇のも似た殺意』と現していました。
悟空への想いがその分敵への殺意になっていて、自我や正気を失うほど悟空が大切なんだと伝わってくるシーンでした。
三蔵自身の走馬灯も「悟空の笑顔」だった
上記で書いたように、烏哭に存在を消されそうになった時、三蔵は走馬灯のようなシーンを思い浮かべます。
もちろん八戒、悟浄の姿も浮かびましたが、最後に出てきたのは悟空の笑顔でした。
その記憶すら消えてしまいそうになった時「やめろー!」と叫び手を伸ばしたのです。
その手を取り、闇から出してくれたのは悟空でした。
正確には手を取りぶん投げた。ですが。笑
三蔵が1番に恐れたのは、悟空の中から自分が消えてしまうということでした。
それだけでも、すでに「依存している」と言えるのではないでしょうか。
悟空なしでは生きられないほど「依存している」
最遊記の中で孤独とは『死に等しい程の退屈』と表現されています。
お互い出会うまで、2人はそんな孤独に耐えていたんだと思います。
師を目の前で殺され、悪夢でうなされていた頃の話です。
そんな当時の三蔵を諭してくれた大僧正も殺され、その2人に未来を託された彼はその重い責任を背負い逃げずに生き抜くことを決めました。
この時期とほぼ同じ頃、悟空の「声」が聞こえて出会うことができました。
ただの称号であった「三蔵」も、悟空が呼んでくれることによって「個」として認められます。
ずっと呼べる名前もなかった悟空にとって、呼べる相手ができたというだけで救いだったはずです。
お互いが瀕死状態になった時、怒りや悲しみ悔しさで理性が保てなくなる程の依存関係がここにはあるのではないでしょうか?
辛い過去背負った三蔵を救ったのが「悟空の声」だった
三蔵が悟空に依存してしまうのは、過去に関わりがあると言ってもいいのではないでしょうか。
出生が不明だった三蔵を拾い育ててくれたのは、前代である光明三蔵です。
幼い頃から仕えており、その頃から天才で他の兄弟子たちから妬まれていました。
三蔵が13歳の時、光明三蔵が妖怪の手によって目の前で殺されてしまいます。
それからしばらく1人で旅に出て、拳銃一つで妖怪と戦いながらなんとか生活していました。
しかし、師が殺された夢を何度も見てしまい寝付けないほど、彼にとっては辛い過去だったのでしょう。
その後、長安の慶雲院の大僧正のところに辿り着きました。
なかなか寝付けない三蔵に大僧正は諭すように話してくれて、やっと三蔵は『玄奘三蔵』として生きていけそうになります。
それと同じ頃に「何者かの声」が聞こえてくるようになりその「声」の元へ向かうとそこには『悟空』がいたのです。
それまで孤独に生きてきた三蔵にとっては唯一の光に見えたのではないでしょうか?
「守らなくてよい存在」を欲する三蔵と「強い悟空」がマッチングしたと言える
目の前で師を殺された過去によって「守らなくてもいい存在」を求めていた三蔵。
そんな三蔵にとって、500年幽閉されても生きていて斉天大聖である最強の悟空との出会いはやっと手に入れた光。
悟空にとっても自分の声を聞いてくれた唯一の人物で、一緒に連れ添える存在は何に変えられないものになっているでしょう。
【最遊記】玄奘三蔵と孫悟空の関係まとめ
原画見ててはじめて気づいたんですけど三蔵って悟空と変わらないくらい眉しっかりしてるしほぼ整えてなさそうなワイルドな形してんだね………良すぎる………… pic.twitter.com/gr6xFmjDA0
— ひま (@suk_hima) May 12, 2023
- 三蔵は悟空が瀕死になると「自我」を保てなかった
- 三蔵自身の走馬灯も「悟空の笑顔」だった
- 悟空なしでは生きられないほど「依存している」
- 辛い過去背負った三蔵を救ったのが「悟空の声」だった
- 「守らなくてよい存在」を欲する三蔵と「強い悟空」がマッチングしたと言える
三蔵が自分の過去を背負い孤独だった時に現れたのが悟空で、500年幽閉されずっと1人だった悟空に現れたのが三蔵です。
何にも変えられない想いが、そこにはあるのだと最遊記を見ていくと伝わってきます。
以前、作者である峰倉先生のインタビューにあったのは「悟浄と八戒は単独でもやっていけるけど、三蔵と悟空は一緒でないと駄目」だそうです!
あんなに罵倒し合っているのに敵から率先して守ったりとそれぞれが大切に思っている。
最強にツンデレなのがたまらないですね!
今期スタートした最遊記ZEROIN!
今回お話ししたシーンも描かれているのでぜひお楽しみください^ ^