『もののけ姫』は、人間と自然の対立が描かれている宮崎駿監督の日本映画作品です。
ジブリ作品の1つであるこの作品は、日本のみならず海外でも有名ですよね。
登場人物や背景まで1つ1つが繊細に描かれており、大人になってあらためて『もののけ姫』を見ることで新しい発見が得られる奥深い映画となっています。
その中でも、特に印象的なのがタタリ神が描かれているシーンです。
タタリ神とは、物語の最初と最後に登場するキーとなる存在であり、作中でもずっと語られ続けています。
ではそもそも、なぜ「祟り神」となってしまうのでしょうか?
今回はタタリ神について、または登場した「乙事主」を中心に個人的な見解も踏まえながら解説してきます↓↓
目次
なぜタタリ神になるのか?
立花孝志、あなたは乙事主だ。
かつては神のように崇められ、多くの脳筋思考停止信者を抱えた、1時代を築いた英雄に違いない。
しかしあなたの時代はもう終わった。
あなたのような『呪われた化け物』ではなく、強き意志を持った『人間』が政を動かしていく時代が訪れたのだ。… pic.twitter.com/rCaP5zZUli
— 宏洋@カルト宗教から国民を守る党代表 (@hiroshi2ndsub) April 13, 2023
『もののけ姫』のタタリ神といえば、皆さんはどのような印象・イメージを持たれますか?
私は、子ども頃見た時は”怖い”想いが強かったですが、大人になってから見ると”切ない”という印象を持つようになりました。
『もののけ姫』の世界において、タタリ神となる神様たちは、自然側の人間と対立する立場として登場します。
どの作品でも、人間と自然が共生できるのは過去の話であり、近代化していくにつれ開拓や森林伐採などが行われるという、致し方ない未来へと変わっていきます。
では、なぜもののけたちはタタリ神となってしまうのでしょうか?
作中でタタリ神となってしまった「乙事主」のセリフなどに着目しながら、考えていきましょう!
タタリ神になる条件は激しい怒りや憎しみ
『もののけ姫』で描かれている広大な自然では、たくさんのもののけ達が登場しましたね。
彼らは、それぞれで個別の性格を持っており、”自然を守る象徴”として存在しています。
例えば、乙事主は「猪の神様」として外観も白く輝いており神々しいイメージが強いもののけです。
その乙事主がタタリ神となってしまったのは、自然を侵そうとする人間に対する激しい怒りや憎しみが原因でした。
乙事主は神様ですから、普通の猪のような”猪突猛進”な性格ではなく、理性や知性を併せ持っており、主人公のアシタカを気遣うような優しい一面もありました。
しかし、様々な要因から人間に対する怒りや憎しみが強くなってしまい、タタリ神という理性を失くした状態となってしまうのです。
タタリ神とは、いわゆる神様が闇落ちしてしまった状態なのだと思います。
冷静ではいられなくなった乙事主は、自分の同胞である猪と、猪に扮した人間の区別をつけることもできない状態でした。
えみしの村を襲ったナゴの守も銃で撃たれていた
タタリ神となったナゴの守は、物語の冒頭で主人公アシタカが住んでいるエミシの村を襲っています。
序盤こそ分かりませんでしたが、このナゴの守は「銃で撃たれていた」ことが後に判明します。
タタリ神の特徴である、蛇のような黒く長いものに包まれてしまったナゴの守の姿は印象深く、子どもの頃に『もののけ姫』の冒頭を見ていた時はトラウマになりかけました。
ナゴの守の最期は、アシタカが射た矢によって亡くなってしまいます。
このナゴの守もまた、森を開拓する人間に強い怒りを抱えており、タタリ神となってしまったのです。
乙事主もナゴの守の仇として人間に怒っていた
では、乙事主の人間に対する怒りや憎しみの原因は何だったのでしょうか?
まず大きな原因の1つとして、ナゴの守の死があります。
ナゴの守とは乙事主と同じ猪の神様で、彼の弟にあたる存在でした。
兄弟であったナゴの守のことを討った人間、そしてタタリ神となってしまう原因にもなった人間に対して強い怒りや憎しみを抱えていたのです。
乙事主は、このナゴの守の仇を討とうとしていました。
その過程の中で、乙事主も感情的になりすぎてしまいタタリ神となってしまうのです。
なんとも切ない設定であると思います。
「1族からタタリ神が出てしまった」という悲しいセリフを残す
乙事主は、猪神であり猪たちの頂点的な存在であり、そのため、他の猪たちへ強い想いやりを持っています。
もちろん、ナゴの守に対しても兄弟分として、大切に想っていたことでしょう。
また、猪としての誇りも大切にしていた乙事主は、自分の一族だったナゴの守がタタリ神になってしまったことを嘆いているシーンがありました。
「一族からタタリ神が出てしまった」と悲しいセリフを残していたシーンです。
このセリフから、乙事主の責任感の強く猪一族のことを心から大切に想っていたことが分かります。
その想いが強かった分、人間に対する怒りや憎しみが強くタタリ神となってしまったのでしょう。
乙事主を見ているととても切ない気持ちになります。
山の神ながら知能低下する猪にも嘆く
さらに乙事主は、自分よりも後に誕生してきた猪たちがどんどん知能が衰えてしまっていることを嘆いているシーンもありました。
これは、乙事主にとっての悩みの1つだったのかもしれません。
その原因に関しては作中で明かされていませんが、理由はどうあれ人間が自然の開拓を進めることで「自然の力が弱まってしまうことを示唆している設定」だと考えます。
そのように捉えると、乙事主は自然を守る神として森を侵してくる人間たちに報いたい気持ちが強かったと思われます。
ナゴの守だけではなく、猪神一族への想いが乙事主をタタリ神にしてしまったのでしょう。
乙事主ではなく人間を助けたシシ神にも憤る
タタリ神となりかけて、もう意識も遠のいている状態だった乙事主ですが、エボシの元へ向かう途中にシシ神と対峙します。
シシ神は、森に命を宿したりアシタカを助けたように傷を癒したりすることもできれば、反対に草木を簡単に枯らしてしまうなど命を奪うこともできる神様です。
そんなシシ神は、乙事主のことを助けるのかと思いきや簡単に殺してしまいました。
これは一見、シシ神が人間を助けたかのような行為に見えます。
しかし、この時のシシ神は人間を守ったわけでは無く、タタリ神となってしまった乙事主に温情としての死を与えたのだと考えます!
タタリ神となってしまうと、理性を失ってしまい自分はもちろんのこと周囲も巻き込みながら苦しい思いをすることになります。
だから、シシ神は人間を助けたかったわけでは無く、乙事主を”安らかな死”を持って助けたかったのでしょう。
シシ神は「これから繁栄する命は助け」「衰退していく者には死を」というスタンスの神様なので、未来ある若きアシタカの命を救ったのは納得できます。
ただ、乙事主だけは最期までかわいそうな存在でした。
猪の長としての憎悪が深いためタタリ神になった
ここまで見てきたように乙事主は、ナゴの守や他の猪の事を想い、人間に対する強い憎悪を抱いていたことからタタリ神となりました。
もののけ姫の世界では、森を開拓する人間側にも「自分たちが生き抜くんだ」という理由があるため、自然(もののけ)側にも人間側にも、正義が存在しません。
そのため、猪の長としてタタリ神となってしまうまで人間と争おうとしていた乙事主ですが、人間からすれば襲ってくる悪い存在だったわけです。
そう考えると、タタリ神となってしまった乙事主の存在はなんとも切ないものと感じてしまいます。
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参照元 : スタジオジブリ STUDIO GHIBLI 公式サイト
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- 崖の上のポニョ
- ゲド戦記
- ハウルの動く城
- 猫の恩返し
- ギブリーズ episode2
- 千と千尋の神隠し
- ホーホケキョ となりの山田くん
- もののけ姫
- 耳をすませば
- On Your Mark
- 平成狸合戦ぽんぽこ
- 海がきこえる
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【もののけ姫】乙事主が祟り神になった理由まとめ
もののけ姫 宮崎駿監督・脚本・原作
室町時代。タタリ神の呪いを解くため旅立った少年アシタカは、人間でありながら神々の側に居る「もののけ姫」と呼ばれる少女サンと出会う。。説明不要でしょう。スタッフやキャストが煮えたぎるように能力を発揮した傑作。1人で映画は出来ない。海外ではも1つ pic.twitter.com/lSTDmETQ7G
— たつぼう (@junklandZ) March 9, 2023
- タタリ神は強い怒りや憎しみが原因
- 乙事主は人間に対する怒りや憎しみからタタリ神になった
- 乙事事主の怒りの原因はナゴの守の死
以上、乙事主がタタリ神となってしまった理由をまとめてみました!
いかがでしたでしょうか?
人間と自然の対立に始まり、生と死も大きなテーマとなっている『もののけ姫』。
子どもの頃に見た場合や、1度見ただけではなかなかこの物語の本質的なところを理解するのは難しい印象があります。
しかし、大人になってからみたり何度も繰り返し見たりする中で、新しい発見があったり見方が変わってくることがこの作品の魅力かもしれません!
ここまでご覧いただきありがとうございました^ ^
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