【機動戦士ガンダム】には、ホワイトベース隊のクルーだけではなく、他にも様々な人物が登場する作品です。
その中で、ホワイトベース隊の「カイ・シデン」のその後に大きく影響を与えた「ミハル・ラトキエ」と言う人物が登場します。
ミハルは「ベルファスト」と言う街に住んでいる少女で、幼い2人の弟妹である「ジル・ラトキエ(弟)」と「ミリー・ラトキエ(妹)」と共に、ベルファストで暮らしていました。
普段は物売りとして生計を立ててますが、弟妹の2人を養っているため、物売りだけでは生活がままならない事もあり、致し方なくジオン軍のスパイ「諜報員107号」として活動しているという人物背景があります。
ホワイトベースの連邦軍編入に対し、それに反感を抱いて一時的に艦を降りたカイとたまたま知り合い、そのカイを利用してホワイトベース内部に潜入し、ジオン軍にホワイトベースの情報を伝えようとしました。
カイとアムロの会話から、ホワイトベースの次の進路を聞き出したミハルは、その進路をジオン軍に報告、ジオン軍のホワイトベース攻撃作戦に貢献する事となります。
しかし、ホワイトベース内に自分の弟妹と変わらぬ歳の子どもが乗船していたことに驚き、そして自分の行動を後悔するのでした。
そして、カイと共にジオン軍への攻撃に協力する事になるのですが、その攻撃の際の事故により、ミハルは帰らぬ人となってしまいます。
ここでは、ミハルはどの様に死亡し、そしてその後のミハルの弟妹はどうなったのかをご説明させていただきたいと思います。
- ミハルの死因について
- ミハルの兄弟のその後
目次
ミハルの最後の死因は?
ガンダム思い出場面を紹介します。カイとミハルの場面です。この2人の物語が心に残ります。もしミハルが生きていたら、カイはどうしていたのでしょうか? pic.twitter.com/nEWI4OHiEl
— ケリューケイオンの杖 (@keryuon7) February 4, 2021
ミハルの直接の死因に関しては、実は明確には描かれていません。
劇中では、カイと共に「ガンペリー」でジオン軍の「マッドアングラー隊」への迎撃に向かいます。
その際に、ガンペリーのコクピットからミサイルが発射出来ないと言うアクシデントに見舞われまうのです。
ミサイルを手動で発射させる為に、ミハルはガンペリーのハッチに向かい、そこでミサイルを発射させる事に成功します。
しかし、ミサイル発射時の爆風によって吹き飛ばされ、そのままガンペリーから海上に落下してしまいました。
ただし、落下していく描写はあるのですが、明確に「死亡した」と思われるシーンはありません。
各メディアや媒体には、ミハルは「死亡した」と記載されていますが、はっきりとした死亡確認も取れていない状況ではあるので、筆者としては”生きている可能性”も否定出来ないのでは…と思っています。
ミハルの死因は爆風による墜落死
『機動戦士ガンダム』第28話「大西洋、血に染めて」
ミハルが死ぬにしても普通、ズゴックの攻撃が当たって相打ちとかなんだけど、ミハルは自分の撃ったミサイルの衝撃に吹き飛ばされて死ぬ(1発ずつ撃たなかったから?)これによって、帰還するまでカイがミハルの死に気づかない、というラインが生まれる pic.twitter.com/EdHhGWZGKX— ken-46 (@5brWi5bu9hTuaSa) March 7, 2019
ホワイトベースに、自分の弟妹と変わらない年頃のカツ・レツ・キッカが乗船していた事実は、ミハルの心を大きく揺さぶりました。
生活のためとは言え、自分の行動が年端の行かぬ子どもたちまで犠牲にすると言う現実を知ったミハルは、カイに協力し、ガンペリーに同乗してマッドアングラー隊を迎撃しようとします。
しかし、電子機器のトラブルにより、ガンペリーのコクピットからミサイル発射操作が出来ないことを知ったミハルは、自らガンペリーのハッチ部に降りていき、手動でミサイルを発射させることを試みました。
見事ミサイル発射には成功するのですが、その際の爆風で身体の自由を奪われてしまい、ミハルの身体は宙を舞ってしまいます。
そして、不運にもガンペリー外部へ放り出され、そのまま海に落下してしまうのです。
ガンペリー上ではまだ生きていた
アニメ版【機動戦士ガンダム】作中では、ミハルはガンペリーのハッチ内部では、あくまでも”爆風に吹き飛ばされる”描写のみで、致命的なダメージを負ったような様子はありません。
となると、ガンペリーの内部に居る内に関しては、まだミハルは生存していたと考える方が妥当でしょう。
しかし、後に発刊された「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」では、吹き飛ばされた直後に壁に激突し、その際に首が折れたような描写があり、ミハルは絶命したと明記された形になっていました。
そして、とある考察動画においては「ミハルは、ミサイル発射時の衝撃波の直撃により、内臓破裂で即死の状態になっていた」とされており、落下の前から既に死亡していたと言う説もあります。
海上に叩きつけられて死亡したと考察
通常の見解では、ミハルは「海面に叩きつけられて死亡した」と解釈するのが普通ではないでしょうか。
40メートルの高さが有れば、海面への落下衝撃は”コンクリートに等しい”と言われています。
飛び込み競技のような、きれいなフォームで海面に落ちた場合においては、もしかすると一命はとりとめられたかもしれません。
ただし、仮にきれいなフォームで落下出来ても、各所の骨折は免れない衝撃だそうです。
劇中の描写を見る限りでは、上記の様にミサイルの衝撃波で即死していた可能性もありますが、もしそうでなくとも、少なくても”気を失っている”状態であるように見えます。
その様な状態で、ダメージの極力少ない状態で落下出来ることは、恐らく奇跡でしかありえないでしょう。
しかし、明確に死亡した描写が無いにも関わらず、これだけハッキリと「死亡した」と明言されてるキャラクターって、私が知るかぎりミハル以外に居ない気がします。
ホワイトベースに帰還したカイも「居なくなった」としか口にしておらず、「死亡した」とハッキリと言ってはいません。
これだけなら「行方不明」でも良いかとは思うのですが…各種設定では、明確に「死亡した」ってなっちゃってます(汗)
明らかに”死亡した”って思える状況から生還したキャラだったら居るんですけどね(笑)
弟妹のその後はどうなった?
残されたミハルの幼い弟のジルと妹のミリー
なんか外伝みたいのでは強化人間にされてとか…ほんと野暮すぎて好きくない😞
どーしてそうーいう特別枠な志向やねん…初代ガンダムでそんな要素や未来ある?って思うよ…😥オリジンで、セイラさんが財団介して見守ってる、ってのが自然だし救いだった pic.twitter.com/s7XHS99BSo
— B.L (@blqueen3) December 16, 2021
前述の通り、ミハルには「ジル・ラトキエ」と「ミリー・ラトキエ」と言う、2人の弟妹がいました。
ミハルが居なくなってからの2人は、果たしてどうなったのでしょうか
ミハルが悲劇的な最後を迎えてしまってますから、残された2人には幸せになって欲しいと願わずには居られません。
作品によって2人の所在が変化する
アニメ内においては、ミハルを失った2人のその後については描写がなく、どの様な人生を辿ったのかは明記されていません。
外伝的な作品にはなるのですが、【機動戦士Zガンダム】に登場した「フォウ・ムラサメ」を主人公とした小説「フォウ ストーリー…そして、戦士に…」では、ミリーは行方不明となり、ジルは「強化人間」としての実験体として登場します。
この作中でジルは、フォウと相思相愛の仲にまで発展するのですが、次のサイコガンダムのパイロット実験の対象がフォウで有ると知り、フォウを守るために自らパイロット実験に志願。
その頃のサイコガンダムはまだ未調整の段階であり、そのテスト中にジルは「サイコミュ」の暴走によって死亡してしまいます。
また、漫画【機動戦士Ζガンダム Define】では、ミリーはカイに引き取られていることが明記されています。
【機動戦士Zガンダム】では、カイはジャーナリストとして活躍しており、その仕事柄、世界中を飛び回っています。
そんなカイがミリーをあちこちに連れて行く訳にもいかず、自宅での留守をお願いしてる間の暇つぶしとして与えた”コンピューター”の扱いに熟知し、コンピュータ関連での”カイのサポート”が出来るまでの立場に成長していました。
これはあくまでも「パラレルワールド的設定」とされており、公式の設定とはされていません。
これらの作品の発刊後しばらくして、TV版【機動戦士ガンダム】の作画監督だった「安彦良和」氏による漫画【機動戦士ガンダム THE ORIGIN】の特別編「アルテイシア0083」の中で、2人のその後が描かれる事になります。
ファーストガンダムに直接携わった安彦氏の描いた作品で有ることから、こちらが正史設定として扱われることが多いようです。
後にアストライア財団に属したセイラにより生存が報告される
【機動戦士ガンダム THE ORIGIN】内において、セイラは、ファーストガンダムでの「1年戦争」が終結した後は、「アストライア財団」の一員として、戦争孤児の救助活動を主に行っていました。
「アルテイシア0083」の中で、カイがセイラに会いに行くといったシーンがあり、その中でセイラの口から、その後の2人の動向が語られます。
2人は生存しており、孤児院に入ることを拒否し、今も家でミハルの帰りを待っているとの事でした。
セイラはそんな2人の意見を尊重し、今後も財団で見守って行くことをカイに伝えます。
その話を聞いたカイは、「ありがてぇ…」と口にし、帰りの機内で号泣しました。
この朗報は、カイだけではなく、ミハルの顛末を知っている視聴者にとっても嬉しいニュースではないでしょうか。
ミハルの死亡後ずっと2人で待っていた
セイラのその言葉からも、ジルとミリーの2人は、ミハルの帰りを家でずっと待っていたことが分かります。
セイラが2人の保護を始めたのは、少なくとも1年戦争終結後になりますので、約半年近くは2人で生活していた事になりますね。
元々ミハルしか保護者がいなかった2人にとって、ミハルがいない生活は困難を極めたのでは無いでしょうか?
それでも、いつかはミハルが戻ってくると信じて待つ2人のことを思うと、カイやセイラでなくとも救いの手を差し伸べたくなります。
「死亡」と言われているミハルですが、明確な死亡描写が無い以上、どこかで生きていて、いつかは2人の元に帰ってくることを信じたいですね。
【ファーストガンダム】ミハルの死因や兄弟についてまとめ
あんたと会えてよかったと思うよ。ジルとミリーかい?あの子達なら大丈夫さ。私達よりずっとうまくやっていけるって。いつまでもこんな世の中じゃないんだろ?ね、カイ。
-ミハル・ラトキエ(機動戦士ガンダム) pic.twitter.com/FWJzvadjMA— 哀戦士 (@gundam_media) October 16, 2022
- ミハルの死因は爆風による墜落死
- ガンペリー上ではまだ生きていた
- 海上に叩きつけられて死亡したと考察
- 作中ではその後のジルとミリーについては描かれていない
- 後にアストライア財団に属したセイラにより生存が報告される
- ミハルの死亡後ずっと2人で待っていた
自ら犯した過ちを、自らの命と引き換えに償おうとしたミハル。
戦争の渦中、残される側の事を考える事ができない状況だったのだと思うと胸が苦しくなりますね。
ですが、弟妹は生存していた事が明らかとなっております!
この2人は何としてでも無事に大きくなって欲しいものですね!