コナンの沖田総司と新一はなぜ似てる?血縁関係や親戚説は本当?

公開日: 2024年6月3日 | 最終更新日: 2024年6月10日

 

名探偵コナン】、言わずと知れた超・人気作品ですね。

2024年にも劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜郭みちしるべ』が公開され、興行収入は140億円を突破!歴代最高額となりました。

さて、そこに登場した沖田総司というキャラクターを見て、「工藤新一にそっくりだな……」と思われた方も多いのではないでしょうか?

大正解です。

 

沖田くんはあの毛利蘭ちゃんをして、「新一そっくり……!」と驚くほど、工藤新一と瓜二つの容姿であるようです。

なんと『100万ドルの五稜郭』では、「コナン=工藤新一」「怪盗キッド(黒羽快斗)」と、この「沖田総司」という3人のそっくりさんが登場するんですね。

映画の最終盤、工藤優作の発言で「コナンとキッドが従兄弟」であることが明かされ、2人が似ていることには一応の説明がつきましたが……

 

じゃあ、沖田くんはなんなの???

今回は謎の剣道少年・沖田総司と、工藤新一の関係について解説していきます!

この記事を読んでわかること
  • 沖田総司って誰?
  • 『名探偵コナン』における沖田総司とは?
  • 沖田総司と工藤新一の関係は?

 

 

 

 

沖田総司と新一が似てる理由は不明

 

まず、この「沖田総司」は何者か、について軽く説明しますね。

  • 青山剛昌先生の前作である『YAIBA』に登場した、6代目「沖田総司」を襲名した凄腕の剣士

 

  • 名前の読みは「おきた そうし」

 

  • 初代沖田総司、つまり我々の知る、新選組の沖田総司の特技が三段突きだったのに対し、「五段突き」と得意としている(=才能は初代を上回るほどのもの)

 

  • 『コナン』では31巻収録の「大阪ダブルミステリー」で初登場(名前のみ)し、西の高校生探偵・服部平治と剣道でライバル関係にあることが判明

 

  • その後、92~93巻収録の「恋と推理の剣道大会」で本格登場し、95巻収録の「紅の修学旅行」でやや掘り下げられた

 

  • 剣の腕は作中最強クラスだが、頭脳のほうはそうでもない(中身は新一と似ていない)

 

  • 公式ガイドブック「サンデー公式ガイドブック40+青山先生に88の質問」のコーナーで、青山先生本人が「『YAIBA』の沖田総司と『コナン』の彼は同一人物」と答えている

 

『YAIBA』の沖田総司と『コナン』の彼は同一人物ということは、『YAIBA』を読めば沖田総司のことはわかる……?

……残念ながら、『YAIBA』と『コナン』では世界観が違いすぎるため、「『YAIBA』のマルチバースである『コナン世界』の沖田総司」という認識でいいのかもしれませんね。

 

……いや……『YAIBA』と『コナン』の世界が同じという発言も見たことがある気がするんですが……剣一本で火星まで飛んでいける『YAIBA』の世界観とトリックや推理が肝の『コナン』が同じものだとするといろんなものが台無しになる気がするので、パラレルワールドという気持ちでいきたくて……

『コナン』にも至近距離で銃弾を避ける京極さんとか、阿笠博士の科学を超越しているとしか思えない発明品とか、物理演算を無視するスケボー技術とか、そもそも体を子供にする薬とか……あるけど、いやでも……でもォ……

アニ木
アニ木
頭が固くて申し訳ないけど、当記事ではあくまでマルチバース、「青山バース」として扱わせてもらいます……

 

そんな沖田総司と新一の顔が似ている理由……それは、不明です!

新一・キッドとは異なり、2024年5月現在、沖田くんの場合は、公式から「○○という理由で彼らの顔が似ています」というアナウンスはされていません

ただ、いくつかの視点からの考察は可能かと思うので、以下で詳しく触れていきますね。

 

考察① 似てるキャラがいると都合が良い

 

単行本95巻収録の「紅の修学旅行」。

この回でコナンは一時的に工藤新一の姿に戻り、修学旅行で京都を訪れていました。

そこで勃発した事件を「工藤新一」として解決した際、観光客からその様子をスマホで盗撮され、SNSで拡散されてしまったんですね。

その情報はコナンの不倶戴天の敵「黒の組織」の目にも触れてしまい、「工藤新一はATPX-4869(毒薬)で始末したはずだが、何故生きている?」「殺しそびれたなら、今度こそ確実に殺さねば」と、かなり危険な状況に陥ってしまいました

 

そんな中、服部の機転で「あのSNSの画像は工藤やなくてこっちの沖田」「顔がソックリやから勘違いされてしもたんやな!」と沖田をメディアの前に連れまわし、噂を鎮火させることに成功して、事なきを得た……という一幕がありました。

この事件の場合、疑いを持つ「組織」に対し強い説得力が必要だったため、「工藤新一の正体」はキッドや服部たちの変装ではなく、明確に戸籍のある実在の人物である沖田でないといけませんでした

沖田の顔が新一そっくりだったことをうまく利用した作劇だったといえるでしょう。

アニ木
アニ木
「工藤新一」は有名人だったので、沖田総司も「お前、工藤にそっくりやな!」などと言われて育った可能性もありますね

 

 

考察② 青山先生の好みの顔だから (描きやすい)

 

そもそも、青山先生は『名探偵コナン』の前にも『YAIBA』『まじっく快斗』『4番サード』など、数多くの作品を世に出しており、そのほとんどで「工藤新一顔」のキャラクターが登場します。

  • 沖田総司

→『YAIBA』から流用されたキャラクター

 

  • 怪盗キッド

→『まじっく快斗』からの輸入

 

  • 稲尾一久や長嶋茂雄

→4番サードからの輸入

(コナン本編である43〜44巻「甲子園の回」にちらっと登場)

 

上記のキャラクターのほぼ全員が「新一顔」です。

ここまで各作品で登場するということは、描き分けどうこう言うよりも、新一の顔は青山先生にとって愛着のある、描きやすい顔だということなのではないでしょうか。

アニ木
アニ木
同じ理由で、毛利蘭(『コナン』)中森青子(『まじっく快斗』)峰さやか(『YAIBA』)の顔も似ているのかもね

 

また、本編でも「工藤君は初恋の人にそっくりなの」と語る中学教師。

※8巻「6月の花嫁殺人事件」

 

さらに「新一に整形した犯人」など天然・人造を区別しなければ、いろんな形で「新一顔」が登場します。

※62巻「殺人犯、工藤新一」「新一の正体に蘭の涙」

 

と、「新一顔」と連呼していますが、連載順で考えるとコナンやYAIBAよりも『まじっく快斗』が一番早いので、正しくは「キッド顔」なのかもしれませんね笑

 

考察③ YAIBAへの興味付けのため

 

あの世界において工藤新一はイケメンという扱いですし、読者にも「新一の顔が好き」という方は多いはず。

そんな方たちにとって「新一に顔が似ている」キャラが登場したとなれば、

「この沖田総司って誰?」

「青山先生の過去作に出てきたキャラ?」

と、深堀りしたくなるというものでしょう。

 

実際、この記事でも何度「『YAIBA』の~」と書いたことか……笑

過去に完結した作品は、基本的にアニメのリメイクなど「新規燃料」がない限りなかなか発掘されることはありません。

 

しかし、現在も絶賛連載中である『コナン』に『YAIBA』の、しかも「新一に顔が似たキャラ」を投入することによって、既存の『YAIBA』ファンを喜ばせると同時に、『コナン』ファンの『YAIBA』への新規参入の導線とできるわけです。

そして、なんと沖田総司のおかげか否か、『YAIBA』のリメイク・完全アニメ化が、2024年5月8日に発表されました!!

もちろん企画としてはずっと前から水面下でたてられていたでしょうけれど、コナン人気、そしてコナンに登場した沖田総司(と、同じく『YAIBA』から流用された鬼丸猛)の影響は無関係ではないでしょうね!

『YAIBA』は過去にもアニメ化されましたが、原作のエピソードが「すべて」アニメ化するのは初ということで、期待が高まりますね~!

 

 

血縁関係はなく親戚説はデマ

 

と、いうわけで改めて明言しますが、工藤新一と沖田総司に血縁関係はありません

もちろん新一・キッドと同じく、初登場から何年もたってはじめてその関係が明かされる、ということもあるでしょうが、現状その可能性は低いと考えられます

以下でその根拠を挙げていきますね。↓↓

 

 

似ているのは顔だけで声優(声)は違う

工藤新一と怪盗キッドは声まで同じです。

声優さんは山口勝平さん。『ワンピース』のウソップや『らんま1/2』の早乙女乱馬など多くの人気キャラクターを演じているベテランですね。

『コナン』においても工藤新一と怪盗キッドは屈指の人気キャラクターです。

なぜ、わざわざその2人を同じ声優さんが演じているのか?

長い間、ファンの中では謎でした。

 

しかし、『100万ドルの五稜郭(みちしるべ)』ではじめて工藤新一と黒羽海斗が従兄弟であると明かされたことで、「2人がよく似た他人ではなく、明確に血縁関係があったということへの伏線」の可能性がありますね。

アニ木
アニ木
 ※『まじっく快斗』がアニメ化したのは『名探偵コナン 天空の難破船』の公開記念によるものなので、『まじっく快斗』で先に山口勝平を起用したから、という説は間違いだよ

 

では、一方の沖田総司はどうでしょうか。

ここで彼も新一らと同じく山口勝平さんが演じていたら、「沖田総司も新一と血縁関係が……!?」となりそうなものですが……?

沖田総司の声優は、遊佐浩二さんという方です。

遊佐さんは『コナン』でもモブキャラクターで何度か登場しているのですが、重要なサブキャラクターとして起用されたのは沖田総司が初めて。

 

そしてこの遊佐浩二さんは、青山先生直々の指名によって沖田総司にキャスティングされた、ということが重要。

つまり、沖田総司が新一と血縁関係があるのだと示唆するのであれば、もう少し山口勝平さんと声音が似た声優さんを起用するのではないでしょうか?

なので、沖田総司に関しては新一・キッドとは無関係といっていいのではないでしょうか。

もちろん、青山先生ら公式から「実は沖田とも血縁関係があったよ」と言われたら、すみませんでした!!案件なんですが。

 

六代目「沖田総司」と血縁関係がある工藤ファミリー、もうわけわからない……血縁が強すぎる……とは思いますね笑

あ、ちなみに、『YAIBA』の主人公である鉄刃(くろがね・やいば)の声優さんはコナン君と同じ高山みなみさん。

新一の幼少期の声=高山さん=刃と考えると、むしろ沖田総司より刃のほうが、新一と何か関係があると考えられるかしれませんね笑

 

新一とキッドのいとこ設定に対するミスリード

ひとまず、個人的にはミスリードだと考えます。

と、このようなことを言っといてなんですが「声優が○○だから」という説を過信するのは危険ではあります。

だって黒羽快斗の父親、黒羽盗一と血縁関係がない(はずの)赤井秀一の声優も同じですからね。

黒羽盗一と双子である工藤優作(新一の父)の声優は違う人ですし。

 

しかしながら、こういう考え方全てが青山先生の掌上の可能性もあるわけです。

  • 実は、新一とキッドと沖田は何か関係があるかもとあえて伏線を張り視聴者を誘導するために3人の顔を似せている
  • 沖田だけ声優を変えることで、やはり関係はないと思わせる
  • 沖田に変装したキッドが沖田に対してノーリアクションなことで、ただの他人の空似だと思わせる
  • 新一たちと沖田との関係の有無を考察して混乱する読者を見て楽しんでいる

などなど

 

仕掛けたミスリードにあっさり引っかかる読者を眺めることほど、作者にとって楽しいことってないですからね!!!

つまり、「沖田って、YAIBAからの流用キャラだけど、でも同じように『まじっく快斗』出典だったキッドは新一たちと関係があると明かされたわけで……じゃあ沖田も血縁関係はあるのか……?」と読者が悩むことそのものが、沖田の顔を新一らに似せた理由なのかもしれません。

この考え方の場合、もちろん沖田と新一らに血縁関係はないわけです。

コナンが今後も10年、20年と続いていけば、劇場版で「沖田総司」が主役を張ることもあるかもしれませんし、そのときになってはじめて明かされる新一とのつながりもあるかもしれませんが。

それはそれで、楽しみですね!

 

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【名探偵コナン】沖田総司と工藤新一が似てる理由まとめ

 

まとめ
  • 沖田総司は過去作『YAIBA』から輸入されたキャラ
  • 顔が似ている理由は、青山先生がこの顔が描きやすいからと予想
  • 沖田総司と工藤新一は親戚ではない(今後の情報次第)

 

以上、工藤新一・黒羽快斗と沖田総司の顔が似ている理由は?についての記事でした!

さすがは国民的ミステリー漫画というべきか、『コナン』では物語が進むにつれ、思ってもみないキャラクターに「実はこのキャラとつながりがあった」と明かされることがしばしばあります。

『コナン』ではいまだ謎の多いキャラ・沖田総司も、その全貌が明かされる日がきっと来るでしょう! 楽しみ!

 

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