【煽り運転】車間距離はどれぐらいが違反?一般道と高速道路での罰則の違いを解説

公開日: 2020年3月4日 | 最終更新日: 2021年12月2日

 

相手を煽るような運転行為のことを「煽り運転」と呼んでいますが、実は明確なルールはありません!

この状況を打開すべく、“道路交通法の改正案”が閣議決定されました!

国会で成立すれば、早くて2020年夏までに施行される予定です!

今回は、そんな改正後の「煽り運転」について解説します!

 

 

 

「煽り運転」車間距離はどれぐらいが違反?

 

あいまいなルールの中、取り締まりが行われる「煽り運転」ですが、1番多い違反に“車間距離不保持”があります!

これは、前方車両に急接近して「スピードを上げろ!」「走行車線に戻れ!」という無言の圧力をかける運転行為です!

落下物を避けるための車線変更や急ブレーキなど、突発した出来事に反応できずに事故を招く恐れがあります!

 

なので、前方車両との車間距離は時速分の距離を空けておかなければいけません!

・時速60km以下は、時速-15km=車間距離

・時速60km以上は、その時速分の距離

 

では、逆に「煽り運転」の場合はどれぐらいの距離が違反となるのでしょうか?

 

道路交通法の車間距離不保持は明確な基準がない

道路交通法「第26条」(車間距離の保持)では以下の内容が記載されています↓↓

第四節 (車間距離の保持)

第二十六条

車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000105#G

 

難しく記載されていますが、“危険時に対応できるぐらいの距離を空けておく必要がある”という意味があります!

しかし、「最低◯メートル以上は確保」などの明確な記載がなく、あいまいです。

ただ、これは当然で“互いに動いている車の距離を正確に測る方法がない”からです!

 

これが、「煽り運転」の取り締まりの難しさと被害件数が増加する要因となっています!

 

 

違反となるのは距離ではなく時間が関係している

先ほど、「煽り運転」には明確な基準がないことをお話しました。

では、警察はどのようにして取り締まりを行なっているのでしょうか?

 

それは、車間距離不保持の“持続時間”です!

例えば、目で見ても明らかに分かるほど車間距離を詰めている車がいるとします。

警察もその一瞬だけで取り締まりを行うことはありません!

なぜなら、偶発的に出来た距離かもしれないからです!

 

後続車が「煽り運転」をしようと意識しなくても、“前方の状況、ペダルのさじ加減、運転手の反応速度”によっては一時的に車間距離が縮まることがあります!

重要なのは、車間距離を保持していないその時間帯です!

その時間が長ければ長いほどリスクは高まります!

・警察が車間距離不保持で違反切符を切る可能性が高まる

・長いほど前方車両が後続車から圧迫感を感じる

 

どちらも「煽り運転」が“数秒〜数十秒間”持続することが原因です!

明確な距離、持続時間は記載ありませんが、客観的に見て「煽り運転」だと判断されれば、それはもう「煽り運転」なので気をつけましょう!

 

「心の余裕=車間距離の余裕」だと意識すると良いですね!

 

 

車間距離不保持による一般道と高速道路の罰則の違い

 

現在、車間距離不保持による罰則は、“一般道と高速道路”によって内容が異なります!

さらに、“現行の罰則”“道路交通法改正案による厳罰化された場合”の内容でも異なりますので、表にて解説します↓↓

 

車間距離保持義務違反の罰則まとめ

 

【現行】

 反 則 金点 数罰 則
 一 般 道高 速 道 路一 般 道高 速 道 路
原 付5,000円6,000円12

3か月以下の懲役又は50万円以下の罰金

最長180日間の免許停止

二 輪 車6,000円7,000円12
普 通 車・軽 自 動 車6,000円9,000円12
大 型 車7,000円12,000円12

 

 

道路交通法【改正後】(煽り運転 厳罰化)

 反 則 金 ・ 罰 則点 数
 軽微な運転著しく危険な運転軽微な運転著しく危険な運転

一般道・高速道路

区別なし

3年以下の懲役又は50万円以下の罰金5年以下の懲役又は100万円以下の罰金検討中

15点

(1回で免許取り消し)

欠格期間:最低1年以上再取得不可

 

道路交通法の改正案が閣議決定される可能性が高く、現行よりも罰則が強化されること間違いなしです!

また追記します!

 

「あおり運転」車間距離についてまとめ

 

まとめ

◯車間距離はどれぐらいが違反か明確な基準はないが、急ブレーキなど不意の出来事に対応できる距離は空けておく必要がある

・時速60km以下は、時速-15km=車間距離

・時速60km以上は、その時速分の距離

 

◯違反となる時は、瞬間的な車間距離の間隔の狭さではなく、どれだけ持続時間が続くかによって「あおり運転」で違反と見なされることが多い

◯車間距離不保持による一般道と高速道路の罰則の違いは大きな差がない(現行)

厳罰化されれば一般道、高速道路の区別がなくなり、たった1回で免許取り消しの可能性がある

 

「あおり運転」は誰でも加害者、被害者となり得る可能性があることを認識し、普段から車間距離を詰め過ぎないことが大切です!

ハラスメントと同様に、「あおり運転」も相手が「嫌」と思えばそれ はもう立派な違反なので、どんなシチュエーションの時でも安全な運転を心がけましょう!

 

合わせて読みたい>>>>>

【煽り運転】10項目の新定義とは?免許取り消し後の欠格期間など罰則まとめ

【煽り運転】車に貼る防止ステッカーで対策を!おもしろいものやホラーの怖いものが効果的!