【JOKER】は、狂気に満ちた作品です。
主人公のアーサーが、現実から妄想の世界へと足を踏み入れるシーンが段階的に描かれています。
視聴する側も、その抱える闇がどんどん大きくなっていくのを実感できます。
そして、アーサーは狂気が満ちると踊りだすのです。
作中では、様々なシーンでダンスする姿があり、その軽快なステップとともに事件が起きます。
なぜ、アーサーはすぐに踊りだすのでしょうか?
今回は、映画【ジョーカー】のアーサーについてお話します↓↓
★この記事を見ることで、アーサーがよく踊る理由が分かります!
目次
【ジョーカー】アーサーはなぜ踊るのか?
ホアキン・フェニックスの演技は本当に凄かった!
脳の障害による笑いがリアルだった。
アーサーとしての行動や台詞、ダンスなどからは本当に狂気じみた哀しみやサイコな笑顔が恐ろしい程感じ取れた‼︎
ここ数年で最高の演技❗️
主演男優賞取れたのも当然ですね‼️#ジョーカー #ホアキン・フェニックス pic.twitter.com/QYwo7MSovR— noda.hirosi (@hirosi_noda) August 13, 2020
映画【ジョーカー】の主人公アーサーは、幼い頃に虐待を受けていました。
それにより、自分の意志とは関係なく「笑いが止まらなくなってしまう」という脳の障害を抱えていました。
今ではもう珍しいですが、アーサーの仕事は「道化師」です。
言わば、「ピエロに変装して楽しませる」ことをしており、アーサーとはまた別人格の存在でもありました。
この仕事の影響もあり、彼は私生活で何か刺激を受けた時に「ダンスで表現する習慣」癖が付きます。
そのような時に踊っていたのでしょうか?
以下、解説します↓↓
ジョーカーことアーサー・フレックはたびたび踊っていた
アーサー・フレックは、様々なシーンで踊っていました。
●観客を笑わせる道化師としての「おどけた踊り」
●初めて、銃で人を殺してしまった時に動揺を鎮めようとした「ゆっくりな踊り」
●自宅で、母親と楽しい気分を演出したい時の「優しい踊り」
●ジョーカーへと変貌した時、アーサーを苦しめていたすべての事から「解放された踊り」
●精神病棟で手錠に繋がれながら、監視員から逃げ回る時の「ふざけた踊り」
アーサーの日常は、常にトラブルが待ち構えていました。
思うように事が進まず、不幸なまま、時間が停止したかのように長くつらい状況が続きます。
そんなアーサーは、心を解放するかのように踊り始めました。
アーサーが躍るのは現実逃避の意味がある
そもそもアーサーは、周囲の人間と自然な笑いを共有する事ができません。
そんな彼が道化師の仕事をするのは、普通に考えても無理だと容易に想像がつきます。
しかし、そんな自分の欠点を隠すかのように、おどけた踊りで笑いを取ろうと健闘し続けます。
アーサーは、自分自身の人生が“果てしない悲劇“だと思い込んで来ました。
そこで、残った人生を最高に楽しい喜劇に転換させるために、とんでもないことを思いつきます。
それは生中継のトークショーで、過去に銃撃された商社マンの殺人犯が自分である事を告げて、ピストル自殺をするというものでした。
その姿はもはや、運命に嘆き、不安な未来に怯えて生きてきたこれまでのアーサーではありません。
現実の有様を嬉々として楽しんでいる、全く別の人格・ジョーカーでした。
特に階段で踊る姿はジョーカーを象徴するシーン
アーサーは、世間から否定され、向き合う事を恐れていた自分自身を受け入れました。
TVに出演するために、髪を鮮やかな緑色に染め、上下赤のスーツに身を包みます。
スタジオに向かう石畳の階段を降りていくと、初めて血が踊るような感覚を覚えました。
現実と妄想の狭間の世界で、いつしかアーサーの中から「ジョーカー」という別人格が登場したのです。
自分が今この場所に存在していることを確かめるように、ジョーカーは高揚した気分に乗せて愉快なダンスを踊ります。
ジョーカーは、アーサーの狂気が生み出した「化身」でした。
階段でのダンスシーンからアーサーがジョーカーへと変貌する様子を表していると考察
「狂っているのは僕か?」
「それとも世間?」
アーサーは長年、自分に問い続けていました。
自分の出生の秘密を知った時、彼の中で必死にしがみついていた幻想が音を立てて崩れ去ります。
「僕はおかしくなんかない。これが本当の僕だ。」
目を背け、押し殺し続けてきた自分自身を受け入れた時、目の前の世界は眩しいほどに輝き、「悲劇」だと思い込んでいた人生は「喜劇」に変わります。
彼は、満面の笑みを浮かべていました。
もう誰も”彼を止める事“も、”見下す事“もできません。
なぜなら、彼はこのコメディの主人公だから。
ジョーカーは舞い踊りながら、階段を楽しげに降りて行きます。
その先には、物語のクライマックスとなる舞台が待ち受けていました。
彼の踊りは自信に満ち溢れ、空に向けてタバコの煙をふかす表情は、美しく優雅に見えます。
バックで流れていたゲイリー・グリッターの「Rock ‘n’ Roll (Part 2)」のリズムが、彼の動きに最高にマッチしていました。
【ジョーカー】アーサーのダンスについてまとめ
やべー
映画のジョーカー凄すぎ
面白すぎこうして悪のカリスマが誕生したという訳か…
中々衝撃的な展開でしたジョーカーは
最高過ぎ悲しみと怒りと
孤独と憎しみ最高過ぎでした pic.twitter.com/P3YeUJqFoy
— シングルへの道 (@DRxl8s3qLlDfR9i) August 12, 2020
まとめ
●アーサー・フレックは、たびたび踊っていた
● アーサーが躍るのは、「現実逃避」の意味がある
●ジョーカーは、アーサーが抱える「負の感情」や「狂気」が生み出した別人格
● 特に、「階段で踊る姿」はジョーカーを象徴するシーン
●階段でのダンスシーンから、アーサーがジョーカーへと変貌する様子を表していると考察
以上、【ジョーカー】のアーサーがなぜ踊るのかという考察でした!
孤独な日々を送るアーサーは、道化師になって人々の歓声に包まれる日を夢見ます。
しかし、過酷な運命はそんな願いを無残に遠ざけるばかりでした。
アーサーの踊りは、彼の中に住むジョーカーと向き合う時間であり、妄想の中に入り込む為に必要な行為でした↓↓
笑えない自分を隠すため
→彼にとって、笑いはトラブルと関連していた。
妄想の世界で自分を解放するため
→彼は、妄想に支えられて生きていた。
自分がこの場所に存在していることを確認するため
→常に周囲から否定され続けていたアーサーは、ジョーカーとして生まれ変わることで、自分を受け入れ幸せを感じる事ができた。
感情表現や、自己愛表現が苦手だったために、悪の満ちへ突き進むしかなかったのですね。
誰にでも、ジョーカーになり得る可能性があると感じさせてくれる作品でした。
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