ソフィーが泣いた理由は？ハウルのお風呂の髪の色が変わるシーンから解説

呪いで90歳の老婆になってしまったヒロイン「ソフィー」と、美しい見た目と強い魔法の力を持つ「ハウル」の不思議な共同生活を描く「ハウルの動く城」。

老婆になってしまった事で今まで居た場所には居られないと悟ったソフィーは荒地を彷徨い、ハウルの城に出会います。

そして、お城に入ったソフィーは魔法のお城よりも城の中の汚さに驚き、大掃除を決意するのです。

1階のリビングを綺麗にした後、ソフィーは2階のハウルとハウルの弟子である「マルクル」の部屋も掃除しようと踏み込んでいきます。

ハウルが「掃除も大概に」と釘を刺したにも関わらずどんどん掃除していくソフィー。

この掃除が、後にハウルをパニックに陥れる事件になってしまうのです。

これによってソフィーも泣いてしまう訳ですが、このシーンが理解できないという方も多いようです。

今回は、掃除によって露わになったソフィーとハウルの気持ちについて詳しく見ていきましょう↓↓

ソフィーが泣いた理由は？

ハウルの動く城を初見で見た。美しいハウルが「もう終わりだ。美しくなかったら生きていたって仕方がない」言い放った後にソフィーが「私なんか美しかったことなんて一度もないわ」と叫んで号泣シーン…刺さりました。少し涙出た。 pic.twitter.com/dXKOj2Vdsl

— . (@xxlilytwinklexx) April 3, 2021

ソフィーが城の大掃除を済ませてしばらくすると、お風呂に入っていたハウルが大騒ぎしながらリビングに走ってきました。

そしてソフィーに対し、お風呂場にある棚をいじった事を咎めるのです。

実は、お風呂場の棚にはまじないがかかっており、ソフィーが掃除してめちゃくちゃにしてしまっていました。　　

そのため美しい金髪だった髪色が変色してしまい、ハウルはパニックになってしまったのです。

ソフィーが「綺麗な色ね。」と慰めますが全く効果はなく、ハウルは

「美しくなければ生きていたって仕方がない。」

と激しく落ち込んで闇の精霊まで呼び出し、しまいには身体から謎の液体を出して放心状態に陥ってしまいました。

その様子を見たソフィーは、

「私なんか美しかった事なんか1度もない！」

と怒り、城を飛び出して大声で泣き出してしまいます。

溜まっていたものが全部噴き出したように泣くソフィーの姿に、視聴者からはどうしてそんなに泣いたのだろう？という意見がちらほらと見られました。

その理由について、ここから詳しく見ていきましょう。

泣いた理由は自身を醜悪だと感じていたから

宮崎駿監督『ハウルの動く城』のソフィーは自分の見た目に自信がない　だから外出時は帽子を必要以上に深く被る　また魔法でお婆ちゃんにされてからの自分への「服も前より似合ってる」からは派手な妹と違って普段から地味な服ばかり着ていたことが伺える#ハウルの動く城　#金曜ロードショー　#宮崎駿 pic.twitter.com/Wdp2IdiPoQ

— ゴミ雑草 (@mjwr9620) January 6, 2023

ソフィーは自分に自信がなく、自分は美しくないと思い込んで生きてきました。　　

また、長女だからと言って自分の気持ちを抑えて帽子屋を継ぎ、可愛いと評判の妹の陰に隠れ、徹底して地味に生きようとした挙げ句の果てに呪いで老婆にされてしまいます。

散々、自分を抑えて慎ましく生きてきたのに老婆になり、完全に美しくない自分になってしまったソフィーは、それでも自分の状況を何とか受け入れ頑張ってきました。

しかし、端正な顔立ちで魔法も使え、華やかな格好をしているハウルがちょっと髪色が変わっただけで絶望する様子を見て、自分が置かれた状況と比較して我慢の糸が切れ、爆発してしまったと考えられます。

こちとら美しかった事なんて1度もないのに、髪色くらいでそんな大袈裟に落ち込んで！

という事だったのでしょう。

ソフィーのお風呂掃除でハウルの魔法が解除される

ソフィーの掃除風景みてるとスッキリする
ので私も今からお掃除をしたいと思います！ pic.twitter.com/lXGYgzikMP

— shifu✿ (@ghibli__510) February 2, 2022

街でソフィーと出会った頃、ハウルは綺麗な金髪でした。

子供時代のハウルは黒髪であった事から、まじないによって元々の黒髪を金髪に染めていると考えられます。

おそらく毎回同じ金髪になるように、棚の中のまじないをずっとそのままにしておいたのでしょう。

それを汚いと見なしてしまったソフィーにより棚の中は綺麗に掃除され、金髪になるようにかけられていたまじないはめちゃくちゃになってしまったのでした。

城の中にはハウルがかけた魔法がたくさんあると考えられるため、掃除に対して警戒していたのも納得ですね。

ハウルは自慢の金髪がオレンジの髪色に変わる

日本は今ハウルの髪色金髪派、黒髪派、オレンジ派で混沌を極めていた……#ハウルの動く城 pic.twitter.com/HTp4QEzjgm

— (@__iwi____) April 2, 2021

金髪にするはずのまじないが解除されてしまい、意図せずオレンジ色の髪色になってしまったハウル。

ソフィーが慰めたように特別変な色になったわけではないですが、ハウルにとっては余程金髪にこだわりがあったのでしょう。

ソフィーの慰めも聞かず、激しく落ち込んでしまいました。

普段、冷静で感情をあまり見せないハウルが取り乱してパニックになる姿から、ハウルにとって髪の色は命と同じくらいに大事だという事だと言えますね。

放心状態に陥ってしまった後は、魔法が解けたのか元の黒髪に戻ってしまいました。

散々髪の色にこだわっていたハウルですが、映画の後半は黒髪のままです。

その理由についてははっきり描かれておらず、ありのままの自分を見せる事でソフィーにも自信を持って欲しかったのでは？という意見が有力視されています。

「美しくないと生きている意味がない」とハウルは絶望

絶望だ…(ハウル) pic.twitter.com/Iz6QPFSHqC

— ゆきほ¨̮✩*25~27関東 (@hsk0210) May 12, 2017

ハウルには、極端に「美しさ」を追求する執念を感じますよね。

端正な顔立ちをしていて城の中はぐちゃぐちゃですが綺麗な服装をしており、アクセサリーも着けるなどオシャレに気を遣っています。

そして、外から帰ってきたらお風呂に直行。

定期的に髪を金髪に染め直し、サラサラヘアーを維持するのです。

ハウルにとって金髪は美しさのポイントの1つであると考えられ、それが崩れると絶望してしまうのでしょう。

「美しくないと生きている意味がない。」

というセリフは、美しさをとことん追求するハウルにとっては正直な気持ちでも、自分は美しくないと思って生きてきたソフィーにとっては胸に刺さる言葉だった事でしょう。

メインテーマである「美醜」を2人が対極に描いている

見せかけの美しさの下にドロドロした本音を秘めるハウル。
老婆の皮をかぶっても正直に生きようとするソフィー。

確かに綺麗なものに世界は寛容だと思う。
けれど、二人の対比から本当に魔法をかけられているのはどちらかな？と感じたりもする#金曜ロードショー #ハウルの動く城 pic.twitter.com/QXkrFRflAZ

— Daichi (@DaichiQ9JK0Rx0S) January 6, 2023

この映画のテーマの1つに、「美しさ」と「醜さ」があります。

ハウルは美しくある事を常に追求し、ソフィーは自分は醜いと決めつけているのです。

ハウルが美しさを追求しすぎて落ち込み、ソフィーが思い込みの醜さに泣くこのシーンは、2人の正反対である立ち位置をうまく表していますね。

しかし、ソフィーはひとしきり泣いた後は気持ちを持ち直し、いつものソフィーに戻りました。

自分に自信がなくネガティブ思考なソフィーですが、元々心は強く、たくましいのでしょう。

ハウルを実質無料(0円)で見る方法

参照元 : スタジオジブリ STUDIO GHIBLI 公式サイト

サイトURL : https://www.ghibli.jp/works/howl/#frame

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【ハウルの動く城】ソフィーが泣いた理由まとめ

ハウルが「美しくなければ生きていたって仕方がない」と言い、
ソフィーが「私なんか美しかったことなんて一度もないわ！」と
初めて感情を爆発させて、見た目も若返り、雨の中で子供みたいに号泣するとこ、
好きなシーン。

本当の自分を取り戻すこのお話、
何度も観てやっとわかってくる。

— 金星ソナタ (@artlium39) April 3, 2021

いかがでしたでしょうか？

散々な目に合っているソフィーの前で、髪色1つで絶望してしまったハウル。

ハウルにとって髪色の変化は大事で、自分の気持ちを正直に表したのですが、醜さに敏感なソフィーにとっては今までの我慢の糸が切れてしまうくらいに衝撃だったのでしょう。

対極な感覚の持ち主である2人を見事に表現した、視聴者にとっても心に突き刺さるシーンですね。

ここまで読んでいただきありがとうございました！