『鑑定スキルで成り上がる』の人物関係は、アルスを真ん中に置くだけでは少し分かりにくい。家臣同士でも意見がぶつかり、敵の側には味方の身内がいます。
そこで、「誰と誰が敵なのか」と「アルスの下で誰が何を任されるのか」を二つの図に分けました。図のあとでは、リーツがミレーユの採用に反対した理由と、ザットがブラッハムの副隊長になる経緯をたどります。この二組を見ると、才能を見抜いた後のアルスの苦労が分かります。
目次
人物相関図① クランとバサマーク、ミレーユとトーマス
第3期序盤の対立と、陣営をまたぐ姉弟
クラン(兄)
↓ 同じ陣営
アルスと家臣たち
ミレーユ(姉)
バサマーク(弟)
↓ 家臣
トーマス(弟)
クラン ← 兄弟の対立 → バサマーク
ミレーユ ← 敵味方に分かれた姉弟 → トーマス
サイツ州はバサマークと同盟し、アルスの治めるカナレに侵攻。親族関係と所属陣営は一致しません。
まず、アルスたちはクラン側です。クランと争うバサマークは、クランの弟。そしてバサマークに仕えるトーマスは、アルスの家臣ミレーユの弟です。
つまり、兄弟が争う陣営の中に、別の姉弟の対立もある。ミレーユが味方だから、その弟も味方だろうと考えると、関係を取り違えます。
この姉弟関係は設定だけで終わりません。第13話「約束」では、軍議にミレーユを連れていったことで波紋が広がります。アルスにとって頼れる家臣でも、周囲から見れば敵の重要人物の姉。アルス個人の信頼が、そのまま陣営全体の信頼になるわけではないのです。
図の根拠:アニメ公式相関図、公式人物紹介、第26話あらすじ。第3期後半には戦局が進むため、この図は序盤の位置関係を振り返る用途です。
人物相関図② アルスの家臣は、同じ仕事をする仲間ではない
アルス:カナレ郡長
リシアとは夫婦
↓ 家臣たちに役割を任せる
アルスの補佐・戦闘
軍略を考える
軍略/ランベルク領主
魔法部隊
精鋭部隊の隊長 → 副隊長
技術・ものづくり
傭兵団「シャドー」の団長。情報収集を得意とする。
第25話時点を軸に当サイトで作図。枠は得意分野による整理で、作中の正式な部署名ではありません。
図で押さえたいのは、リシアは妻、ファムは傭兵団の団長、ザットはブラッハムの副隊長という違いです。全員を同じ「アルスの仲間」の枠に入れると、家族・依頼先・指揮系統が見えなくなります。
また、第25話でアルスがカナレへ移るのに伴い、ミレーユはランベルクの領主に任命されます。アルスのそばで助言するだけでなく、土地を任せられる立場になっています。
初期の加入順はリーツ、シャーロット、ロセル
初期の三人は、リーツ→シャーロット→ロセルの順に加わります。三人とも、アルスに会う前から周囲に高く評価されていた人材ではありません。
リーツはマルカ人への差別を受け、シャーロットは身寄りがなく、ロセルは狩りをする家で体の弱さや臆病さを理由に才能を見過ごされていました。アルスが見つけるのは、周囲の評価と実際の能力が食い違っている人たちです。
ただし、家臣が増えてからは「アルスが能力を認めた」で話が済まなくなります。先にいる家臣を、どう納得させるか。その難しさがよく出るのが、次のミレーユです。
初期三人の紹介:マガポケ公式・家臣紹介。
リーツは、なぜ優秀なミレーユの採用に反対したのか

出典:TVアニメ公式サイト
©未来人A・講談社/鑑定スキルで成り上がる製作委員会
第11話「ミレーユ・グランジオン」で、アルスはミレーユの高い能力を見抜きます。ところが、リーツは彼女の悪評を理由に採用へ反対します。
リーツが才能を理解できない、というだけの話ではありません。アルスが見ているのは能力。リーツが心配しているのは、迎えた後に問題を起こさないかという点です。そして実際に、ミレーユの言動への不満が家臣たちの間にたまっていきます。
ここでアルスが「鑑定では優秀だから」と繰り返しても、周りは働きやすくなりません。見抜いた本人だけが確信していることと、仲間として任せられることの間には隔たりがあります。
模擬戦で変わった、周囲の評価
第12話「誓い」では、模擬戦でミレーユが策を見せ、リーツ・シャーロット・ロセルの側を破ります。そこで家臣たちは彼女の力を認め、ミレーユも彼らの能力を評価します。
面白いのは、一方的に「新人のすごさを思い知る」だけで終わらないこと。互いに戦ってみることで、相手に何ができるかを知る機会になっています。鑑定の数値を共有する代わりに、仕事をする姿が信頼の根拠になるのです。
ザットは、なぜブラッハムの下につくことを嫌がったのか

出典:TVアニメ公式サイト
©未来人A・講談社/鑑定スキルで成り上がる製作委員会
第3期で似た問題を抱えるのが、ザットとブラッハムです。ザットは元リベン傭兵団の切り込み隊長。一方のブラッハムは、まだ成長途中の若い兵士です。
第25話「郡長」では、ザットがブラッハムの下につくことを不満に思います。しかし、その実力を認めたことで、副隊長を務めることを受け入れます。
二人を同じ「武勇に優れた家臣」として並べるだけでは、この関係の肝を見落とします。部隊では、誰の指揮で動くかを決めなければなりません。優秀な人を二人そろえても、片方がもう片方の命令に納得できなければ、連携は難しくなります。
だから、この二人の関係を見るなら、強さの順位だけでなく、ザットがブラッハムを隊長として認めるまでが大事です。後の戦闘で同じ部隊として動くときにも、その前段階を知っていると二人の見え方が変わります。
鑑定で分かるのは才能。仲間が納得するまでには出来事がいる
リーツとミレーユ、ザットとブラッハム。どちらも、アルスが人を選んだ後に問題が起きています。
アルスは才能の見落としを防げます。それでも、悪評を聞いた不安や、誰かの下で働く不満までは、鑑定だけでは解消できません。模擬戦で力を示す、相手の実力を認める。そうした出来事を通じて、家臣同士の関係が変わっていきます。
相関図を見ながら振り返るなら、最初から仲がよい人だけでなく、最初は受け入れられなかった人が、どの場面で認められたかに注目してみてください。仲間が増えたというだけの場面が、アルスの領地で誰に何を任せられるようになったか、という変化として読めます。
資料確認:2026年10月30日。アイキャッチは当サイト制作のイメージ画像。人物画・場面カットは、隣接する人物・場面の解説のために公式サイトから引用しています。





