チ。はグロいし怖い?号泣する感動という説についても

公開日: 2024年11月19日 | 最終更新日: 2024年11月19日

 

。ー地球の運動についてー】では、残虐な描写もまま見られます。

地動説の研究者たちが「異端」として拷問にかけられるシーンなどは、グロ耐性のない読者・視聴者からするとなかなかキツいのではないでしょうか。

しかし、命を懸けてでも地動説を、真理を追い求めるキャラクターの姿は、一方でとても美しく、目が離せなくなります。

というわけで今回はそんな「チ。」の、思わず目をそむけたくなるグロいシーンと、涙が出るほど感動するシーンをご紹介していきます!

この記事を見て分かること
  • 「チ。」のグロいシーンについて
  • 「チ。」の感動できるシーンについて
  • グロさと感動は紙一重かもしれない点

 

※当記事では「チ。」の重大なネタバレについて触れています。未読・未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

「グロい」「怖い」という口コミ

 

SNSを見ていると、やはり1話開始直後にぶっ込まれ、その後もちょくちょく挟まれる「異端」への拷問シーンで辛い思いをしている人がいるようです。

ネットフリックスだと、「16+(16歳以上におすすめ)」と年齢制限がついているくらいですからね。

「チ。」の拷問シーンは、一般常識のある読者・視聴者を「異端」側に感情移入させやすいという側面もありますが……まあ容赦なくグロいです。

引いてしまう気持ちも、大変よくわかりますとも。

 

まあ「チ。」のグロさは大体ノヴァクのせいなんですが、ノヴァクも別に拷問好きのサイコパスというわけでもなく、仕事で仕方なくやっているだけなんですよね……

拷問シーンに挫けずに視聴を続けないとわからないことですけど。

具体的にどういうシーンがグロいのか? も、以下でいくつか紹介していきます。↓↓

 

トラウマシーン① 爪

アニメの1話冒頭、津田健次郎のいい声で「ヴイチックさん3枚、マズルさん2枚……」と言われます。

何の話かと思ったら、CV.津田健次郎の異端審問官・ノヴァクが拷問で「異端」から剥いだ爪の数なわけです。

「ヴイチックさんは爪を3枚剥がれた時点で改心しました」「マズルさんは2枚で情報を吐きました」ということですね。最悪です。

そうやって「過去ここで拷問を受けた異端」の話をしながら、「現在捕えられている異端」に、爪を剝がれたくなければ情報を吐けと迫るわけです。

「――拷問の本質とは何か。

答えは単純。信念交渉材料を天秤にかけることだ。

定石で言えば、情報を守りたい信念
情報を言えば痛みから逃れられるという交渉材料を天秤にかける。まァ、大概これで吐く。」

 

↑これは5巻で明かされたノヴァクの拷問のノウハウですが、こういう「作業」感で拷問されたらたまったもんじゃないでしょうね。

それにしてもこの「○○さん××枚……」と言いながら机の上に剥いだ爪をばら撒くノヴァク、物語が進むにつれ明らかになっていく「実は子供好きで娘想いの気のいいおじさん」には、どうやっても見えませんね。

どう見ても「嬉々として異端を甚振るサイコパスな拷問吏」です。

 

そして1話では、実際にペンチのようなものでおもいっきり「異端」の生爪を剥す描写があります。

それがまた、本当に痛そうで、思わず目を逸らしたくなるほど残虐で、直視するのがつらかったですね……ここで読むのを諦めた読者がいても、いやいや、責められません。

そうやって激痛を耐えきって、「最大でもたった10枚だ、さっさと終わらせろ!」と強がる「異端」に、ノヴァクはこう言うわけです。

「ネグリさん、68枚。……爪って生えてきますから

 

つまり、「お前が情報を吐き改心するまで何度でもこの苦痛を与えてやるぞ」ってことですね。

ノヴァクにこんな風に薄ら笑いを浮かべて脅されたら、「異端」の心が折れてしまっても仕方ありませんよ……。

 

 

トラウマシーン② 苦悩の梨

1巻1話冒頭、ページをめくった初っ端で、ノヴァクがオグジーの口に突っ込んでいる拷問器具、それが苦悩の梨です。

口の中に突っ込んでネジを回すと”梨”が開き、4回転もすれば頬は裂けて1年はしゃべれなくなる、という恐ろしい道具で、実際にこれを使われたオグジーは頬まで口が裂けてしまいました。

というかこの1話のオグジーの絵、皮膚が腫れあがって目が開かなくなるくらい顔をボコボコに殴られており、服の下も無残に傷つけられていることがわかるくらい痛めつけられていて、本当に直視に耐えません。

 

「こんなもん冒頭に持ってくんな!」と読者が敬遠するのもむべなるかな。新連載の1話目だからって気合い入れすぎですよね(グロい方向に)。

「誤解しているようだが、私の仕事は”話してもらうこと”だ。生きていてもらわないと
死に値する罪人でも、私の仕事中に君を死なせやしない」。

 

↑というノヴァクの「拷問」へのスタンスも合理的すぎて、恐ろしさを増幅します。

口が裂けたら縫ってあげるし、死にかけたら医者に見せるでも「情報」を吐いて「改心」するまで、拷問は続ける。……恐怖以外の何物でもありません……

 

トラウマシーン③ 焼かれた目玉

残念ながら、ノヴァクが出てきていないシーンだからと安心することはできません。「チ。」ではノヴァクとは関係のないグロシーンもたくさんあります

現代の倫理観だとどうなの? という残虐な行為は、「異端」と異端審問官の間だけではなく、神職者同士でも起こるのです……。

 

たとえば、2章のキーマンの1人であるバデーニ

彼はあまりにも優秀すぎたせいで、「規律通りに行動しろ、足並みを揃えろ」という修道院の考えになじめず、修道院長から「懲罰」を繰り返し受けています。

鞭で殴られ、「懲罰」中に発言したらまた鞭でぶたれ……しかしバデーニは気骨がありすぎるので、そんなことくらいで足並みを揃えません。

修道院長も流石にこいつやばいやろ手に負えんわ……と内心思っていたのではないでしょうか。

 

そして最終的にはバデーニ、目に火のついたろうそくの蝋を垂らされ片目を失明、残った左目も弱視になりました

無理やり開かされた目玉に蝋が滴り落ちていく様子を描いたシーンには、背筋が凍るほどの嫌悪感と恐怖を覚えます。。。。

 

 

トラウマシーン④ 女性への拷問

中世の異端審問の代名詞といえば、魔女狩りが有名ですね。「チ。」では女性への拷問ももちろん描かれます。

アニ木
アニ木
もう勘弁してくれ。 

黒ミサに参加していると密告された女性が、万力のような仕組みの拷問器具を使って指責めをされるシーンがあります。

目隠しをされ椅子の背もたれに腕を縛り付けられた状態で、爪が剝がれるほどの力で指を押しつぶされる恐怖。。。

痛みに耐えかね、友人を売ってしまうという顛末も含めて、胸が悪くなる描写でした。

 

また、2章のメインキャラクター且つノヴァクの娘であるヨレンタさんも、拷問にかけられてしまうというのも、つらいシーンですね。。

ヨレンタさんは鉄製のペンチで歯を抜かれます

もちろん麻酔なしで。

まだたった、14歳の少女がです……。

ヨレンタさんは拷問が本格化する前に、新人異端審問官が彼女を逃がしたことでそれ以上の直接的な描写はありませんでしたが、ヨレンタさんが傷つくさまは見ていてつらかったですね。。。

 

トラウマシーン⑤ 主人公らの死

「チ。」は1章、2章、3章、そしてEX章から成る作品です。

そして1章のラファウ、2章のオグジーとバデーニ、ヨレンタさん、3章のドゥラカなど、各章でメインを張ったキャラクターたちは、「異端」として弾圧され、処刑されます。

 

つまり、全員、死にます

1章ラストでラファウが死んだとき、呆然とした記憶がありますね。グロいシーンでこそないものの、個人的には普通にトラウマです。

「チ。」では「託す」ことも重要なテーマの一つとして描かれているので、メインキャラクターが死ぬのも仕方がない……

のかもしれませんが、それでもやはり、彼らの物語をずっと見てきた身としては、「死んでしまった」ことに対して喪失感を覚えてしまうんですよ、すごく。

 

作中人物がどう生きたか、どう死んだか。

それを作者が読者に見てくれることは、あるいはとても誠実なことなのかもしれません。

でも辛いもんはつらいんです。

 

 

「号泣」「感動」という意見

と、目をそむけたくなるシーンばかりを紹介してしまいましたが、「チ。」がそれだけの漫画ならこれほど話題にはなっていません。

むしろグロシーンなんてものは「異端」と呼ばれた彼らが「どう生きたか」を彩る為のスパイスに過ぎず、本題ではないのです。

「チ。」の真骨頂は、凄惨な現実に対し、それでも「真理」を追い求める人間の、意地と、好奇心と、成長にあるのですから。

 

グロシーンに負けず読み進め、「チ。」のすばらしさに触れた読者の意見もいくつかご紹介します↓↓

 

わかる!

「チ。」はね、いいんですよ……。

 

では続いて、個人的に「チ。」で感動したシーンをご紹介していきます!↓↓

一部まだアニメになっていないところもあるのでアニメ派の方はご注意ください!

 

泣けるシーン① ラファウの決断

やっぱり最初に挙げざるをえないのは、ラファウが「決断」するシーンですね。

ラファウはもともと、12歳という幼さながら将来を嘱望される秀才でした。

それが、フベルトという「異端」と出会うことによって、「地動説」の美しさに魅了されていきます。

フベルトが異端審問官によって処刑され、死が間近になっても、なおも地動説の研究を辞めません。

 

その結果、ラファウはノヴァクによって捕らえられてしまいます

ノヴァクが「異端」を拷問するのは、「地動説の資料のありかを吐き、二度と地動説と関わらない」という「改心」を期待しているから。

「改心」さえすれば、すぐに釈放されて元の暮らしに戻れるとラファウに囁きますが――

でも、でも何故だ。

今は、あの頃よりハッキリと
宇宙が、よく見える。

「こんなに、美しかったのか……」

 

独房の窓から見えた月が、地動説を知る前より、もっと、ずっと綺麗に見えると気づいたラファウ。

知識を得ると、世界の解像度が上がる。

知らなかったころにはもう戻れない。

それがわかったラファウは、神職者が「地動説の研究を辞めて今までつくった資料をすべて焼いて改心すれば、なにもせず無事に釈放して大学にも通わせてやろう」と渡してきた大学の入学許可書を――破り捨てました。

 

「宣言します。
僕は、地動説を信じてます。」

……たった12歳の少年が、知識に殉じることを選んだ瞬間です。

それは決して褒めてはいけない行動なのですが、しかしそれでも、ラファウの決断には感動せずにはいられませんでした。

もしかしたら私はこのシーンで、ラファウという少年を大好きになったのかもしれません。

 

泣けるシーン② ピャスト伯の鍵

ラファウの死後、「チ。」は2章に突入します。

メインキャラクターはオグジー、バデーニ、ヨレンタに交代し、3人は地動説という「真理」のため、天文学の大家ピャスト伯に協力を仰ぎました。

 

しかし、このピャスト伯は「完璧な天動説」を証明することを目標とし、それに人生の大半を捧げた老人でした。

地動説を研究したいから史料を貸してくれなんて言われて、すんなりと、ハイいいですよとなるわけがありません。ピャスト伯は、オグジーらにある試練を課しました。

それは若いころのピャスト伯が見てしまった、「満ちた金星」を観測することです。

 

「天動説」が正しいのであれば絶対に存在してはいけない、存在するはずのない「満ちた金星」。

それを見事、肉眼で観測して見せたオグジーに、ピャスト伯は「地動説のほうが正しいのかもしれない」と揺らぎ、資料室の鍵をバデーニに渡します。

渡します……が、その際、なかなか鍵を手放そうとせず、それどこか、子供のように泣きじゃくり、嗚咽を漏らしました

ピャスト「――この鍵に、この鍵の先に何年分の人生が積み重ねられていると思う?」

バデーニ「(ピャスト伯が天動説に費やした)50年ですか?」

ピャスト2000年だ

 

……21世紀の今でこそ、地動説こそが真理だと我々は知っています。

しかし、天動説がただの見当はずれの未熟な説かと言えば、決してそういうわけではありません。

2000年ものはるか昔から、誰も正解を知らない手探りの状態で、星が動く理由、太陽が昇り月がしずむ現象にどうにか理論をつけて説明しようとした人たちがいる。

 

その歴史の重みを、ピャスト伯は知っていた。

だからこそ、ぽっと出の地動説なんてものに反発した……でも、最後には地動説こそが「真理」であると受け入れた

「もし……過去の積み重ねの先に答えがないなら、真理にとって我々は無駄だったかもしれん。
しかしたとえ……過ちでも何かを書き留めたことは、歴史にとって無意味ではない

――と、願ってる。」

 

そして、鍵を託した。

他の誰でもない、星空の観測に50年をかけたピャスト伯の言葉だからこそ、

天動説を提唱した人々の研究を受け継ぎ続けたピャスト伯だからこそ、この言葉は響きます。

ピャスト伯のその言葉は、姿は、オグジーにも影響を与えました。

 

泣けるシーン③ バデーニからの「アーメン」

2章のメインキャラクターであるオグジーはもともと、超悲観主義者でした。

天動説が主流の時代で、C教が最大宗派だったP国に生まれ、「地球(この世)は宇宙のほかの星に比べて穢れている。救いは天国にしかない」と教えられて生きてきたためです。

早く死んで天国に行きたい、でも死ぬのは怖い……そんな風に人生を過ごしていたのでした。

 

それが、ひょんなことから地動説と出会いバデーニを訪ね、ヨレンタさんを発見し、ピャスト伯と出会ったことで、ゆっくりと、しかし大きくオグジーの人生観が変わっていきます

そしてその考えは、ノヴァクに目を付けられ、あわやオグジーとバデーニの二人ともが捕まってしまう、というときに爆発します。

「――前、なんで(ヨレンタさんに文字を習ってまで)本なんか書くんだって聞かれましたけど、
それは俺が地動説の意味を知った時、多分、感動したからです。
そして、それが日に日に強くなってる。

つまり俺は、ちょっと前までは早く地球を出て天国へ行きたかったけど
今はこの地球かんどうを守る為に地獄へ行ける。」

俺は地動説を信仰・・してる。」

 

だから、オグジーは「地動説の為に」、たった一人でノヴァクら異端審問官たちに剣を向けることを決めたのでした。

オグジーの成長は目覚ましいですが(それがいいことか悪いことかはともかく)、それに呼応するように、バデーニの心境にも変化がありました。

おそらく最初は、オグジーが書いた「本」を盗み見たとき。

オグジーを下等市民だとバカにし、文字なんか習ってどうすると嘲っていたバデーニでしたが、オグジーの本を読んでから、オグジーの言葉に耳を傾けるようになりました

 

そして、一人でノヴァクらに立ち向かうオグジーに、と「病者の塗油」を行いました。

「慈しみ深い神よ、この世からあなたのもとへお呼びになったこの者(=オグジー)を、どうか約束の通りあなたの国(天国)に受け入れください

すべての罪の絆から解放され永遠の光の内に迎えられ救われた人々とともに、復活の栄光の内に立ち上がることができますように。主によって、アーメン。」

 

病者の塗油とは…

死がせまっている人に対し、額に祝福された油を塗り、復活の喜びに導いてくれるように祈る儀式。

→C教の聖職者(異端審問官)に歯向かい、地獄に堕ちることが確定したオグジーに対し、それでも彼の「復活」(C教徒最大の幸福)を願った、ということ

 

つまりこれは、バデーニ(聖職者)にとっての、相手に対する最大限の敬意の表明なんです。

このシーンは本当にね……いいですよね……。

 

泣けるシーン④ 「文字」で再会

オグジーの「本」は、オグジー、バデーニが死んだあと、バデーニの「策」によって復元されました。

その「本」は3章のメインキャラクターであるドゥラカの人生を大きく掻き回すことになるのですが、誰よりもその本を切望していたのは、「異端解放戦線」のボスだったことでしょう。

C教によって捕らえられた「異端」を、武力をもって解放していく組織「異端解放戦線」。

腕に覚えのある男たちが集う武装派組織を束ねていたボスの正体は――14歳の少女のころ拷問され、新人異端審問官に決死の覚悟で逃がされた女性――ヨレンタさんでした。

 

かつて、オグジーに文字の読み書きを教えたのはヨレンタさんです。

オグジー「一つ…聞いていいですか? 
     文字が読めるって、どんな感じなんですか?
     ……いっ、いや、ちょっと気になって……
     皆 平然と読んでるけど…
     ちょっと前までは俺の人生で文字読める人なんて…
     組合の先輩の一人ぐらいしかいなかったので。」

ヨレンタ「……文字は、まるで奇蹟・・ですよ。
     アレが使えると、時間と場所を超越できる。」

 

オグジーが「本」を書こうと思ったのは、「地動説に感動したから」。

そして、書きたい、と決めた最後の要因が、ヨレンタさんのこの言葉だったのは間違いありません。

……女性であるというだけでピャスト伯の部下たちから冷遇されていたヨレンタさんでしたが、オグジーはそんな彼女をあくまで「研究者」として見ていたのだと思います。

 

だって、年下の少女に勉強を教えてもらうなんて、なかなかできないですよね……

「本」にできるほどオグジーの識字力が上がったのは、オグジーが嫉妬心も下心もなく、純粋な知識欲のみでヨレンタさんに師事し、ヨレンタさんも100%それに応えたからでしょう。

 

突然、わけもわからず拷問され、逃がしてもらっても「異端」として手配されているから帰ることはできない、オグジーとバデーニという年の離れた友人たちは自分の父・ノヴァクによって処刑された――

ヨレンタさんの、そんな絶望ばかりの人生で、「オグジーの本が遺っている」と知ったときの感情は、きっと我々の想像を絶します

2章から25年の月日が流れた3章

 

ドゥラカによって「本」の内容を伝えられたヨレンタさんは、

…やっぱり、文字は奇跡ですね。

と、14歳の少女の時のように小さくつぶやき、そして。

その直後――「本」の発行の為に、自らの命を捧げました

 

泣けるシーン⑤ ノヴァクの祈り

ちらっと先述しましたが、ヨレンタさんとノヴァクは、実の親子です。

1章冒頭では血も涙もないサイコパス拷問吏のように描写され、グロシーンの大半を生み出していたノヴァクでしたが、物語が進むにつれ、娘想いの父親であることが明かされました。

 

幼いころから勉学に励むヨレンタさんのために、冬でも手がかじかむことがないようにと、手袋をプレゼントしたり、

ピャスト伯の部下たちに「女性だから」と冷遇されるヨレンタさんに、「余計なやっかみで魔女だと告発されるよりマシだ」と励ましたり、

ヨレンタさんに書いてもらった手紙をいつも持ち歩いていたり、

……ヨレンタさんが「異端」として処刑されたと知らされてから、廃人のようになったり……

娘の形見だと言われた手袋を、25年間、ずっと大切に持ち歩いていたり…………

アニ木
アニ木
ノヴァクは、新人異端審問官がヨレンタさんを逃がしたということを知らないままだったんだよね……

 

25年間、ずっと「地動説」が娘を殺した、娘の仇である地動説は絶対に許さない、と思い続けていたノヴァク。

そんなノヴァクのもとにC教の騎士団から、地動説に協力的な組織「異端解放戦線」を討伐するため協力してくれ、と依頼が入りました。

ノヴァクはそれに応え、「異端解放戦線」のボスがいるという納屋をついに突き止めます。

 

一方のヨレンタさんは、オグジーの「本」との再会を果たした後、すでに心を決めていました。C教からの追っ手の前で自死することを。

すべてはアジトの証拠隠滅と、「本」を出版する時間を稼ぐため。

「異端解放戦線の組織長の死」はC教への目くらましになると考え、それを実行したのです。

 

結果、ヨレンタさんは、ノヴァクの目の前で死にました

大量の火薬に火をつけ爆発させた結果、納屋は完全に吹き飛び、ヨレンタさんの遺体も、右腕を残し焼失しました

……3章では、ノヴァクの死も描かれます。その際、ノヴァクは幻覚を見ました。1章で死んだラファウの幻を。

幻のラファウに、ノヴァクは訊ねます。

私の娘は、天国に行けたのか?

 

ノヴァクはずっと、25年間、それだけを考えて生きてきたのでしょう。

地動説を許せなかったのは、娘を地獄に連れて行ったと思っていたから。娘の仇だと思っていたから。

 

幻覚のラファウは、「死後のことは誰にもわからない」、

「でも、そうなって(=天国に行っていて)ほしいなら、あなたがまだ生きているうちに、すべきだと思うをしてください」、

「やり残したことを」と答えるのみでした。

ラファウの幻が消えたあと、ノヴァクはずっと大切に持ち歩いていた、ヨレンタさんの遺した手袋と――異端解放戦線のボスの右腕を取り出します

 

そしてその右腕が、手袋にぴったりとハマることを確かめると、娘の腕を、ぎゅっと、強く、強く抱きしめました。

25年ぶりにヨレンタさんと再会したノヴァクは、両手を合わせ、神に祈ります。「神様、」と。

「神様、
娘の過ちはすべて私の勘違いが原因なのです。
すべて私の過ちなのです。
地動説があなたに反するものではないなら、どうか、どうか、
どうか、どうか子供むすめは天国へ
天国…へ」

 

C教を信仰し、異端審問官になるまで神を肯定したノヴァクは、それとは真逆の人生を歩んだ娘のことを受け入れ、自らも死の淵にありながら、娘の幸せだけを祈ったのです。

その言葉を最期に、娘の手をしっかりと握りしめ、ノヴァクは死にました。

「チ。」全編を通して、ノヴァクのこの祈りの姿は、私が一番好きなシーンです。

 

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【チ。地球の運動について】 作品の評価についてまとめ

 

まとめ
  • 「チ。」は15世紀の「異端」を描いた作品なので、異端審問による拷問シーンが多い
  • グロいシーンは多いが、そこは本題ではなく、作中人物たちが「どう生きたか」が大切
  • たった8冊の中で、感動するシーンが山ほどある

 

以上、「チ。」のグロいシーンと感動シーンの一覧でした!

いやー最後に挙げたノヴァクのシーンは、何度読み返しても涙ぐんじゃいます。

返す返すも、作者の魚豊さんの漫画力には唸らされますね。

グロシーンは本当に痛そうでつらいですが、そこで挫けず「チ。」を読み進めて下さる方が少しでも多くなればなあと思います!

 

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