上海ディズニーランドにはエリアができたり、ウォルトディズニーワールドでは新しいアトラクションが発表されるなど、何かと話題が満載のズートピア。続編が2025年に放映することも決まっており、ファンを喜ばせています。
今日はそんなズートピアより、主人公のジュディとニックの関係性について考察をしていきたいと思います。
- ニックとジュディの関係性
- ニックの最後の言葉の真意
目次
最後のシーンは「親友」の意味だと考察
【続編】『ズートピア2』、2025年11月26日に全米公開が決定https://t.co/xXZQTJWvjz
続編について、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオは「本当に楽しい、エキサイティングな新キャラクターと前作のキャラクターが今まで観たことのない形で出てくることになります」と明かしていた。 pic.twitter.com/BEO3SE6y5b
— ライブドアニュース (@livedoornews) February 8, 2024
ズートピア初の小動物・ウサギの警官のジュディと、生まれながらにしてキツネという理由で忌み嫌われてきた詐欺師のニックの相棒劇であるズートピア。
この二匹の掛け合いが気持ちよく、見ごたえもあります。
一連の事件を二人で解決していく中で、お互いの理解も深まり、よき相棒になるのですが、最後のシーンでニックがジュディに一言伝えます。
「俺のこと好きなんだろ?」
“You know you love me?”
もともと英語の映画なので、アメリカンジョークはとても分かりづらいのですが、これは恋愛としてのloveなの?といった議論を生んでいます。
結論から言いますと、ジュディとニックの中にロマンス要素はないのではないか、これは「親友」という意味なのではないか、と考えています。
理由① ニックとジュディは恋愛関係にはならない
ニックとジュディは恋愛関係にはならない根拠があります。
それは、ズートピアの監督である、バイロン・ハワードとリッチ・ムーアが明確に否定をしているからです。
彼らは、二人の関係を「とても親密な友情」と語っています。
ブルース・ウィリス主演の「こちらブルームーン探偵社」の、探偵社オーナー×探偵という男女コンビをモデルにしているとのこと。
本作は、1985年からアメリカで放映、日本では1986年からNHKで放映されていた、ブルース・ウィリスのブレイクのきっかけを作ったサスペンスコメディです。初めて聞きましたが。
「こちらブルームーン探偵社」の中の男女コンビも、ジュディとニック同様、付き合いそうでロマンスには発展しない、だけどもとても親密な関係を感じ取れるという距離感なのだとか。
実際にモデルにしているキャラがいるのであれば、ニックとジュディはそう簡単には恋愛関係にはならないでしょう。
理由② 警察の相棒としてのバディの関係だから
前述したとおり、ズートピアの監督陣がニックとジュディの関係性を「ロマンスではない」と語っております。ですが、二人は種別を超えた強い絆を作中で築いています。
そもそも草食動物と肉食動物では、生い立ちや考え方が全く別物のように描かれています。
そんな中でも、ジュディは誰に対しても対等にいられるように努力をしているため、肉食動物かつずる賢いキツネに対しても色眼鏡で見ないようにしています。
一方で、ニックは幼少期より周囲からの偏見に悩まされてきたため、信用をしないことで予防線を張りまくります。
しかし、自分よりも力の弱いウサギが、自分に対して怖がりもせず平等に接してきてくれていることに、次第に心を開いていきます。
最初はジュディがニックを騙し打つような形で協力をせざるを得なかったのですが、野生化した肉食動物たちの収容所をジュディと二人で見つけたころには、すっかり頼もしいバディとなっています。
二人でひとつの目的を達成させるために、お互いを信頼しあう唯一無二のバディとなっているのです。
そんな尊い間柄に、ロマンスなんて無粋ですよね。
理由③ ディズニー作品で冒険はしないから
この理由に関しては少し大人の見解になってしまいますが、ディズニー作品では見るひとによって大きく解釈が異なる、いわゆるわかりづらい映画は作られない印象があります。
例えば、美女と野獣。
傲り高ぶり性格の悪い王子様が、魔女によって野獣に変えられてしまうお話です。
他人を慮ることができる、真実の愛を見つけなければ野獣の姿が解かれないという誰もが知るラブストーリー。
非常にわかりやすく、見やすく作られているので、小さな子どもから大人まで同じ解釈で見ることができます。
ベルとの最悪な出会い、意外にもベルを助ける野獣、野獣に優しさを見出すベル、そして野獣が瀕死の際に「この人を失いたくない!」という気持ちになるベル。
独自の解釈を持ち出す余地は正直ありません。
ほかの作品も、変に勘繰るようなシーンはほとんどない印象です。
唯一わかりづらい箇所としては、文化の違い故にクスリとできないアメリカンジョークがたま~にあるくらいです。
さて、ズートピアはどうでしょう?
男女コンビ、種別の違うバディというところに、さらにラブロマンスまで組み込んでくると、あまりにも情報量が多くなってしまうのではないでしょうか。
本作中ではラブロマンスにつながる描写が一切なく、最後の最後にニックから意味深な発言がなされるだけです。
ここまでのディズニー映画から考察するに、最後のニックの言葉は、文化の違い故に日本人には解釈が少し難しいアメリカンジョークなのではないかと考えます。
理由④ 続編を考えていたから?
脚本・制作時にそこまで構想にあったかどうかは定かではありませんが、仮に続編を考えていた場合、ニックとジュディを恋人関係にしてしまうと続編での物語の幅が狭まってしまう可能性があります。
ニックがキツネ初の警察官になり、ジュディのよき相棒としてズートピアの平和を守るようになる、というラストですが、ここで恋人関係になってしまうとバディも組めないように感じてしまいます。
つまり、次のお話が考えにくくなるわけです。
続編が決定したのはズートピアが公開し、大ヒットした後の可能性がかなり高いですが、友達以上恋人未満の、ギリギリな冗談を交わす関係性が続編につながる布石となったと言えるかもしれません。
【ズートピア】ニックの最後のシーンの意味やジュディとの関係まとめ
あかんイケメンすぎリアコになるぞけどジュディとのペア大好きですズートピア久しぶりに見たこんなイケメンやったっけ pic.twitter.com/UKKOhC058T
— かのん🦊 (@bell_meke) August 9, 2024
ニックの意味深な発言「俺のこと好きなんだろ?」は、本当にお互いに恋愛的な好意があったらどちらからも言えないような絶妙なラインのジョークだと考えています。
しかしながら、確実にただの友達よりは近しい距離。
まさしく「バディ」という言葉がぴったりの2匹の奮闘がまたみられるのが、本当に嬉しいですね。
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