【インターステラー】は、クリストファー・ノーラン監督による2014年アメリカで公開されたSF映画。
人類の存続が危ぶまれる近未来を舞台に、地球の未来を救うため、主人公の元パイロットであるクーパーが他のチームメンバーとともに移住できる星を探しに行く冒険です。
しかし、単なる銀河冒険SF映画ではなくそこには家族の複雑な関係性や人間ドラマが練り込まれていました。
特に印象深いのが、科学知識を豊富に持っている優秀なマーフが物語の中盤、トウモロコシ畑に火をつけるシーンです。
なぜマーフは燃やしたのか?
トウモロコシ畑に火をつけた理由は何なのか?
今回は、主人公クーパーの娘のある行動に注目してみたいと思います↓↓
- マーフの心情
- トウモロコシ畑に火をつけた理由について
目次
燃やした理由は時間を稼ぐため
#映画に出てくる父親
インターステラーのクーパー
マーフ(娘)のために全てをかけた父
愛は時間も空間も、全てを超える pic.twitter.com/WCizLEFQyJ— ヒステリア (@histeria009) May 31, 2023
インターステラーの作中、クーパーが宇宙に旅立って随分経った後、実家のトウモロコシ畑はマーフの兄トムが引き継いで育てていました。
食糧難の時代、貴重なトウモロコシ畑をなんと、マーフは火をつけて燃やしてしまいます!
これには私もギョッとしました^^;
実はマーフが大切なトウモロコシ畑に火をつけたのは、時間稼ぎのためでした。
なぜ、そうしなければならなかったのか?
以下では、その理由について見ていきましょう↓↓
経緯① 兄のトムをおびき出すため
マーフがトウモロコシ畑に火をつけたのは、兄・トムをおびき出すためでした。
父クーパーが宇宙へ旅立ってから、何年も月日は流れマーフとトムは成長しすっかり大人になっていました。
その間、トムとマーフは父を失いぎこちない関係が続き大人になってからは疎遠に。
そんなマーフが久々に実家(現トム家族の自宅)へ訪れると、砂嵐を吸い続けたトムと奥さんと息子はひどい咳が続いていました。
「すぐに病院へ連れていくべき!」とマーフが言っても聞く耳を持たないトム。
そこで、まずトムを家から遠ざける作戦を考えました。
マーフはどうにかして時間稼ぎをする必要があったのです。
経緯② 兄嫁と息子を病院へ連れて行くため
マーフは、兄嫁とその息子を病院へ連れていくためトウモロコシ畑に火をつけました。
砂嵐が日常的に降り注ぎ、食糧も満足に採れなくなったマーフたちが住む地球の近未来。
咳がひどくなり、病状がかなり悪化していた兄トムの奥さんと甥っ子。
マーフの友人である医者のゲッティに診察してもらうと、やはり状況は最悪で早く実家を出た方が良いということがわかりました。
でも、家を出ることは頑なに拒否するトム。
そこで無理矢理にでも連れ出そうとしたのですね。
経緯③ トムは未来に希望を持てないでいた
マーフがトウモロコシ畑に火をつけるに至った経緯には、兄のトムが未来に希望を持てないでいたことが関わっていると推察します。
トムは、以下のような気持ちから気持ちが滅入っていたと推察します。
- 父親が家から出ていってしまったこと
- 優秀な父とマーフの会話に入れない取り残されたような孤独感を感じていたこと
- 自分の家族を作ったのに最愛の子どもが亡くなったこと
- 地球がいつ滅亡するかわからない不安
このような様子だったので、トムはその日(地球滅亡の日)まで家族そろって静かに穏やかに過ごそうとしていたのでしょう。
病院へ行って病気を治しても、どうせ未来はないと絶望していたのかもしれませんね。
経緯④ マーフはデータを受け取れる選ばれた人間
マーフは、ブラックホールに入った父クーパーからのメッセージを受取りました。
トウモロコシ畑に火をつけて、兄の奥さんと甥っ子を家から連れ出そうとしたときかつての自分の部屋でなにかを感じ取ったマーフ。
そこで、様々な思考と科学の知識を総動員させ少女の頃「STAY」とメッセージを送ってきたのは宇宙にいる父からだったと気付きました!
自分たちを置いて宇宙に出ていった父に裏切られた気持ちをずっと抱いていたマーフは、「本当は父も宇宙に行ったことを後悔し、帰りたがっていた」と悟りました。
そして、人間がたどり着いたことのない、ブラックホールのデータを受取り解読することができたのです。
滅亡間近の地球でなすすべもなく、父からの連絡もなく関係がギクシャクしたままだった兄のトムとマーフ。
マーフがトウモロコシ畑に火をつけて稼いだ時間の中で、結果的に地球を滅亡から救う大きなデータを得て兄のトムとも和解ができたのでした!
【インターステラー】マーフが畑を燃やした理由まとめ
インターステラーを語る上で欠かせないトウモロコシ畑。数分しか写らないにも関わらずノーラン監督は、膨大なトウモロコシ畑を栽培し、その後売り上げ金は、やや制作費の足しになったとか?
トウモロコシ畑をCGにしたくない訳ではなく、山脈をCGにしたくない理由なのもさすが…。 pic.twitter.com/Dj5k6pM09x— 🎬Mituki🍿(ポップコーンは塩派) (@Doctor_213) April 2, 2024
マーフがトウモロコシ畑に火をつけた理由について
マーフが火をつけたのは時間稼ぎのため!
- 経緯① 兄トムをおびき出すため
- 経緯② 兄嫁と息子を病院へ連れて行くため
- 経緯③ トムは未来に希望を持てないでいた
- 経緯④ マーフはデータを受け取れる選ばれた人間
今回は、インターステラーのマーフがトウモロコシ畑に火をつけた理由について考察してきました。
クリストファー・ノーラン監督はCG嫌いで有名です。
物語序盤にクーパーとトム、マーフの親子3人でトウモロコシ畑を駆け抜けたり、中盤以降マーフがトウモロコシ畑に火をつけるシーンも本物で撮影したかったとのこと。
一からトウモロコシ畑を作り、収穫し、最後は売って制作費にあてたというので「さすがノーラン監督!」と脱帽します。
クリストファー・ノーラン監督の熱がこもったトウモロコシ畑に火をつけるシーンは中盤以降とても大切なところ。
今回の考察を参考にしながら、ぜひインターステラーを視聴してみてくださいね!
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