ズートピアの副市長(羊)はなぜ悪役に?黒幕ベルウェザーの最後は?

公開日: 2024年9月17日 | 最終更新日: 2024年9月19日

 

ズートピアの黒幕、いわゆるヴィランは、一見もふもふで可愛い平和の象徴である、羊の副市長ベルウェザーです。 

なぜ彼女が悪役になったのか、彼女の最後はどうなってしまうのか、考察していきます。

 

この記事を見て分かること
  • ベルウェザー副市長が悪役となった理由
  • ベルウェザーの最後やその後について

 

 

 

肉食動物を淘汰したくて悪役となった

 

作中でもベルウェザーの口から語られていますが、ズートピアは90%が草食動物で成り立っている街。

そのため、自分たち草食動物が生きやすくなるためには、肉食動物を淘汰する必要がある、と彼女は考えたのです。

肉食動物は危険な生き物であるという思い込みを植え付けるのに、格好の植物が「夜の遠吠え」だったわけです。

とはいえ、なぜそこまで彼女は肉食動物に強い恨みを抱いたのでしょうか?

 

理由① 市長ライオンハートからのハラスメント

作中でもかなりたくさん描かれていますが、ライオンハート市長によるハラスメントはひどいものでした。

ベルウェザーを副市長と置きながら、実態としては雑務・雑用ばかり。

彼女のことを、仕事を遂行する上での「戦力」や「仲間」といった見方は、一切していませんでした。

 

実際ライオンハート市長が自分で「ひつじの票を得るため」にベルウェザーを副市長に置いていると断言しているシーンすらあります。

普段の扱いからも軽んじられているのは容易に伝わってきますし、そんな上司の元で働いていたら反旗を翻したくなるのは必然と言えるのではないでしょうか…。

 

 

理由② 草食動物だけの街を目指した

ズートピアは90%が草食動物で成り立っている街と、正体を現したベルウェザーが語っています。

草食動物同士だけだととても良い社会になるのに、そこに肉食動物がいるからこの社会はよくない、とでも言わんばかりに肉食動物の排除を目指したのが彼女の野望でした。

ジュディの失言通り、「肉食動物は、本能的に他者を襲うDNAが備わっている」とベルウェザーも思っているのか、9割いる草食動物にそう思わせたいのか、「夜の遠吠え」を使って肉食動物を狂暴化させます。

 

かくして、肉食動物を隔離した世界は、果たして平和な世の中になると言えるのでしょうか?

実際には誰もなしえていないので、実態はわからずじまいですが、きっと答えは「NO」でしょう。

肉食動物だけが悪なのではなく、草食動物にも幼少期のニックをキツネだからという理由だけで排除していた純粋悪がいたはずです。

肉食動物という「異種」がいなくなれば、草食動物の中で「異種」が区別されはじめ、いじめの対象となることは容易に想像ができますね。

 

理由③ ベルウェザーも決めつけ思考だった

ジュディは、昔から「ウサギだから警官にはなれない」と決めつけられて生きてきました。

ただ、それをはねのけるほどの努力と、ポジティブな姿勢で自分自身の人生を切り開いてきました。

視聴者は、ジュディに「ウサギなのに…」と決めつける登場人物に「なんだこいつ!」と多少の憤りを覚えていたことでしょう。

 

一方で、ジュディも記者会見時の失言で、肉食動物には本能的に他者を襲ってしまうDNAを持っていると決めつけていたことが判明してしまいます。

彼女自身、すぐに自分の失言に気づき、大いに反省をします。

誰でもよく知らない相手に先入観で「決めつけ」を発揮してしまい、簡単に傷つけてしまうという、恐ろしい描写でした。

 

その伏線をきれいに回収するかのように、悪役であるベルウェザーは最も壮大な決めつけをしてしまっているのです。

そう、肉食動物が平和を脅かすという思い込みです。

肉食動物を完全に排除できれば、よりよい世界になると彼女は信じて止みません。

 

しかしながら、彼女は肉食動物も草食動物と同じようにそれぞれ考えをもっていて、個性があって、平和を貴ぶ者もいるということを考えようとはしないのです。

「種」でくくり「個」を見ない。

まさに決めつけ思考で起こした犯行でした。

 

 

黒幕として最後は逮捕された

 

ベルウェザーは、最終的にジュディの録音ができるペンに自供を録音されて、犯行が明らかになります。

そして黒幕として逮捕されてしまいます。

ズートピア初見の人だったら、この展開に驚いた人は多いはずです。

 

草食動物がラスボスという驚きの結末

途中、肉食動物が収容されていたビルでライオンハートが出てきた際には、誰もが「ああ、この市長が黒幕だったのか。確かに悪そうだもんな」と思うはずです。

ところが、映画の残り時間はまだまだある。ここからどう話が進んでいくのか、全く想像できなかったのではないでしょうか。

ディズニー映画をよく見ている人なら、想像だにしない人物が黒幕という結末はあるあるなので、最初からベルウェザーが黒幕だと張っていた人もいたかもしれません。

 

例えば、シュガーラッシュ(2013)。

これも、最後の最後で「え、この人が悪い人なの??」と思わせる演出をしています。

ただしズートピアでは、ベルウェザーは優しくジュディに寄り添っている描写や、健気にひたむきに仕事をする姿など、好感を持てるところも大いにあるので、視聴者は黒幕が彼女だと分かった時、驚いたと同時にショックを受けたことでしょう。

 

ズートピア2に登場する可能性について

2025年にズートピア2が上映されることが決まりました。

ジュディと、今度は警察官になったニックの名コンビがまた事件に挑むものと思われていますが、そこでベルウェザーは登場するでしょうか?

まだあらすじや内容は明らかになっていませんが、個人的にはベルウェザーは出てこないと思っています。

 

彼女の野望はジュディとニックによって打ち砕かれ、逮捕されました。

彼女が何をしたかったか世間にはバレていますし、手段も押収されてしまい、もうない状態です。

次作は、ベルウェザーを超えるとんでもない犯人が現れることに期待しています。

 

 

【ズートピア】ベルウェザーがヴィランになった理由まとめ

 

彼女がヴィランになった理由には、下記のような背景がありました。

まとめ
  • ライオンハート市長からのハラスメント
  • 草食動物だけの平和な社会を目指す
  • 肉食動物は獰猛で、平和を揺るがすというステレオタイプ

 

以上、ベルウェザーというディズニーヴィラン考察回でした。

ベルウェザーは、ライオンハート市長の「羊の票集め」として副市長に就いていました。

ただ、実際は本作の悪役つまりヴィランだったわけです。

 

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