クリストファー・ノーラン監督の傑作SF映画【インターステラー】。
壮大なスケールと緻密(ちみつ)な科学考証で描かれた本作は、公開から数年経った今でも多くの映画ファンの間で語り継がれています。
特に、物語のカギを握るワームホールの存在は、観る者に大きな衝撃を与えましたね。
しかし、このワームホールは一体誰が作ったのでしょうか?
そして、その正体とは?
今回は、映画インターステラーに登場するワームホールの謎に迫っていきます!
科学的な根拠や物語の展開を丁寧に紐解きながら、ワームホールを作った「彼ら」の正体に迫ってみましょう。
- ワームホールを作った正体について
- インターステラー「彼ら」の正体について
目次
ワームホールをつくったのは五次元の存在
「インターステラー」(2014年)
【愛】はロジックを超えるのかー
球体のワームホール、光り輝くブラックホール、異常な重力を持つ惑星等の未体験な宇宙SF空間…そこに「人間の想い」という感情を掛け合わせた五次元ドラマ。常人では到達できぬ圧倒的スケールで魅せるクリストファー・ノーランの大傑作 pic.twitter.com/BeCKuO6qEv— 宮岡太郎@映画レビュー (@kyofu_movie) March 27, 2024
インターステラーの物語において、ワームホールの存在は人類の救済に不可欠な要素でした。
しかし、このワームホールは自然に発生したものではありません。
作中で、五次元の存在によって作られたものだと示唆されているので見ていきましょう!
根拠① ワームホールは自然発生しない
物理学では、ワームホールは理論上存在し得るものの自然発生することはほぼ不可能だと考えられています。
映画の中でも、ワームホールが突如として土星付近に出現したことが語られています。
これは自然に作られたのではなく、誰かが意図的に発生させた可能性が!
映画の科学顧問を務めた理論物理学者のキップ・ソーン博士も、「ワームホールの自然発生はあり得ない」と述べています。
キップ・ソーン博士によれば、ワームホールを作り維持するためには「負のエネルギー」が必要。
現在の人類の技術では、到底不可能だということを表しています。
根拠② クーパーとアメリアはワームホールの発生を信じた
主人公のクーパーや、アメリアたちは、ワームホールの存在を「彼ら」が人類を救うために作ったものだと信じています。
この「彼ら」という存在は、人類よりも進化した高次元の存在を指していると考えられます。
特にアメリアは、ワームホールの存在を「愛」と結びつけて考えていましたね。
アメリアは、愛は時空を超えて存在する力であり、だからこそ「彼ら」が人類を救おうとしているのだと主張します。
私は最初、科学的に練られているインターステラーの世界で、「愛」が重要なファクターだと思いもしませんでした。
でも、結果的にアメリアのこの考え方は、後の展開で重要な意味を持つことになります!
彼らの正体は存続した未来の子孫たち
『インターステラー』(なつを)
親になるというのは、子どもたちの未来の幽霊になることなんだ。
宇宙と人類を救う使命によって引き離された愛が、時空を超えて繋がる。高度な科学検証によって再現された宇宙描写は、実際の宇宙開発にも影響を与えた程。#映画好きと繋がりたい#蓮なつシネマ談話 pic.twitter.com/aP4UHoxF25— 蓮なつシネマレビュー (@RenNatsu_review) March 18, 2023
物語が進むにつれ、ワームホールを作った「彼ら」の正体が明らかになっていきます。
結論から言うと、「彼ら」とは人類の未来の子孫たちだったのです。
過去を変えると未来が変わる
映画の後半、クーパーは五次元空間(テセラクト)に入り込み、過去の自分の娘マーフにメッセージを送ります。
このシーンは、過去を変えることで未来を変えられることを示しています。
つまり、未来の人類が過去に干渉することで、自分たちの存在を確実なものにしようとしていると予想しました。
これは一見矛盾しているように思えますが、映画では「時間の循環」という概念で説明されています。
時間循環の概念は、「鶏が先か、卵が先か」理論と似ていて、時間が永遠に繰り返されるとするならば、「「最初」は存在しない」というものです。
四次元を越えて時空を操ることができる
未来の人類は、四次元を超えた五次元の存在になっていると考えられます。
これにより、彼らは時間と空間を自由に操ることができるようになったのです!
五次元の存在になった未来の人類は、過去の自分たちを救うためにワームホールを作り、クーパーたちを導きました。
これは、自分たちの存在を確実にするための行動だったと言えるでしょう。
この設定は、SF作品でよく見られるパラレルワールド、「時間のパラドックス」をに利用しています。
未来の人類が過去の人類を救うことで、その未来の人類が存在できるという循環的な因果関係が成立しているということでしょう!
【インターステラー】なぜワームホールが作られたのかまとめ
インターステラーやっぱ最高
時空を超える愛、終盤の伏線回収、ハンスジマーの音楽、科学の力で正確に初めて映像表現されたブラックホールとワームホール、撮影のためにいちから育てたトウモロコシ畑や5次元シーンをなるべくセットで表現しようとするイカれ具合
この作品の全部が好き人生ベスト映画 pic.twitter.com/Zetn9MRkB7
— なぽ🎬 (@eigaEmma) September 26, 2023
ワームホールをつくったのは五次元の存在
- 根拠① ワームホールは自然発生しない
- 根拠② クーパーとアメリアはワームホールの発生を信じた
彼らの正体は存続した未来の子孫たち
- 過去を変えると未来が変わる
- 四次元を越えて時空を操ることができる
ここまで、【インターステラー】におけるワームホールの謎について詳しく見てきました。
ワームホールは人類の存続や科学技術の進歩、愛の力を証明するために作られました。
そのワームホールを作ったのは五次元の存在の「彼ら」。
「彼ら」は人類が存続した先の未来の子孫たちと推測しました。
【インターステラー】は、科学と人間性、そして愛の力が絶妙に融合した作品です。
ぜひインターステラーを再度鑑賞し、ワームホールの謎に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか!
→ その他のインターステラーの記事もすごく読まれています