2014年アメリカで公開された【インターステラー】。
クリストファー・ノーラン監督、脚本は弟のジョナサン・ノーランと共同で手掛けたこちらの作品。
物理学者のキップ・ソーン氏が科学コンサルタントを務めた本格科学SF作品は、ファンの期待以上に見応えがありました!
インターステラーは、クリストファー・ノーラン監督の作品らしく、随所に謎が散りばめられていて、特に終盤のモールス信号の意味が気になった方も多いのではないでしょうか!
インターステラーの最後のモールス信号の意味や、どうやって時計が動いたのか、考察していきたいと思います。
- インターステラー最後のモールス信号の意味
- インターステラーの時計はどうやって動いたかについて
目次
モールス信号の意味は「待て」(STAY)
ずーっと見たかった「インターステラー」やっと見た!😍
3時間近い長い作品だけど面白くて長く感じない
今回は吹き替え版で見たから次は字幕版で見ようと思う(≧▽≦) pic.twitter.com/eZR8U1Y0yi— イーソキューソ (@fFKqE7JHydGGKJn) July 14, 2024
主人公で元パイロットのクーパーが、物語のラストで娘マーフに向けてモールス信号を送信します。
「待て」(STAY)を示していると解読したマーフがクーパーにそのことを伝えますが、一体どういう意味なのでしょうか。
マーフはまだ10歳でしたが、父譲りの賢さと直感で、「なにか危険なことが起こっている」と察知していました。
その意味について紐解いていきましょう。
意味① クーパー自身に向けての「待て」
モールス信号の意味1つ目は、「クーパーからクーパーによるメッセージ」です。
ブラックホールに落ちたクーパーは、そこで異様な5次元空間に浮遊。
そこでは、各世代の娘マーフとその部屋の様子が一望できました。
かつての自分が宇宙へ旅立つ前にマーフと話している場面を見た5次元空間のクーパーは、
「行くな!行かないでくれ!オレを止めてくれ、マーフ!」と必死に叫びながらモールス信号を送信。
それでもクーパーがとどまることはなく、部屋を去ってしまいました。
意味② 地球最後の日まで家族と過ごしたい
モールス信号の意味2つ目は、「地球最後の日まで家族と過ごしたい」です。
5次元空間からマーフにメッセージを送ったとき、クーパーの頭の中は「ラザロ計画プランAは失敗、残すはプランBができるかどうか」という思いだったと推察します。
ブランド博士考案のプラン
- プランA:移住可能な惑星を見つけて地球上の人全員で移住する
- プランB:地球人の種を他の惑星で人工的に培養する計画(これだと今の地球人は助からないが未来へ託す)
地球人みんなで地球を脱出し、他の惑星で新たな生活を築くために危険な宇宙へ出発したクーパー。
幾度となく困難が立ちはだかり、心身ともにクタクタで絶望していました。
クーパーは「宇宙へなんて行かなければよかった。どうせ地球が滅亡するならその最後のときまで家族と穏やかに過ごしたかった」と思っていても不思議はありませんよね。
宇宙空間にいる自分と、地球にいる家族の時間軸が違うため娘や息子の成長をそばで見ることができなかったというのは途方もなく切なく悲しく涙が溢れました。
意味③ 過去を変えれば今も変わると願った
モールス信号の意味3つ目は、「過去を変えれば今も変わると願った」です。
5次元空間から、過去のあらゆる世代を一望していたクーパーは、咄嗟に過去を変えれば今も変わるのではと期待したと思います。
でも、過去を変えることはできず「変えるのは過去じゃない。今だ!」と気付きました。
モールス信号を送った時点では、切羽詰まった状況から過去を変えたいと願ったのでしょう。
それでも、元々優秀なクーパーは今ある状況をもう一度冷静に見つめ直し、現時点でなにができるかを考えるよう思考をシフトチェンジしたのではないでしょうか。
時計が動いたのはクーパーからマーフへのメッセージ
ちなみにインターステラーで鍵になるマーフの時計とクーパーがつけてるパイロットウォッチはハミルトンという会社(映画の時計も作った)から出てます。値段に比べクオリティが高いのでおすすめ pic.twitter.com/InkaYuhsEZ
— よー清水🐧🐕🦺YoShimizu (@you629) April 10, 2019
インターステラーのクライマックスにかけて、謎が色々と紐解かれていきます。
物語冒頭から娘のマーフの部屋の本棚から勝手に本が落ちたり、物が落下して壊れたり、時計が不思議な動きをしたりと『怪奇現象』の連続。
初めて見たときは「なぜ本棚から怪奇現象が!?」と思いましたが、ここが重要シーンだったのです!
これらは一体どういうことなのか、最後まで不思議でしたよね。
ここからは、時計が動いた理由や意味について考察していきたいと思います。
ブラックホールのデータ送信
時計の秒針の動きは、ブラックホールのデータをモールス信号に変換して送信したことを表しています。
ラザロ計画に必要な重力理論には、ブラックホールのデータが必要でした。
でも、たとえ誰かがブラックホールにたどり着いたとしても、光すら通さないブラックホール内ではデータを送信する術がありません。
そのため、ラザロ計画は達成されないと思われていました。
5次元空間で自宅の娘マーフの部屋とつながっていることに気づいたクーパーが、必死にマーフにブラックホールのデータを送ろうとして利用したのが時計。
秒針の振れで、マーフにデータを伝えたのです。
これを送ったクーパーも、受け取って理解したマーフもすごいですね!
座標がなぜ分かったのか謎でしたが、この5次元本棚のカラクリに気付いたマーフは相当な天才でしょう。
時間は1つではない
インターステラーの世界が示す時間は、「1つしかないものではなく、伸び縮みし複数同時に存在する」という概念を時計の動き方で表していると思いました。
クーパーは宇宙に旅立つとき、マーフに自分の時計を渡して「必ず帰って来る」と約束しました。
マーフはそんなクーパーの言葉を素直に聞くことはできず、時計を放り投げ号泣。
クーパーとマーフはきちんとしたお別れができず、気まずいまま長い長い別れになりました。
その後、マーフは賢く成長していきラザロ計画に不可欠な方程式も解くのですが、それを助けたのが遠く離れた父クーパーの時計。
ここに科学の力と、科学とはまた違うなにかの力が働いたような気持ちになりました。
クーパーとマーフの親子愛
時計は、クーパーとマーフの親子愛を示していると推察します。
クーパーとマーフはケンカ別れのようになってしまいましたが、お互いがとても大切でかけがえのない存在だと思っていることは誰が見ても感じたことでしょう。
クーパーが旅立ってからいつも悲壮感たっぷりで怒っているような顔つきのマーフでしたが、実は父から預かった時計は大切に宝物箱に保管。
自分の部屋でなにかを感じるマーフは、その違和感の正体を解くために取り出したのがクーパーの時計。
そこで、時計の秒針が不思議な動きをしていることに気づいたマーフは一気に解読していき、ついに重力理論に必要だった最後の謎をこじ開けました!
時計が伝えていたのは、ブラックホールのデータをモールス信号に変換したものでしたが、これは科学に詳しいだけでは解けなかったのではないかと思っています。
「マーフとクーパーだから解けた」としか思えませんでした!
ケンカ別れしてしまった2人だけど、「絶対に帰って来る」と信じていたマーフ、「絶対にもう一度家族(マーフ)と会う」と信じたクーパーの執念が実った瞬間。
その象徴が、『時計』だったのでしょう。
【インターステラー】モールス信号の時計や意味についてまとめ
好きそう、とよく人に言われてずっと機会を逃していたインターステラー観ました。こんなに映画で興奮したの久しぶり…すごく凄かった(語彙)。冒頭からこう展開するとはっていう斜め上からの怒涛の展開…しかも早い…ハラハラしっぱなしだったよ…#インターステラー pic.twitter.com/SDVy0DEU1g
— みみきち☆ (@mimikichstar) June 4, 2024
インターステラーの最後のモールス信号の意味は?
- 意味①クーパー自身に向けて「待て」(STAY)
- 意味②地球最後の日まで家族と過ごしたい
- 意味③過去を変えれば今も変わると願った
時計はどうやって動いた?
- ブラックホールのデータ送信
- 時間は1つではない
- クーパーとマーフの親子愛
今回は、インターステラーの最後のモールス信号の意味や、時計について考察してきました。
モールス信号は、ブラックホールにいる父クーパーが娘マーフへの必死のメッセージであることがわかりましたね。
怪奇現象や幽霊だと思われていたものが実はすべて父だったとマーフが知ったときは鳥肌が立ちました。
宇宙に旅立ってしまい、離れ離れになった父娘がとても近いところでつながっていたという事実は科学の力だけでは解明できない「大きな愛」がベースにあったということでしょう。
インターステラーはクリストファー・ノーラン監督らしい、壮大な物語で最初から最後まで目が離せない作品でした。
クリストファー・ノーラン監督の作品は難解過ぎるものも多く、私のように少し難しいと感じる方には【インターステラー】はとても見やすくおすすめです^^
ぜひ、宇宙を舞台にした壮大な物語をごらんください!
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