おやすみプンプンの愛子は最後どうなった?死因や死亡はなぜか解説

公開日: 2024年7月18日 | 最終更新日: 2024年7月19日

 

『おやすみプンプン』のヒロインといえば、愛子ちゃんこと田中愛子です。

明らかに怪しそうな新興宗教にハマる母親を持ち、かつ精神的・身体的に虐待をされ続けていた悲壮なキャラクターで、プンプンが一目惚れをする女の子です。

最期までかわいそうなキャラクターでしたが、今回はそんな愛子ちゃんの死因や理由を考察していきましょう↓↓

この記事を見て分かること
  • 愛子の最後について
  • 死因やなぜ死亡したのかについて

 

 

 

愛子の最後は首吊りにて死亡 (139話)

 

母親を殺した(殺された)愛子ちゃんは、プンプンと逃避行の旅に出ます。

10年以上前にプンプンと約束をした鹿児島の地へと向かいました。

種子島につき、仕事と寝るところを自力で確保ができ、静かで幸せな時間が訪れるかと思いきや、実母の遺体が見つかったと報道を目にしてしまいます。

そこからは、愛子ちゃんの心もジェットコースターのように上昇と下降を繰り返します。

そして、最期はプンプンが寝ている間に首つり自殺をしてしまうのです。

 

自殺理由は「願いが叶った」から

愛子ちゃんは母親から愛情を受けられず、むしろ搾取されていました。

それは小学生の頃に、新興宗教の布教活動を一緒にやらされていた時から、20歳になって地元で働くまで変わらない構図だったのでしょう。

小学生の時から、自分だけを見てくれる存在を求めています。

中学生の頃に矢口先輩と付き合ったときは、矢口先輩が様々な人から様々な形の愛情を受けていることを目の当たりにし、自分とは住む世界が違うと思い、別れを告げました。

 

ところが、プンプンが小学生の時に「何があっても、愛子ちゃんだけは守ってあげたいと思う。」と愛子ちゃんに言うと、愛子ちゃんは心の底から嬉しそうな顔をして、子どものキスをプンプンにします。

この時に、愛子ちゃんの中で「プンプンだけは自分を見てくれる」と思ったのではないでしょうか。

その後、プンプンに鹿児島に行く約束を破られ、中学生の時には断られています。

自分だけを見てくれる存在だと思っていた少年が、違ったのだと軽い絶望感を受け、愛子ちゃんはプンプンと疎遠になるのです。

 

それほどまでに「自分だけを見つめてくれる」存在を強く求めている愛子ちゃんにとって、母親を殺して一緒に逃避行を遂げてくれるプンプンはまさに探し求めていた存在ではないかと思います。

自殺の直前に「自首をしようと思う」とプンプンに打ち明け、小学生の時に廃工場で見た流れ星に「君と両想いになれますように」と願いを込めたことを伝える愛子ちゃん。

ちゃんと叶ったんだ…」と、いたずらな表情を見せます。

ずっと求めていた「愛される」ということを知れたことと、そんな憧れて止まない存在を手に入れた瞬間、刑務所に入ることでまた離れてしまうことを考えたときに、今死んでしまうのが一番幸せなのではないかと結論が出たのでは、と考察します。

 

 

プンプンと愛子の最後は死別

かくして、プンプンと愛子ちゃんは死別により二度と会えなくなってしまいました。

「離れ離れになったとしても、七夕の日はお互いを思い出そう」と、織姫と彦星のような口約束を交わしたまま、愛子ちゃんはお星さまになってしまいました。

 

その後、プンプンは愛子ちゃんが最期に口にしていた思い出の廃工場に向かいます。

愛子ちゃんにつぶされるはずだった左目に刃物を突き刺し、絶命しかけたその時に、南条によって救い出されたのです。

愛子ちゃんに殺されたかったプンプンは、自分で死ぬこともできず、ついに二人は死別となってしまいます。

 

その後は救急車で運ばれ病院へ

南条によって救出されたプンプンは、救急車に運ばれ病院で目を覚まします。

愛子ちゃんにつぶされるはずだった左目は手術を受け回復に向かいます。

一方で、プンプンが寝ている病室に警察が現れます。殺人・死体遺棄事件の被害者宅に、プンプンが入っていたことが目撃されていたのです。

南条は、「あたしは、君がどこで何してたのか、今はなんにも聞かないよ。」と気丈にふるまいますが、警察に事情を聴かれると、顔をしかめ涙を流します。

よもや殺人事件に関与していたとは思いもよらなかったわけです。

 

 

歪んだ性格が関係

不幸な境遇で育った愛子ちゃんの性格は、どのようなものだったのでしょうか。

愛子ちゃんは大事な人に愛された経験が乏しいため、「人に愛される」「自分のために何かをしてくれる」「自分が誰かをコントロールできる」ことに憧れがあったのではないかと考察します。

自らもずっと母親に支配され続けてきましたが、唯一の家族なので逆らうこともできずに言いなりになっていました。そこには、子どもなりの愛があったのかもしれません。

 

前述しましたが、愛子ちゃんは中学時代矢口先輩と付き合っています。

矢口先輩は愛子ちゃんのことを真剣に考え、きちんと好きでいましたが、彼には彼を大事にする存在が周りにたくさんいました。

愛子ちゃんだけを想い、愛子ちゃんだけにしか好かれず、愛子ちゃんがいなくなるとだめになってしまうような男の子ではなかったのです。

 

愛子ちゃんは、共依存できる存在が欲しかったのかもしれません。

共依存の行きつく先が、プンプンに忘れがたい衝撃的な体験を与えて、自分が永久に忘れられないようにするという行為だったのかもしれません。

それが、直前まで幸せなことを言っておきながら、黙って逝くことだったとしたら、愛子ちゃんの性格は相当に歪んでいると言えると思います。

 

「かわいそう」という読者の声

離島についてからの二人の逃避行は、読んでいると胸を鷲掴みにされるような気分になるものです。

海辺にて、二人で将来のもしも話をしたり、はしゃいだり、かと思ったら愛子ちゃんがプンプンに疑心暗鬼になり騒いだり、外で体を重ねたり。

死にたくないと言ったり、自首すると言ったり。展開も感情もジェットコースターのように上下します。

母親殺しが発覚し、お金もない逃避行の果てに、体を蝕んでくる虐待の傷。

様々な要素から、愛子ちゃんの情緒不安定は加速します。常人では考えられないような心身の痛みが愛子ちゃんを襲っているのでしょう。

 

喜怒哀楽のすべての感情を出し切った末に、現実を受け止め、自首するという冷静な判断を下す愛子ちゃんに、読者は一度ホッと胸をなでおろすはずです。

そしてゆっくりとしたのどかな田舎の風景が描かれたのちに、突然愛子ちゃんがたった一人で自死してしまいます。

大事な母に虐げられ続けてきた人生、最後に自分の願いだけをかなえてくれる存在に出会えた愛子ちゃんの絶望の淵での死。

 

さらに、その絶望の輪郭を色濃く表現してくるゆっくりとした田舎の夏の景色。

シンプルに愛子ちゃんがいたたまれなくなります。

最初から最期までかわいそうな子だったなと胸が苦しくなる気持ちがわかります。

このようなことから、多くの読者から「読むのが辛い」という声が多くあがりました。

 

 

【おやすみプンプン】愛子の最後やなぜ死んだのか理由まとめ

 

まとめ
  • 愛子の最後は首吊りにて死亡 (139話)
  • 自殺理由は「願いが叶った」から
  • プンプンと愛子の最後は死別
  • その後は救急車で運ばれ病院へ
  • 歪んだ性格が関係
  • 読者から「かわいそう」という声が多く上がった

海辺で死にたくないと泣いた愛子ちゃん。自首すると決意した愛子ちゃん。

「お互いを思い出そう」と言った愛子ちゃん。

その直後の悲しい自決。読者は「なんで?」と思ったことでしょう。

SNSで直前まで何気ない日常を呟いていながら、自らの命を絶ってしまう有名人のニュースを見た時と同じ感情になります。

「願いが叶ったからかもしれない」「プンプンに自分を忘れさせないように」、様々な憶測や解釈を生む愛子ちゃんの最期は、実はとてもとてもリアルなのかもしれません。

 

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